海外旅行・観光情報の「地球の歩き方」TOP >ニュース&レポート >イベント・季節 >日本 >関東 >箱根 >モネの希少な円形の『睡蓮』など国内外31ヵ所から作品が集結!『モネとマティス―もうひとつの楽園』展

モネの希少な円形の『睡蓮』など国内外31ヵ所から作品が集結!『モネとマティス―もうひとつの楽園』展

2020年02月19日

世界でも珍しい円形のクロード・モネ『睡蓮』1907年
サン=テティエンヌ・メトロポール近現代美術館 Musée d’Art Moderne et Contemporain de Saint-Étienne Métropole
©Yves Bresson / Musée d’Art Moderne et Contemporain de Saint-Étienne Métropole

箱根にあるポーラ美術館では、2020年4月23日から11月3日まで『モネとマティス―もうひとつの楽園』展が開催されます。国内外31ヵ所から集められた約90点の名品が揃い、なかでもモネの「睡蓮」は11点が展示されます。今回は、対照的なふたりの画家と関連スポットをご紹介します。※本記事は2月19日付けのものです。4月3日現在、新型コロナウイルス感染症の影響により展示内容が変更になっております。詳しくは公式Webサイトをご覧ください。

生誕180年を迎える印象派の巨匠、クロード・モネ

クロード・モネ『ジヴェルニーの積みわら』1884年
ポーラ美術館
クロード・モネ『小舟』1887年
マルモッタン・モネ美術館 Musée Marmottan Monet, Paris ©Musée Marmottan Monet, Paris, France/Bridgeman Images

印象派の画家クロード・モネ(1840-1926)はフランスのパリに生まれ、多くの作品を世に残しました。特に晩年の1899年頃から制作された『睡蓮』シリーズの総数は200とも300ともいわれています。世界中の美術館に作品が所蔵され、印象派の画家のなかでも一、二を争う人気ではないでしょうか。また、『ラ・ジャポネーズ』という、夫人であるカミーユをモデルに描かれた赤い着物と和柄の団扇が印象的な作品には、19世紀後半に鮮烈に伝わっていた「ジャポニスム」の影響を色濃く見ることができます。
モネが得意とした“筆触分割”という技法は、絵の具を混ぜるのではなく、細かく色を並べて描きます。そのいくつもの隣り合う色の明暗が、神々しいほどの独特で柔らかな光を生み出し、モネは「光の画家」と称されます。最初の妻カミーユは若くして亡くなってしまいますが、その息子など、モネは多くの家族や知人をその光のなかに描きました。

フォーヴィスムの画家アンリ・マティス

アンリ・マティス『鏡の前の青いドレス』1937年
京都国立近代美術館
アンリ・マティス『トルコの椅子にもたれるオダリスク』1928年
パリ市立近代美術館 Musée d’Art Moderne de la Ville de Paris © Musée d’Art Moderne/Roger-Viollet

モネとは対照的な筆致の画家、アンリ・マティス(1869-1954)は、北フランスのル・カトー・カンブレジに生まれました。マティスはその鮮烈な色彩と大胆な筆致により「色彩の魔術師」と称され、1900年代初頭に台頭しはじめた「フォーヴィスム」(野獣派)の中心的人物となります。フランスの画壇でゴッホに影響を受けたり、ピカソとは切磋琢磨し合ったり、多くの画家とかかわりながら制作を行っていきました。マティスは海外旅行に赴くなかで諸外国の文化からも多く影響を受け、イスラムの君主に仕える女性「オダリスク」など、その文化のモチーフを積極的に描きました。また、マティスは恋多き男性として知られ、作品には数多くの女性が登場します。こうした部分もモネとは対照的で、絵画に表れるがごとく情熱的な人生を送りました。
晩年は病気を患いながらもアシスタントの力を借りて、切り抜きによるコラージュ作品にシフトします。身体が衰えてもその表現力は衰えず、そのコラージュ作品は『JAZZ』という作品集にまとめられ代表作のひとつになっています。

モネが『睡蓮』を描き続けた自邸の庭

モネは自邸の庭に理想郷を造りました ©iStock
クロード・モネ『睡蓮』1907年 ポーラ美術館
クロード・モネ『睡蓮』1917-1919年
マルモッタン・モネ美術館 Musée Marmottan Monet, Paris
Musée Marmottan Monet, Paris ©Musée Marmottan Monet, Paris, France/Bridgeman Images

ここで、今回の展覧会の目玉となっているモネの『睡蓮』ゆかりの場所について少しご紹介します。
モネは1883年当時、フランスの小さな町、ジヴェルニーで制作をしていました。やがて新しく買った土地に日本の浮世絵をモチーフにした庭を造り、その庭園を愛で、『睡蓮』のなかに描き続けました。絵にも見られる、蓮が浮かぶ池。そこに架かる小さな緑の橋のある庭園は現在もその町に残され、有名な観光スポットになっています。クロード・モネ財団によって管理されたモネの邸宅と、その「水の庭」は公開されており、庭師によって整備された美しい花々を見ることができます。

【Fondation Claude Monet】
・住所: 84 rue Claude Monet 27620 Giverny
・URL: http://fondation-monet.com
※フランス語Webサイトですが、日本語訳が選択できます

また、日本にも「水の庭」を模した庭園があることをご存じでしょうか? 高知県にある北川村「モネの庭」マルモッタンがその場所。クロード・モネ財団協力のもと制作された庭園は、モネが思い描いていた浮世絵により近い様相を呈しているのではないでしょうか。橋にかかる藤棚や柳は、フランスのそれとはまた違った趣があり、味わい深い風景になっています。
2020年4月19日には開園20周年を迎え、さまざまなイベントやレストランでの特別メニュー、リニューアルした庭園が楽しめるとのこと。高知に行ったらぜひ立ち寄りたい場所です。

【北川村「モネの庭」マルモッタン】
・住所: 高知県安芸郡北川村野友甲1100
・URL: https://www.kjmonet.jp
・20周年特設サイトURL: https://www.kjmonet.jp/20th/

ポーラ美術館『モネとマティス―もうひとつの楽園』展

アンリ・マティス『リュート』1943年 ポーラ美術館
クロード・モネ『睡蓮の池』1899年 ポーラ美術館

今回、ポーラ美術館で開催される『モネとマティス―もうひとつの楽園』展では、対照的なふたりの画家の共通点を探ります。対照的でありながらも通底するのはそれぞれが追い求めた“楽園”です。モネは自邸の庭を造りこむことで楽園を求め、マティスは自らのアトリエを演出し、多くのモチーフを落とし込むことで色彩に彩られた理想の楽園を求めていました。表現は違えども、その“楽園”がどう絵に表現されているかは見ものです。
また、モネの『睡蓮』は11点が集められ、そのなかには世界に4点しかないとされる円形の作品もフランスからはるばるやってきます。日本国内に作品数の少ないマティスは、10年ぶりの大規模な展示になります。海外10ヵ所、国内21ヵ所から集結した約90点の作品を見られる貴重な機会です。

ポーラ美術館のなかにあるレストランでは、企画展ごとに特別なメニューが用意されるのも楽しみのひとつです。広々としたミュージアムショップや、現代アートスペース「アトリウム ギャラリー」も一緒にチェックしてみてはいかがでしょうか。

【『モネとマティス―もうひとつの楽園』展】
・場所: ポーラ美術館
・住所: 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
・会期: 2020年4月23日(木)~11月3日(火・祝)
※会期中無休
・URL: https://www.polamuseum.or.jp/exhibition/20200423s01/
・アクセス: バス停「ポーラ美術館」からすぐ
※2020年2月現在、箱根登山鉄道は運休しているため、バスもしくは車でのアクセスになります。新宿駅からは高速バスも出ていますので、詳しくは公式Wedサイトの「ご利用案内」の「交通アクセス」をご確認ください
※展示内容が一部変更になっております。詳しくは公式Wedサイトをご確認ください

・・・・・・・・・・・・・・
最新情報を確認してください
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、上記記事内で紹介した施設において、オープン日時の変更や短縮営業、休館の可能性があります。最新情報は、各公式Webサイト(URL)などで確認してください。
・・・・・・・・・・・・・・

お気に入り

※この記事が気に入った方はクリック

このニュースに関連する他のニュース