横浜「三溪園」の観梅会 竜が地を這うような枝ぶりの臥竜梅(がりょうばい)が見ごろ

公開日 : 2018年02月21日
最終更新 :
「三溪園」の観梅会
「三溪園」の観梅会

春の到来を告げる「三溪園」の観梅会を紹介します。梅の名所として知られる神奈川県・横浜の「三溪園(さんけいえん)」では、紅梅、白梅など園内を美しく彩る600本の梅の花を観賞することができます。また、園内の初音茶屋(はつねちゃや)では、100年前の古釜で淹れた温かい麦茶を振る舞うほか、猿まわしやお囃子などの催しも行われます。春の訪れを感じる「三溪園」の観梅会へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

「三溪園」の観梅会とは!?

「三溪園」の観梅会とは!?
約600本の梅の花が咲き誇る

梅の名所として知られる「三溪園(さんけいえん)」では、2018年2月10日(土)から3月4日(日)までの期間、春の到来を告げる観梅会を開催中です。「三溪園」の観梅会では、園内に植えられた約600本の梅の花を観ることができます。

梅の花は桜の花と違い、開花日数が長いので、2月上旬から3月上旬にかけてゆっくりと楽しむことができます。「三溪園」の観梅会では、紅梅、白梅などが順々に咲き乱れ、期間中ならいつ訪れても満開の花を楽しむことができます(気象状況による)。

「三溪園」の観梅会で、とりわけ珍しく、そして人気が高いのが、「臥竜梅(がりょうばい)」と「緑萼梅(りょくがくばい)」です。臥竜梅(がりょうばい)は、竜が地を這うような枝ぶりをしていることからその名が付いたそうです。梅の木から少し離れて観てみると、確かに竜が臥しているような姿に見えます。

緑萼梅(りょくがくばい)は、1977年(昭和52年)に、横浜市の友好都市である中国・上海市から贈られた梅の花です。緑萼梅(りょくがくばい)は、その名のとおり、花弁を支える萼(がく)の部分が、梅の種類では珍しい緑色をしています。

「三溪園」の観梅会関連の催し

「三溪園」の観梅会関連の催し
芥川龍之介がお茶を楽しんだ初音茶屋(はつねちゃや)

「三溪園」では、観梅会にあわせて、さまざまな催しが予定されています。学生だった芥川龍之介がお茶を楽しんだという初音茶屋(はつねちゃや)では、観梅会の期間中、麦茶が無料で振る舞われます。

また、「三溪園」内にある旧矢箆原(やのはら)家住宅では、3月の桃の節句にあわせて雛人形が公開されます。雛人形の公開期間は、第一部が2018年2月10日(土)から2月20日(火)まで、第二部が2018年2月22日(木)から3月4日(日)までです。中間日となる2018年2月21日(水)に雛人形の入れ替えを行います。そのため、第一部と第二部では、異なる雛人形を観ることができます。

さらに、2018年2月24日(土)、25日(日)、3月3日(土)には、中央広場で猿まわしの催しが開かれます。また、2018年3月4日(日)には、旧燈明寺本堂でお囃子が披露されます。

「三溪園」の誕生とその歴史

「三溪園」の誕生とその歴史
原 富太郎が公開した純日本庭園

「三溪園」は、製糸、生糸貿易で財を成した原 富太郎(後に「原 三溪」と名乗る)が、1906年(明治39年)に公開した純日本庭園です。神奈川県横浜市中区にあり、17.5ヘクタールの広大な敷地に17棟の日本家屋が配されています。

1906年以降、「三溪園」の公開後も造園は続き、1914年(大正3年)に外苑、1922年(大正11年)に内苑が完成したそうです。近代日本画を代表する横山大観の「柳蔭」や下村観山の「弱法師」は、この「三溪園」で生まれたといわれています。

また、「三溪園」内にある臨春閣(りんしゅんかく)や旧燈明寺三重塔(きゅうとうみょうじさんじゅうのとう)などの10棟は、重要文化財に指定されています。日本建築以外にも、梅をはじめ、桜やツツジ、紅葉などの名所として知られ、国内外を問わず多くの観光客でにぎわいます。

「三溪園」へのアクセス方法

「三溪園」へのアクセス方法
「三溪園」へ行くには電車やバスなど公共交通機関が便利

「三溪園」へ行くには、電車やバスなど公共交通機関を利用すると便利です。「三溪園」の最寄りとなる駅は、JR根岸線根岸駅です。根岸駅から「三溪園」まで、横浜市営バス(58、99、101系統)が運行されています。なお、JR 横浜駅、桜木町駅からも「三溪園」行きの横浜市営バスが運行されています。

車で行く方は、東京方面の場合、首都高速道路湾岸線・本牧ふ頭出入り口を利用すると便利です。大阪、名古屋方面の場合、首都高速道路神奈川3号狩場線・石川町インターチェンジを利用すると便利です。

600本もの梅の花が咲き乱れる「三溪園」の観梅会。春の訪れを感じる「三溪園」の観梅会へ出かけてみてはいかがでしょうか。

筆者

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