オックスフォード英語辞典にも載る香港の食文化?点心やミルクティーなど

公開日 : 2020年08月30日
最終更新 :
豊富な種類がある点心
豊富な種類がある点心

香港料理は、おいしく手頃なことから世界中で愛されています。そのなかには、『オックスフォード英語辞典』に掲載されるほど有名なものもあります。この世界に名だたる有名な辞典に掲載されている香港料理をいくつか引用しながら、香港のおすすめ店とともに紹介します。

【はじめに】2020年8月27日現在、観光目的の海外渡航は難しい状況です。『地球の歩き方ニュース&レポート』では、昨今の世界情勢をふまえ観光地情報の発信を抑制してきました。しかし、2020年5月31日で「期間限定の電子書籍読み放題サービス」が終了したこともあり「近い将来に旅したい場所」として、世界の現地観光記事の発信を2020年6月以降、再開することにいたしました。

世界各地のまだ行ったことのない、あるいは再び訪れたい旅先の詳しい情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス禍収束後は、ぜひ旅にお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを、心より願っています。

飲茶(飲茶/Yum cha)

飲茶(飲茶/Yum cha)
見た目も美しい飲茶

●n. A meal eaten in the morning or early afternoon, typically consisting of dim sum and hot tea. (翻訳:午前中またはお昼時に食べる食事で、一般的には点心と温かいお茶で構成される)

ほとんどの香港人にとって、「飲茶」は典型的な家族行事です。「飲茶」では、午前中または午後の早い時間を家族のために使い、熱いお茶とひと口サイズの点心を食べながらにぎやかに会話を楽しみます。家族が互いのお皿に好きなものを入れ、若者が絶えず年長者の湯飲みにお茶を注ぐのが習わし。また、「飲茶」は、退職者や高齢者に人気のある午前の娯楽でもあります。

香ばしい中国茶とともに
香ばしい中国茶とともに

点心と熱いお茶は、古典的な「飲茶」を味わううえでどちらも欠かせない要素。シックでモダンな香港の「Holt’s Café」では、点心と公認ティーマスターが淹れた中国茶を提供しており、現代的な雰囲気のなかで両方の味を楽しむことができます。

■Holt’s Café
・住所: 2/F, Rosewood Hong Kong, 18 Salisbury Road, Tsim Sha Tsui
・URL: https://www.rosewoodhotels.com/en/hong-kong/dining/holts-cafe

点心(點心/Dim sum)

点心(點心/Dim sum)
クコの実がのったシュウマイ

●n. A Chinese dish of small steamed or fried savoury dumplings containing various fillings. (翻訳:中にさまざまな具材がつめこまれた香ばしい団子を蒸したり揚げたりしたひと口大の中国料理)

「点心」はシェアすることができ、種類もバラエティに富んでいます。伝統的な点心としては焼売(シュウマイ)、海老餃子、腸粉(チョウフン)などが。パリッとした食感の点心には春巻きや揚げ湯葉巻きなどがあります。饅頭好きの人には、チャーシューパオとカスタード饅頭がおすすめです。

伝統的なレストランでは午前中と午後の早い時間帯に点心を提供する傾向がありますが、近年では専門店も増え、時間帯を選ばずに点心を提供するところが増えています。香港旅行を堪能するには、深夜2時まで点心を提供している「籠太子點心專門店(Prince Dragon)」に行ってみましょう。

■籠太子點心專門店(Prince Dragon)
・住所: 9 Cedar Street, Prince Edward, Kowloon

ミルクティー(奶茶/Milk tea)

ミルクティー(奶茶/Milk tea)
香港式ミルクティー

●n. Any of various drinks made with tea and milk or cream; esp. a drink originating in Hong Kong, made with black tea and evaporated or condensed milk. (翻訳:紅茶にミルクやクリームを入れた飲み物全般。エバミルク、あるいはコンデンスミルクを入れたミルクティーは、香港発祥である)

香港はよく「東洋と西洋の融合」と表現されますが、奶茶(ナイチャ)と呼ばれるミルクティーはその典型的な例です。地元の多くの人が茶餐廳(チャーチャンテン=香港スタイルのカフェ)で注文する定番の飲み物である香港式ミルクティーは、濃いセイロン紅茶にエバミルクやコンデンスミルクを入れたもので、1950年代に香港で流行しました。

セイロン紅茶
セイロン紅茶

1950年代に建てられ、現存する茶餐廳のひとつである香港の「美都餐室(Mido Café)」。ビンテージのインテリアで飾られた空間でミルクティーを楽しみながら、ノスタルジックな雰囲気を味わうことができます。

ミルクティーのお供は、午後の軽食として広東料理の焼き菓子やサンドイッチ。地元の名店「新香園(堅記/Sun Hang Yuen)」では、伝統的な茶餐廳の味が楽しめます。名物の卵と牛肉のサンドイッチは、アイスミルクティーとの相性抜群!

■美都餐室(Mido Café)
・住所: 63 Temple Street, Yau Ma Tei

■新香園(堅記/Sun Hang Yuen)
・住所: 38 Kweilin Street, Sham Shui Po

焼味(燒味/Siu mei)と叉焼(叉燒/Char siu)

焼味(燒味/Siu mei)と叉焼(叉燒/Char siu)
チキンやガチョウなどが並ぶ店先

●Siu mei: n. In Cantonese cookery: marinated meat roasted on a spit over an open fire or in a wood-burning rotisserie oven.(焼味 翻訳:広東料理で、タレに漬けた肉を串に刺して直火で焼いたり、薪で焼くロティサリーオーブンで調理されたもの)
●Char siu: n. In Cantonese cookery: roast pork marinated in a sweet and savoury sauce, typically served sliced into thin strips. Frequently attributive, esp. in char siu bun, char siu pork, char siew rice.(叉焼 翻訳:広東料理で、ローストポークを甘く香ばしいタレに漬け込んだもの。一般的には細切りにカットして提供される。叉焼饅頭、叉焼ポーク、叉焼ライスなどによく使われる)

焼味(シューメイ)は広東風のロースト肉全般を指す言葉として使われます。代表的なものには、叉焼(チャーシュー)やガチョウのロースト、豚のロースト、鶏の醤油漬けなど。伝統的に焼味は高級品とされ、特別な日に家族のために持ち帰るものです。
店先のガラス張りのディスプレイにロースト肉が並んでいるのは焼味レストランといって間違いありません。焼く前にマリネした焼味は、味が濃厚で直火焼き独特の風味があり、白米や麺類と一緒に食べると格別です。

ご飯にのる叉焼
ご飯にのる叉焼

叉焼は、焼味の中でも特に人気がある一品です。濃い赤色の見た目が特徴で、肉は甘くて香ばしくスモーキーな味わい。脂身や赤身のカットは自由に注文できますが、「脂身半々、赤身半々」がベストな割合です。

叉焼は多くのレストランで食べられますが、熟練の技で作られた叉焼が味わえるのは、ミシュランの星を獲得した香港の「粵(Yue)」。最高の食材を使った叉焼が楽しめます。

■粵(Yue)
・住所: 9 City Garden Road, North Point
・URL: https://www.sino-hotels.com/en/hk/city-garden-hotel-hong-kong/dining

■香港政府観光局
・URL: https://www.discoverhongkong.com/jp/index.html

■Hello Hong Kongのグルメ情報
・URL: https://www.holidayhk.com/itineraries/en/gastro-fantasies/ode-to-cha-chaan-tengs-past-and-present.html

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※当記事は、2020年8月27日現在のものです

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2020年8月27日現在、香港への日本からの観光目的の渡航はできません。渡航についての最新情報、情報の詳細は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

筆者

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