禁断の恋が世界的ベストセラーを生んだ、ヤバすぎる実話映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』小栗旬、沢尻エリカら登壇の舞台挨拶レポート

公開日 : 2019年07月26日
最終更新 :
映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』
映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』

天才作家、太宰治の「人間失格」。小説よりもドラマチックだったその<誕生秘話>を太宰自身と彼を愛した3人の女たちの目線から、事実をもとにしたフィクションとして初めて映画化するのが、本作『人間失格 太宰治と3人の女たち』(9/13公開)です。

『人間失格 太宰治と3人の女たち』ストーリー

『人間失格 太宰治と3人の女たち』ストーリー
『人間失格 太宰治と3人の女たち』ストーリー

【ストーリー】
天才作家、太宰治。身重の妻・美知子とふたりの子どもがいながら恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返すー。その破天荒な生き方で文壇から疎まれているが、ベストセラーを連発して時のスターとなっていた。太宰は、作家志望の静子の文才に惚れこんで激しく愛し合い、同時に未亡人の富栄にも救いを求めていく。ふたりの愛人に子どもがほしいと言われるイカれた日々の中で、それでも夫の才能を信じる美知子に叱咤され、遂に自分にしか書けない「人間に失格した男」の物語に取りかかるのだが・・・。
今、日本中を騒がせるセンセーショナルなスキャンダルが幕を明ける!

というストーリーです。

太宰を偲ぶ「桜桃忌」に本ビジュアルと予告編映像が解禁!

太宰を偲ぶ「桜桃忌」に本ビジュアルと予告編映像が解禁!

天才作家・太宰治(小栗旬)と、その妻・美知子(宮沢りえ)、作家志望の愛人・静子(沢尻エリカ)、太宰の最後の愛人・富栄(二階堂ふみ)の、太宰を愛する3人の女たちの実話をもとにした本作。

予告編では冒頭から、小栗演じる太宰が愛人の富栄に愛をささやくなど、太宰の危うい色男ぶりが炸裂しています。「お父さんは天才」と子供たちに語りかける妻の美知子、「愛されない妻より、ずっと恋される愛人でいたい」と太宰に抱かれる静子、「死にたいんです、一緒に」と刹那的な笑顔で太宰に迫る富栄が次々と登場し、3人の女たちと太宰のスキャンダラスな関係性が垣間見える。

先日解禁となった成田凌、千葉雄大、瀬戸康史、高良健吾、藤原竜也といった豪華男性キャスト陣も、今回の映像で初披露。「書くためならなんでもやる」と陰口を叩かれ不倫を続ける太宰に詰め寄る編集者・佐倉(成田凌)や、「地獄に堕ちて書いてるか?」と悪魔のように太宰を挑発する同志の作家・坂口安吾(藤原竜也)の姿も気迫に満ちています。

女たちとの濃密な逢瀬の間で、次第に狂気を帯びながら苦悩し、執筆と格闘するスター作家・太宰を演じる小栗旬の、いまだかつて見たことのない様々な表情に心奪われる予告編。

太宰が“全部ぶっ壊して書く”「人間失格」とは。そして、スキャンダラスな恋の向こう側で、太宰が本当に求めていたものとは…。超豪華キャストが競演する鮮やかな世界から目が離せません。


■『人間失格 太宰治と3人の女たち』
監督:蜷川実花
出演:小栗旬 宮沢りえ 沢尻エリカ 二階堂ふみ
成田 凌/千葉雄大 瀬戸康史 高良健吾 / 藤原竜也
脚本:早船歌江子 音楽:三宅純 プロデューサー:池田史嗣
主題歌:東京スカパラダイスオーケストラ「カナリア鳴く空feat.チバユウスケ」(cutting edge/JUSTA RECORD)
製作:2019「人間失格」製作委員会
企画:松竹
配給:松竹 アスミック・エース
© 2019 『人間失格』製作委員会
公式HP:http://ningenshikkaku-movie.com/

昭和23年2月に撮影された太宰。(パブリック・ドメイン)
昭和23年2月に撮影された太宰。(パブリック・ドメイン)

6月19日の本日は、作家太宰治の忌日で、別名「太宰忌」とも呼ばれています。1948年に愛人・山崎富栄とともに玉川上水自殺をした太宰。遺体があがった日が6月19日で、太宰の誕生日と同じ日だったため、太宰を偲ぶ日となりました。

※本記事は、6月19日に初公開しました。

7月25日、都内で開催された『人間失格』ジャパンプレミア

7月25日、都内で開催された『人間失格』ジャパンプレミア
『人間失格』ジャパンプレミア

7月25日(木)、都内某所で開催された『人間失格』のジャパンプレミア。主演の太宰治役を演じた小栗旬さんのほか、沢尻エリカさん、二階堂ふみさん、成田凌さん、本作のメガホンを執った蜷川実花監督が、花びらの舞う会場に登壇しました。

太宰治を演じた小栗旬さん
太宰治を演じた小栗旬さん

身重の妻と二人の子どもがいながら恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返す究極のモテ男にしてダメ男を演じた、というMCからの紹介に「すごくエキセントリックでセンセーショナルな映画になっていますので、楽しんでください(笑)」とコメントした小栗旬さん。

蜷川監督から、本作の制作経緯について、「最初は“人間失格”の映画ということでしたが、調べていくうちに、3人の女性がそれぞれ手記を残していることがわかりまして、太宰本人のほうがおもしろい、つくってみたい!となりまして、これは小栗くんしかいないと思いました」というコメントを受け、「嬉しかったです・・で、いいのかな?(笑)実際できあがった脚本を読んでみたら、大変そうだなあとは思ったんですけど、これをやらなかったら役者としてどうなんだろうと思うぐらい素晴らしい脚本だったので、参加できてよかったです」と続けました。

太宰治を演じた小栗旬さん
太宰治を演じた小栗旬さん

セクシーでチャーミングな太宰を演じてみていかがでしたか?というMCの質問には、「楽しい半分、しんどい半分でしたが、沢尻さんとはとても素敵なラブストーリーをやらせてもらい、ふみちゃんとはちょっとドロドロしたシーンも、佐倉くん(成田凌さん)にはだいたい文句を言っている状態だったんですけど、それぞれみんなと楽しい時間を過ごせました、後半は太宰がどんどん追い詰められていくので、そういうのも楽しんでいただけたら」と作品の見どころにも触れ、舞台挨拶の最後には「嫌いにならないでくださいね(笑)」と訪れていた観客に笑顔でなげかけました。

太田静子役を演じた、沢尻エリカさん
太田静子役を演じた、沢尻エリカさん

「とにかく現場が楽しくて、こんなに楽しかった現場はいままでなかったんじゃないかな、と思うぐらいステキな映画で、役でした」と登壇挨拶をしたのは、太田静子役を演じた、沢尻エリカさん。自らの役については、「自分の感情や欲望に忠実な女性を演じたんですが、とにかく終始楽しかったです」とコメントしました。

山崎富栄役を演じた二階堂ふみさん
山崎富栄役を演じた二階堂ふみさん

未亡人でありながら、太宰と出会って間もなく恋に落ち、一緒に死にたいと願う山崎富栄役を演じた二階堂ふみさん。“湿度の高い役”を演じたことについて、「確かにじめじめしていたかなと思います(笑)」とコメント。

佐倉潤一役を演じた成田凌さん
佐倉潤一役を演じた成田凌さん

当時太宰に関わった複数いた編集者を一人に集約した、映画オリジナルの佐倉潤一役を演じた成田凌さん。「みなさんも知る太宰治を大尊敬して大軽蔑していた、両極端のキモチを常に持ちながら太宰を見守る役でした」とコメントしました。

第76回ヴェネツィア国際映画祭
第76回ヴェネツィア国際映画祭

『人間失格』のテーマにちなんで、“死ぬほどの恋をするならどのキャラクター?”という質問に対して、「今回のキャラだと難しいかな」と悩んだあと、「ホント申し訳ないけど、富栄さんはキツいんじゃないかな」と小栗さんの絞り出すようなコメントに、富栄さんの結末にうっかり触れてしまう沢尻さん。一瞬の静寂ののち、壇上も会場も爆笑。「(史実なので)みんな知ってる話でしょ」とすかさずフォローをいれる小栗さんは、「やっぱり美和子さんかな」と、宮沢りえさん演じる正妻を選び、成田さんが同意するシーンも。

舞台挨拶では、本作が世界三大映画祭でもある、第76回ヴェネツィア国際映画祭に参加する発表もおこなわれ、9月開催の公式イベント「ジャパンフォーカス」での上映が明らかになりました。これを受け、蜷川監督は、「国を越えて観ていただける作品になっていますので、太宰のことを知っている方も知らない方も楽しめると思います、たくさんの方に観ていただきたいです」とコメント。小栗さんは「観るとわかるんですが、すごく日本を感じられる作品になっています。いろんな日本のいいところも出てきます、昔の三鷹の街並みなんかもすごくいい絵だなと思います。結局、日本の文化じゃないと生まれなかった作家だと思うし、作家と編集の関係って、日本独特の関係だなと思う部分もあり、海外の人がどう楽しんでくれるのか、興味があります」と、本作の映画祭出展に期待を寄せ、大盛況のなか、舞台挨拶は幕を閉じました。

筆者

地球の歩き方ウェブ運営チーム

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』のメディアサイト『地球の歩き方web』を運営しているチームです。世界約50の国と地域、160人以上の国内外の都市のスペシャリスト・特派員が発信する旅の最新情報をお届けします。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。