南アルプスが山開き!日本屈指40種以上の高山植物が咲く天空のお花畑

公開日 : 2018年08月01日
最終更新 :
荒川岳を通る登山道
荒川岳を通る登山道

40種以上の高山植物が見ごろを迎えている南アルプスを紹介します。南アルプスは、静岡県、山梨県、長野県の3県にまたがる山岳地帯です。原生林を抱くパノラマの景観には、日本でも珍しい貴重な動植物が生息しています。「ニッコウキスゲ」や「シナノキンバイ」などの高山植物をはじめ、特別天然記念物の「ライチョウ」や朝焼けの富士山を眺めることができます。夏の南アルプスで、自然の息吹を感じてみませんか。

日本を代表する山岳地帯、南アルプスとは!?

日本を代表する山岳地帯、南アルプスとは!?
ニッコウキスゲ ※南アルプス高山植物保護ボランティアネットワーク提供

ユネスコエコパークに登録されている南アルプスが、2018年7月16日(月祝)に山開きを迎えました。南アルプスでは、8月末までの期間、40種以上の高山植物が見ごろを迎えます。

南アルプスは、富士山に次ぐ、日本第二の高さを誇る北岳(3,193メートル)や赤石岳(3,121メートル)などからなります。静岡県、山梨県、長野県の3県にまたがる大山脈で、3,000メートル以上の名峰を13座も有する、日本を代表する山岳地帯です。その13座のうち、10座が静岡県静岡市(市境含む)にあります。

ライチョウ
ライチョウ

大山脈、夏の南アルプスの見どころ

大山脈、夏の南アルプスの見どころ
ハクサンイチゲ

●お花畑の真ん中を通る登山道
南アルプスの静岡市域にある荒川岳には、全国でも珍しいお花畑の真ん中を通る登山道があります。登山道を歩きながら、「シナノキンバイ」や「ハクサンイチゲ」などが両側に広がるお花畑を楽しめます。また聖平エリアでは、ニホンジカの食害で一度は消滅した「ニッコウキスゲ」のお花畑も一部復活し、観ることができます。

●南アルプスで出会える動物たち
南アルプスでは、運がよければ、特別天然記念物の「ライチョウ」をはじめ、「ホンドオコジョ」などの動物にも出合えるかもしれません。目を凝らして、周りの景色をじっくりと眺めてください。

●ロッジへの宿泊も可能
二軒小屋ロッジ(1泊2食13,000円~)では、地元食材を使った夕食が味わえます。また、標高2,500メートルの場所にある千枚小屋(1泊2食9,000円)からは、朝焼けの富士山を観ることができます。

シナノキンバイ
シナノキンバイ
ホンドオコジョ
ホンドオコジョ

ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)とは!?

ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)とは!?
朝焼けの富士山

ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)とは、世界自然遺産と同様、ユネスコの事業のひとつです。世界自然遺産が「自然環境保全」を目的とすることに対し、エコパークは「自然と人間社会の共生」を目的としています。日本では9地域が登録されています。

●日本のユネスコエコパーク(生物圏保存地域)
・只見(福島県)(2014)
・みなかみ(群馬県、新潟県)(2017)
・志賀高原(長野県、群馬県)(1980、2014)
・白山(石川県、福井県、富山県、岐阜県)(1980、2016)
・南アルプス(静岡県、山梨県、長野県)(2014)
・大台ヶ原・大峯山・大杉台(奈良県、三重県)(1980、2016)
・祖母・傾・大崩(大分県、宮崎県)(2017)
・綾(宮崎県)(2012)
・屋久島・口永良部島(鹿児島県)(1980、2016)

合わせて立ち寄りたい南アルプス周辺の観光スポット

合わせて立ち寄りたい南アルプス周辺の観光スポット
井川湖渡船

●井川湖渡船
四季折々の自然を楽しめる遊覧船。定期便と周遊便があり誰でも無料で乗船できます。強風などにより欠航する場合があります。

●廃線小路
井川ダム建設当時に使われていた鉄道の廃線跡を利用した遊歩道。線路を歩きながら井川湖の眺めを楽しめます。

●南アルプス赤石温泉白樺荘
山里ののどかな風情が心地よい温泉施設。露天風呂から望む南アルプスの景色も醍醐味です。宿泊も日帰り入浴も可能です。

廃線小路
廃線小路
南アルプス赤石温泉白樺荘
南アルプス赤石温泉白樺荘

いかがでしたか。40種以上の高山植物が見ごろを迎えている南アルプス(静岡県静岡市)を紹介しました。日本でも珍しい貴重な動植物を観に、夏の南アルプスを訪れてみてはいかがでしょうか。

筆者

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