現地在住者が紹介!2018年スペイン・バレンシアの火祭り徹底ガイド Vol.2

公開日 : 2018年02月28日
最終更新 :
筆者 : 盛 千夏
「サン・ホセの火祭り(Las Fallas)」
「サン・ホセの火祭り(Las Fallas)」

バレンシアで開催される「サン・ホセの火祭り(Las Fallas)」は、スペイン三大祭りのひとつです。イエス・キリストの養父で大工の守護聖人であるサン・ホセ(聖ジョセフ)を祭る日に、大工が要らない木材などを燃やしたのが「サン・ホセの火祭り」の起源といわれています。火祭り期間中は、人口80万人弱の町に、国内外から100万人もの観光客が訪れ、バレンシアの町が1年で一番活気づきます。この記事では、『2018年スペイン・バレンシアの火祭り徹底ガイド』と題し、火祭りの楽しみ方を2回にわたって紹介します。Vol.2では、火祭り期間中に楽しみたい名物スイーツ、交通機関、街歩きのコツや治安などを紹介します。

火祭りで食べたい!バレンシアのスイーツ

火祭りで食べたい!バレンシアのスイーツ
ブニュエロと呼ばれる揚げ菓子
町中にはたくさんの屋台が出ます
町中にはたくさんの屋台が出ます

火祭りスイーツとして一番ポピュラーなのは、ブニュエロ(Buñuelo)と呼ばれる揚げ菓子です。生地にはカボチャが練りこまれており、砂糖をまぶして食べます。

この時期は、屋台も街角にたくさん出店し、また普通のカフェやバルでもブニュエロ(Buñuelo)を提供しているところがたくさんあります。ぜひバレンシアの味をお楽しみください!

スペイン風ホットチョコレートとチューロス!
スペイン風ホットチョコレートとチューロス!

スペインのスイーツと言えば誰もが思い浮かべるのが、ホットチョコレートとチューロスです。ブニュエロと同様にこの時期はたくさんの屋台が出ているので、バレンシア市内であればどこでも食べることができます。チョコレートがコーティングされたものやポーラスと呼ばれる太いチューロスもあります。

ホットチョコレートは必要でなければオーダーしなくてもOKです。熱々のチューロスを頬ばりながら火祭り人形やイルミネーション見学に繰り出しましょう。

そしてクライマックス!最終日を楽しもう

そしてクライマックス!最終日を楽しもう
人形はコンクールで1位だったものを除いてすべて燃やされます

火祭り最終日、3月19日(月)の19:00からは、炎の山車(Cabalgata del Fuego カバルガタ・デ・フエゴ)と呼ばれる、音楽、ダンス、山車とともに、防護服を着た参加者が手に持った花火の火花を散らしながら行進するというクレイジーなイベントがあります。

ルートは、ルサファ通り(Calle Ruzafa)→コロン通り(Calle Colón)→ポルタ・ラ・マル広場(Plaza de la Porta la Mar)です。

そして、夜には、クレマ(Cremà)と呼ばれる火祭り人形を燃やすクライマックスが待っています。ただし、すべての人形が一斉に燃やされるのではなく、時間差で点火していきますのでいくつかのクレマ(Cremà)が楽しめます。

22:00:インファンティル(Infantil)の点火
22:30:スペシャル・セクションのカテゴリーで1位を受賞したインファンティル(Infantil)の点火
23:00:市庁舎広場(Plaza del Ayuntamiento)のインファンティル(Infantil)の点火
00:00:マジョール(Mayor)に点火
00:30:スペシャル・セクションのカテゴリーで1位を受賞したマジョール(Mayor)に点火
01:00:市庁舎広場(Plaza del Ayuntamiento)のマジョール(Mayor)に点火

最後に、市庁舎広場(Plaza del Ayuntamiento)の大きな人形、マジョール(Mayor)を燃やして火祭りは終了です。市庁舎広場には時間前からたくさんの人が集まるので、近くで見たい方は早めに行ってスタンバイが必要です。

火祭り期間の公共交通機関

火祭り期間の公共交通機関
火祭り中のバレンシア旧市街の様子

火祭りが本格的に盛り上がってくると、市内の交通機関は渋滞し始めます。特に3月15日(木)以降は町の中心部に火祭り人形が設置されるため、中心部を通るバスはルートが変更されます。その代わりいくつかのバス路線は24時間運行となります。

バレンシアの地下鉄は、もともとの本数やラインは多くありませんが、地下を走るのでルート変更などはありません。近郊線と共に遅くまでサービスを提供しています。ただし、3月16日(金)から19日(月)の12:30から14:30は、マスクレタ(Mascletà)の混雑を避けるため、バレンシアの中心部にあるコロン(Colón)駅とシャティバ(Xàtiva)駅は一時的に封鎖、同じく花火見学で一番込み合うアラメダ(Alameda)駅も花火の前後は一時的に封鎖と発表がありました。

空港から地下鉄へアクセスするには問題ありませんが、タクシーに乗る場合は、ホテルの前まで行けるか、途中下車となるかを乗車前に確認しましょう。

火祭り期間中、もっとも頼りになる移動手段は自分の足です。もし宿泊先ホテルが町の中心部でない場合は、町の中心近くまでバスや地下鉄で行き、その後は小回りの利く徒歩が一番です。

火祭り期間の治安や服装

火祭り期間の治安や服装
荷物はできるだけコンパクトに!

バレンシアの火祭り期間中は、夜中でも、人形を照らす電気で明るく、また多くの人出があるので治安は特に問題ありません。ただし、人が多い=スリも多いとなるので、マスクレタ、イルミネーション、花火、カバルガタ・デ・フエゴなどを見学する際は貴重品の扱いに充分注意しましょう。

バッグ上部のジッパーのみならず、内ポケットにもジッパーがある斜め掛けできるバッグにパスポートや貴重品を入れましょう。ジッパーのつまみは必ず体の前にくるようにしてください。寒い時はバッグの上からジャケットや薄手のコートを羽織り、前を締めるとよいと思います。

大きな荷物は街歩きには不向きです。なるべく荷物を減らして身軽に行動してください。バレンシアの旧市街などは石畳が多く、火祭り人形見学は長時間におよぶので、歩きやすく底が厚めのスニーカーやフラットシューズがおすすめです。

この時期のバレンシアは、日中太陽が出ると25度まで気温が上がり、日が落ちると肌寒くなります。重ね着、コンパクトにたためる防寒具、ストールなどで体温調節がしやすい服装を心がけてください。

いかがでしたか。スペイン三大祭りのひとつ「サン・ホセの火祭り(Las Fallas)」の楽しみ方を2回にわたって紹介してきました。バレンシアの町が1年で一番活気づく火祭りへ出かけてみてはいかがでしょうか。

【関連記事】現地在住者が紹介!2018年スペイン・バレンシアの火祭り徹底ガイド Vol.1 ('18/2/28公開)も要チェック!

筆者

スペイン特派員

盛 千夏

1999年にバレンシアで留学をスタートし、その後バルセロナで就職&居住許可ゲット。

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