ペンシルベニアの大自然　果樹園を見下ろすマーケットで秋ざんまい！

ここは、ペンシルベニア州ハリスバーグの南の都市ヨークから約15㎞(約9.3マイル)ほどさらに南下したところにあるローガンズビルの丘陵地帯の丘の上に建つ「ブラウンズ・オーチャーズ・アンド・ファームマーケット(Brown's Orchards & Farm Market)」。アメリカ東部の首都ワシントンDCからも約142km(88.3マイル)、83号線を北上するとニューヨークへも約300㎞弱(約186マイル)という大変地の利の良いところにあります。

大都市間のドライブでの移動中に立ち寄って、カフェで軽く食事をした後、ほんの数分間でも青空や眼下に広がる果樹園を眺めているだけで、あっという間に旅の緊張感がほぐれてリラックスした気分に浸ることができること請け合いの穴場スポットです。

15年ほど前、ここからおよそ15㎞の小さな町に住んでいたことがあったので、偶然見つけたこの店へは、当時比較的よく買い物に行くことができましたが、今でも年に1度か2度は懐かしくなって行きたくなるような、とても素敵なマーケットです。私は、外壁に掲げられている黒板でイベント情報を確認し、ドアの周りを飾っている小物や植物の鉢の寄せ植えなどをゆっくり眺めてから入るのですが、お急ぎの場合は、オリジナルのアップルサイダーの試飲をしながら店内を少し見て回ってから、デリカテッセンでハムやチーズ、特製のサラダやスープを少し買い求めてみてはいかがでしょう。都会の洗練されたお店では味わえない、どこか郷愁を誘う家庭料理の味がするような気がします。

店先には、ペンシルべニア州ピッツバーグに拠点を置くピッツバーグ・スティーラーズ(Pittsburgh Steelers )やメリーランド州ボルチモアに拠点を置くボルチモア・レイブンズ(Baltimore Ravens)のナショナル・フットボール・リーグ(National Football League) のワードマークやロゴの入ったプランターに入れられた秋の花々が飾られています。日本に、プロ野球の球団のロゴ入りのプランターにパンジーを入れて売っている花屋はあるだろうか、との疑問が思わず湧いてしまいます。
フットボールチームのプランターに入れられたパンジーの周りには、ハロウィンやサンクスギビングの時期に町中を彩るマム(菊)やパンプキンがいっぱい。この時期ならではの、私が最も大好きなアメリカの風景のうちのひとつです。

さて、建物の外の植物やお花をエンジョイした後は、マーケットの中へ。入り口を入ると、奥の壁面いっぱいに地元のアーティストが描いた広大なペンシルベニアの農場の風景が拡がり、ここには、ブラウンさんの農場や近隣の農家で収穫した新鮮な果物や野菜が売られています。

店内には、他にも、デリー、ベーカリー、キャンディー(とチョコレート)売り場、小物・雑貨のコーナー、お花屋さん、バスケット売り場、文具や絵本のコーナー、カフェ、ワインとワイン用の雑貨の専門店などの売り場に分かれています。オリジナルのジャム、カナダ産のメープルシロップ、スパイス類のラックや、お料理に熱が入りそうな珍しい調味料が整然と並べられた棚も置いてあります。

メインになるマーケットを出ると屋外のイベントが開催されるパビリオンやグリーンハウス、雑貨屋「オーチャード・ビュー・コテージ」が建っています。
このコテージの中は、シーズンごとに季節感いっぱいの装いでコーディネートが変わるので、いつ訪れても四季折々の雰囲気を楽しむことができます。ファームマーケットならではの「ブラウンズ(BROWN'S)」のロゴ入りのアンティークのクレートやガーデン用の雑貨など、オリジナル商品が購入できるのも魅力です。