清水寺の竹灯籠 三千本もの竹灯籠が織りなす幻想的な世界(福岡県・宮若市)

公開日 : 2017年12月30日
最終更新 :

福岡県宮若市の山あいにある黒丸地区は、東日本大震災を機に「日本を応援しよう、そしてこの黒丸地区を盛りあげよう」と地域おこしイベントを始めました。それが「清水寺の竹灯籠」です。黒丸地区にある清水寺に三千本の竹灯籠を灯す年末年始恒例のイベントです。年越しイベントとしてすっかり定着した清水寺の竹灯籠をご紹介します。

年越しイベント!清水寺の竹灯籠

年越しイベント!清水寺の竹灯籠
竹で作った三千本もの灯籠に明かりを灯す清水寺の竹灯籠

福岡県宮若市の黒丸地区にある清水寺では、2017年12月30日(土)、31日(日)の2日間、竹灯籠による年越しイベントを開催します。清水寺の竹灯籠とは、竹で作った三千本もの灯籠に明かりを灯すイベントです。2015年は「スターウォーズ」、2016年は「君の名は。」など、その年の流行りや世相を反映したデザインが見どころです。

清水寺の竹灯籠のイベントでは、地元の有志「黒丸むらおこしの会」のみなさんが竹灯籠を制作します。1本ずつ、ていねいに手作業で竹に飾り彫りを刻んでいきます。会場の飾りつけはもちろんのこと、資材となる竹の調達からイベントを運営する資金の工面まですべてを担っています。

数年前までは大みそかのみのイベントだった清水寺の竹灯籠。評判が評判を呼び、ここ数年は30日と31日の2日間に渡って開催することになったそうです。山奥にあり、決して交通の便がよいとは言えないお寺にも関わらず、多くの観光客がひっきりなしに訪れます。夕暮れ前に訪れると、「黒丸むらおこしの会」のみなさんと一緒に灯籠に火を灯すことができます。

すべての竹灯籠に明かりが灯されると、辺りは一気に幻想的な世界に包まれます。一年を振り返り、新たな年を迎えるのにこの上ない空間です。竹灯籠の揺らぎの中、静かに、そして穏やかに時が流れていきます。

地元の有志「黒丸むらおこしの会」のみなさんが活躍
地元の有志「黒丸むらおこしの会」のみなさんが活躍
竹灯籠に明かりが灯されると辺りは一気に幻想的な世界に
竹灯籠に明かりが灯されると辺りは一気に幻想的な世界に

京都ではなく福岡の清水寺

京都ではなく福岡の清水寺
清水寺は雲海の絶景スポットとしても人気

清水寺と言えば、京都の清水寺を思い出す方が多いのではないでしょうか。今回ご紹介している清水寺は、福岡県宮若市の山あいにある清水寺です。750年に聖武天皇の勅願所として建立された由緒あるお寺です。清水寺の本堂には木造十一面観音菩薩坐像が安置されており、福岡県重要文化財に指定されています。

また、この清水寺は雲海の絶景スポットとしても人気で、県内外から多くのフォトグラファーが訪れます。標高およそ200メートルの高さに位置する清水寺。前日に雨が降り、湿度の高い早朝には、雲海から昇る日の出を見られる可能性も。天候次第になりますが、竹灯籠の後、雲海に浮かぶ初日の出を見ることができるかもしれません。

運がよければ雲海に浮かぶ初日の出を見ることができるかも
運がよければ雲海に浮かぶ初日の出を見ることができるかも

福岡県宮若市が誇る日本一の門松

福岡県宮若市が誇る日本一の門松
高さ約9.5メートルにもおよぶ大きな門松

博多の奥座敷とも呼ばれる福岡県宮若市は、清水寺の竹灯籠のほかにもたくさんの観光スポットがあります。まずご紹介したいのは、脇田温泉です。犬鳴山山系の山間に佇むのどかな雰囲気の温泉街です。歴史は古く、奈良時代から続く名湯で、犬鳴川沿いを中心に6軒の温泉処があります。

もうひとつ、脇田温泉のそばにある日本一の大門松は、福岡県宮若市を訪れた際にはぜひとも立ち寄って欲しい観光スポット。高さ約9.5メートルにもおよぶ大きな門松です。2018年1月18日(木)まで飾られます。2018年1月21日(日)正午からは、一年の無病息災を祈るどんど焼きが行われます。見上げる程高く組み上げられた竹の櫓に火が入り、天へ焼納される様は圧巻です。

会場となる清水寺への行き方

会場となる清水寺への行き方
九州自動車道・宮若インターチェンジを利用すると便利

福岡県の小倉から高速道路利用でおよそ1時間の距離にある宮若市。車でお越しの方は、九州自動車道・宮若インターチェンジを利用するとよいです。電車でお越しの方は、JR鹿児島本線東福間駅とJR筑豊本線小竹駅が最寄りの駅となります。山あいのお寺であるため、駅からはタクシーを使うと便利です。

福岡県宮若市の黒丸地区にある清水寺。今年の年末は、竹灯籠の揺らぎの中、静かに、そして穏やかに時を過ごしてみてはいかがでしょうか。

筆者

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