「フランス建築の日」は、あらゆる角度から建築を眺める3日間(フランス・パリ)
2018年は、ヨーロッパ文化遺産の年です。ヨーロッパの文化ユニットを再確認する目的で定められ、さまざまな文化イベントが各国で開催されています。フランス国内では新年度を迎え、秋以降もさまざまなイベントが企画されています。次に予定されているのは、2018年10月19日(金)~11月21日(日)の「フランス建築の日(Journées Nationales de l’Architecture)」です。この期間、フランスでは、建設現場や建築事務所の見学、街の散策、建築をテーマにした映画や展覧会が予定されています。イベントの開催地はフランス全土におよびますが、ここでは、そのうち、パリに絞っていくつか紹介しましょう。
建築をテーマにした街歩き
フランス・パリ10区には、ガラス張りの屋根を持つパッサージュ(アーケード街)があります。こちらでは、趣ある商店街のガイド付き街歩きツアーが企画されています。
●パッサージュのガイド付き街歩きツアー
・日時:2018年10月19日(金)16:30~18:30
・出発点:メトロStrasbourg Saint-Denis駅
※参加は無料ですが、氏名と居住している町の名前をメール(communication2@architectes-idf.org)で送って予約する必要があります。
ルーヴル中庭の散策
ルーヴルの名を高めているのは、もちろん美術品の数々ですが、ルーヴル宮自体にも、見学の価値があることは、誰もが認めるはず。この「フランス建築の日」には、ルーヴル宮の中庭を回るツアーも予定されています。
●ルーヴル宮中庭ツアー
・場所:ルーヴル美術館
・住所:99 rue de Rivoli 75001 Paris
・日時:2018年10月20日(土)11:00~12:30
※参加は無料ですが、メール(inscriptions@paris-malaquais.archi.fr)による事前登録が必要です。
グラン・パリの一周ツアー
自転車に自信のある方に薦めたいのは、こちらです。グラン・パリの一周ツアーでは、現在拡張中のグラン・パリ(大きなパリと言う意味)を体感するため、30キロメートルの距離を自転車で走ります。主要な場所の見学などもするため、3時間ほどかかる予定です。
●グラン・パリの一周ツアー
・集合場所:コンコルド広場のquai des Tuileries側
・日時:2018年10月20日(土)9:30~12:30
・対象年齢:18~70歳
建築に関する展覧会
建築に関する展覧会が、いろいろと予定されています。フランス建築大賞(Grand Prix national de l’architecture)展が、パリのフランス文化省で開催中です。1975年創設から現在までの作品を振り返る内容となっています。
●フランス建築大賞(Grand Prix national de l’architecture)展
・場所:フランス文化省(Ministère de la Culture)
・住所:182 rue Saint-Honoré, 75001 Paris
・最寄駅:メトロ1番線、7番線のPalais Royal Musée du Louvre駅
・日時:2018年10月9日(火)~11月16日(金)月~金曜8:30~20:00
・入場料:無料
安藤忠雄展
パリのポンピドゥーセンター(Centre Pompidou)では、建築家・安藤忠雄氏の大掛かりな回顧展『安藤忠雄、挑戦(TADAO ANDO, LE DÉFI)』を開催しています。建築界のノーベル賞と呼ばれるプリツカー賞を1995年に受賞した同氏作品の評価は、フランスでも高いものです。この回顧展では、4つの大きなテーマに沿って、主要な50の作品を例に、同氏のこれまでの業績を展開してみせます。
180枚にもおよぶデッサンと、模型70個、多くのスライドを用いて、住吉の長屋(1976年)から、2019年秋落成予定のパリ証券取引所までをていねいに辿ります。
●安藤忠雄、挑戦(TADAO ANDO, LE DÉFI)
・場所:ポンピドゥーセンター(Centre Pompidou)、ギャラリー3、レベル1
・住所:Place Georges Pompidou 75004 Paris
・最寄駅:メトロ11番線 Rambuteau駅、1番線11番線 Hôtel de Ville 駅、1,4,7,11,14番線Châtelet 駅、RERのA,B,D線Châtelet Les Halles駅
・日時:2018年10月10日(水)~12月31日(月)11:00~21:00
・入場料:14ユーロ
2018年AJAP展
AJAPというのは、フランス文化・通信省が選ぶ、若い建築家と環境デザイナーを対象とした賞で、1980年から存在しています。2018年は、建築家の15グループと環境デザイナー5グループの受賞がこの春に決まりました。今回の展覧会では、これら合わせて20団体が紹介されます。
●AJAP展
・場所:パリ建築遺産博物館(Cité de l’architecture & du patrimoine de Paris)
・住所:1 Place du Trocadéro 75016 Paris
・最寄駅:メトロTrocadéro駅
・日時:2018年10月19日(金)~12月10日(月) 11:00~19:00(木曜21:00まで)
・定休日:火曜
・入場料:無料
■フランス建築の日(Journées Nationales de l’Architecture)
・URL:https://journeesarchitecture.culture.gouv.fr/
いかがでしたか。「フランス建築の日」を中心に開催されるさまざまなイベントを紹介しました。見学可能となっている建築事務所も多いようですから、興味のある方はぜひこの機会をお見逃しなく。
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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