【サイン入りプレス】路地裏の天才が音楽に出会い、運命が動き出す。映画『パリに見出されたピアニスト』監督×主演Wインタビュー実施!
パリ、北駅。すべてはその場所から始まった。「ご自由に演奏を!」駅に置かれた1台のピアノを弾くことが楽しみの、路地裏の天才マチューが本当の音楽に出会ったとき、運命の歯車が大きく動き出す。数々の名曲に彩られる、感動のサクセス・ストーリー『パリに見出されたピアニスト』は、9月27日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開となります。今回は、本作の公開を記念して来日した、ルドヴィク・バーナード監督と、主演のジュール・ベンシェトリにインタビューしました。
『パリに見出されたピアニスト』ストーリー
【ストーリー】
忙しなく人が行き交う、パリの主要ターミナル 北駅。耳を澄ますと、喧騒の中に美しいピアノの音色が聴こえる。
ご自由に演奏を!
そう書かれたピアノに向かうのは、おおよそピアニストとは思えない、ラフな格好をした一人の青年だった。彼の名はマチュー・マリンスキー。パリ郊外の団地で母親と妹、弟と暮らしている。決して裕福とは言えない家庭で育ったマチューは、幼い頃にふとしたきっかけでピアノと出会い、誰にも内緒で練習していた。
クラシックは時代遅れだと思い、ラップを聴いている地元の仲間にバレたら、とんだお笑い草だ。ある日、マチューが駅でピアノを弾いていると、その演奏に足を止めた男が一人。パリの名門音楽学校コンセルヴァトワール(パリ国立高等音楽院)でディレクターを務めるピエール・ゲイトナーだった。
マチューの才能に強く惹かれたピエールは、声をかけ名刺を渡すが、マチューは逃げるように去ってしまう。
その夜、仲間と盗みに入った家でグランドピアノを見つけたマチューは弾きたい衝動を抑えきれず、警察に捕まってしまう。
実刑を免れないと言われたマチューに手を差し伸べたのは、ピエールだった。コンセルヴァトワールでの清掃の公益奉仕を条件に釈放されたマチューは、ピエールからもう一つ条件を言い渡される。
それは、女伯爵との異名を持つピアノ教師エリザベスのレッスンを受けることだった。
ピエールは、マチューをピアニストに育て上げる夢を持ったのだった。望まないレッスンに、マチューは反抗的な態度。エリザベスも匙を投げかけたが、ピエールの進退を賭しての熱意に動かされてレッスンを続けることに。
そして、ピエールは国際ピアノコンクールの学院代表にマチューを選ぶのだった。課題曲はラフマニノフの「ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調」。コンクールまで4か月。
3人の人生をかけた戦いが、いま、始まるーー。
という、ストリートピアノをきっかけに出会った音楽家とピアニストの物語です。
主演はフランスの名優ジャン=ルイ・トランティニャンを祖父にもつ、ジュール・ベンシェトリ
本作、『パリに見出されたピアニスト』の主演を演じる、ジュール・ベンシェトリ(Jules BENCHETRIT)は、フランスを代表する俳優の一人、ジャン=ルイ・トランティニャンを祖父に、映画監督のナディーヌ・トランティニャンを祖母に持ち、父は映画監督のサミュエル・ベンシェトリ、母は夭逝のフランス女優マリー・トランティニャンといった芸能一家に生まれ育った、フランス映画ファミリー。本作で長編4作品目のフランス期待の新人俳優です。
ルドヴィク・バーナード監督×ジュール・ベンシェトリにインタビュー!
リュック・ベッソン監督作品で助監督として研鑽を積み、17年に『L'ascension』で監督デビューを果たし、本作が長編作品3作目となるルドヴィク・バーナード監督に、本作のキモともなる、主人公のピアニスト“マチュー・マリンスキー”役を選ぶにあたり、こだわりをうかがいました。
「そうだね、(ピアノを弾くシーンなど)演技の正確さ、そして意気込み、僕の中でマチュー像みたいなものがあって、それに合致するかどうかで選抜したよ。ベンシェトリは特にしっくりきたんだ」とコメント。
オーディションには80人ほどの実力派が訪れたそうですが、バーナード監督のマチュー像に合うと思ったひとはその中で70人もいなかったそう。
続けて、マチューが人生の転機を迎えることになる、パリ北駅のストリートピアノについてもうかがってみました。
「ピアノは実際にありますよ。イギリス人がアイデアを考えてフランスの鉄道駅のあちこちに置いてあります」その理由を聞くと、「日本の鉄道と違って、フランスは時間通りに電車がこないから、その待ち時間の退屈を紛らわすためにピアノが置かれているんだよ(笑)」と教えてくれました。
実際に、フランスの国鉄(SNCF)主要駅のほとんどにピアノが置かれていて、日夜、ピアノ演奏を楽しむ老若男女で盛り上がっているそう。Youtubeで、「A VOUS DE JOUER」(ご自由に演奏を!)のキーワードで検索すると、ストリートピアノを奏でている動画が散見されます。
フランスの名優、ジャン=ルイ・トランティニャンを祖父にもつジュール・ベンシェトリ。本作で初主演を演じるにあたり、お祖父さまからのアドバイスなどはありましたか?
「なかったね」
まさかの回答に困惑するも、「この作品のマチューという人物は、幼少時からピアノを習っていた“路地裏の天才”なので、嘘っぽく見えないよう、監督と相談して努力はしたよ」と、意気込みをコメント。続けて、「“ピアニストっぽい仕草”というのがあるんだ。顔の表情、手の動きなどを反映して、信憑性が生まれる。音の喜怒哀楽を考えて演技をしたよ」と、その容姿だけではなく、インタビュー中の一挙手一投足と同じ、スマートな回答。
マチューがコンサートホールでピアノを弾いている、本作のポスタービジュアル。パーカースタイルにジャケット、という格好の不自然さについて監督にうかがうと。
「ちぐはぐなドレスコードでしょう?これは、マチューがまだ、社会の慣習に慣れていない様子と、受け取ったバトンを羽織った、そんな意味合いがありますので、作品を観る上でマチューの心境の変化や服装などに込められたものも感じてもらえると嬉しいです」と、コメント。
そんなマチューという人物の設定を知るに相応しいエピソードもこの場で披露してくれました。
「作品を観るとわかりますが、彼(マチュー)は最初、かなりやさぐれています。そのため、パリ駅でピアノを弾いているときに、警察にみつかって追われるシーンがあるんですが…」と、バーナード監督が話はじめたところで、ベンシェトリ「ああ!(笑)」思い出したように「駅を撮影で貸し切ることができなくて、その警官に追われるシーンを目撃した、“ホンモノの”私服警官が、一緒になって追いかけてきたんだ!逃げ切ったけどね(笑)」とマチューが実在するかのようなエピソードを披露してくれました。
気になるその後は、監督「ちゃんと説明してわかってくれたよ!」
そんな二人に、パリで好きな場所を聞いてみたところ、監督からは、「僕はパリに30年住んでいるけど、心の底からパリという街を愛している。セーヌ川、ルーブルなどはもちろんだけど、パリのアパルトマンは門をくぐると中庭があってね、昼間はオープンになっているところもあるので、入ってみるといいよ、とても観光では見ることのできないパリの景色がひろがっているよ」と、ツウな楽しみ方が。
ベンシェトリからは、「ちょっとした路地裏をおすすめしたいかな。いろいろな発見があっておもしろいと思う。特に、夜のセーヌ川の岸辺やノートルダム周辺は雰囲気があって、恋人と一緒に歩くといいよ」と教えてくれました。
生粋のパリっ子であるバーナード監督と、現代のパリを生きる若い俳優、ベンシェトリからパリのおすすめを聞いたところで、日本で見たい、体験したいものを質問。バーナード監督からは、「桜の時期の富士山だね、美しいだろうね!」という回答。ベンシェトリは「神戸牛が食べたい!和牛に興味があるよ!(笑)」と熱をこめて食い気味にお答えいただいて、ふと時計を見ると、お昼過ぎ。ベンシェトリの花より団子なコメントは、空腹からきたものか、長時間のインタビュー、ありがとうございました。
本作ではさまざまな名曲が奏でられていますが、特に注目したいのは、コンクールの課題曲となったラフマニノフの「ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調」。日本でも「のだめカンタービレ」で有名な難易度が高い曲ですが、この曲はラフマニノフ自身が、苦悩と迷いを経て、音楽を楽しむまでの過程で生み出したもの。本作の主人公であるマチューもまた、ラフマニノフのように人生に苦悩と迷いを持っている若者。どう克服し、葛藤し、そして大舞台に立つのか、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
バーナード監督からは、「本作は、人生に迷う若者こそ観てほしい、テーマはサクセスだけではなく、若い人たちにバトンを渡すというメッセージもこめている」と最後にコメントをいただきました。
公開情報
ラ・セーヌ・ミュージカルやクラシックの音楽の殿堂サル・ガヴォーはもとより、ノートルダム大聖堂やサン・マルタン運河などで撮影を行い、パリの日常を切り取った本作。そして、リストの「ハンガリー狂詩曲」やラフマニノフの「ピアノ協奏曲」など、本作のもう一つの登場人物であるクラシックの名曲の数々がさらなる感動を呼び起こす、『パリに見出されたピアニスト』は、9月27日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国全国ロードショー。
■『パリに見出されたピアニスト』
9月27日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー
URL:https://paris-piano.jp/
配給:東京テアトル
出演:ランベール・ウィルソン クリスティン・スコット・トーマス ジュール・ベンシェトリ
監督:ルドヴィク・バーナード
©Récifilms TF1 Droits Audiovisuels Everest Films France 2 Cinema Nexus Factory Umedia 2018
読者プレゼントのお知らせ
今回、『パリに見出されたピアニスト』9月27日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショーを記念して、“ルドヴィク・バーナード監督、ジュール・ベンシェトリ直筆サイン入り非売品プレス”を、この記事をご覧いただいた方の中から抽選で3名様にプレゼント!この記事の「お気に入り」をクリック、タップしてからご応募ください!
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筆者
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1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』のメディアサイト『地球の歩き方web』を運営しているチームです。世界約50の国と地域、160人以上の国内外の都市のスペシャリスト・特派員が発信する旅の最新情報をお届けします。
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