【中国 旅の最新事情】観光客の受け入れ、フライト、北京の様子など

公開日 : 2021年10月26日
最終更新 :
北京の王府井大街に設置された北京五輪のカウントダウン表示灯
北京の王府井大街に設置された北京五輪のカウントダウン表示灯

IOCは2022年2月の北京オリンピック・パラリンピックで海外からの観戦客を受け入れず、観戦は中国国内居住者のみと決めました。中国では健康コードによる個人管理が徹底され、経済活動もほぼ回復していますが、観光での入国は当分先となりそうです。この記事では、2021年10月25日現在の情報をお伝えします。

観光目的の入国解禁は来年春以降か

観光目的の入国解禁は来年春以降か
空港でも「マスクをしてください」「1mの間隔を」の掲示がある

中国国内の新型コロナ感染状況は、日本の厚労省に当たる中国国家衛生健康委員会の公式サイトで逐一チェックできます(中国語)。
・URL: http://www.nhc.gov.cn/
新華社の日本語サイトでも、上記を翻訳する形での報道がされています。
・URL: http://jp.xinhuanet.com/

10月25日に発表された24日時点の状況は、全国での新規感染者数は39人で、そのうち海外から持ち込まれたものが4例、国内発生が35例(うち5例は無症状から陽性確定)、新規の死亡者数はゼロでした。10月24日までに中国本土で報告のあった累計感染者数は96,797人で、累計死者数は4,636人、追跡できた濃厚接触者は1,230,300人とのことですので、国土の広さや人口を考えると流行の抑え込みはかなり成功しているといえそうです。ただ、10月初旬の国慶節連休時に国内観光をした人からの感染が一部で拡大しているなど、散発的な感染は抑えきれていない模様です。国民へのワクチン接種は、10月24日の発表によれば10月23日時点の累計で22億4472万7000回が完了しており、全国民の約7~8割が接種を終えた計算になるとのことです。

2021年10月現在、駐日中国大使館では中国への不要不急の渡航を控えるよう求めており、中国ビザセンターで受付可能なビザ申請は、乗務、経済貿易、科学技術活動及び人道主義の理由に限られています。
・URL: https://bio.visaforchina.org/TYO2_JP/

そのため、観光を目的とした渡航は原則認められず、少なくとも2022年2月に開催される北京オリンピック・パラリンピックの終了までは、海外からの一般観光客の受け入れ解禁は望み薄といえそうです。

業務渡航等で入国する場合も、健康コード(健康碼)と呼ばれるスマートフォンを利用した健康管理システムへの事前登録が必須であり、入国後は到着地の指定ホテルで14日間の隔離が義務となっています。その後7日間の自主隔離が必要となるケースもあるようです。隔離期間後に異常が無ければ健康コードが有効化され、通常の生活に入ることができます。中国では感染状況に応じて「低リスク・中リスク・高リスク」の3段階に地域分けをしており、国内の移動については「低リスク地域」どうしの移動に制限はなく、その他のケースでは様々な制限が課されます。また、リスク判定は状況に応じて直ちに変更されます。

具体的な施策は状況に応じて変化しますので、最新の情報は在中国日本大使館の公式サイトなどで確認をお願いします。
・URL: https://www.cn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

航空便・空港の状況

航空便・空港の状況
閑散とした北京首都国際空港第2ターミナル国際線出発口

2021年10月現在、日中間の就航便は上海浦東、広州、大連、瀋陽、ハルビン、青島、福州、深センなどに直行便がありますが、各社1都市週1便というケースが多く、最大でも週4便どまりとなっています。北京への直行便はなく、北京へ行く場合は、他の都市から入国し、14日間の隔離期間後に移動することになります。

北京首都国際空港では、国際線の発着が激減した結果、国際線は第2ターミナル発着に限定され、国際線チェックインカウンター付近は人気が無く閑散としています。いっぽう、国内線については若干の制限があるとはいえ、人々の移動が回復しており通常の賑わいが戻りつつあるようです。

混み合う北京首都国際空港第3ターミナル国内線安全検査場入口
混み合う北京首都国際空港第3ターミナル国内線安全検査場入口
人が戻った北京首都国際空港第2ターミナル国内線出発ロビー
人が戻った北京首都国際空港第2ターミナル国内線出発ロビー
旅行客で賑わう北京首都国際空港第3ターミナル国内線出発ロビー
旅行客で賑わう北京首都国際空港第3ターミナル国内線出発ロビー

北京の街なかの様子

北京の街なかの様子
団体客はいないが人出が回復した北京・王府井大街の王府井百貨前

首都北京の繁華街である王府井大街では買い物客が歩く姿が見られますが、コロナ前に連日大人数が押し寄せていた地方からの団体観光客の姿はなく、撮影した日が連休も無い平日とあってか、若干閑散とした雰囲気です。

北京では人が集まる場所、すなわちショッピングモールや映画館、博物館、駅や空港などに入る際はスマートフォンの「健康コード」を提示する必要があり、健康状態に問題ないと判定されている人のみ入場できます。ショッピングモール等の入口には体温測定器が用意されていますが、消毒液の設置は少ないようです。地下鉄やバスの乗車時はマスク着用が義務となっており、博物館やショッピングモールへの入場も同様にマスク着用が必須です。人の少ない屋外ではマスクを外して歩いている人も一部いますが、少ないようです。北京市民は皆マスクを携帯したり着用しているとのことですが、北京以外の都市部でも大体同様の状況と思われます。

一部を除きマスク着用で歩く人がほとんどの北京・王府井大街
一部を除きマスク着用で歩く人がほとんどの北京・王府井大街
北京・王府井大街の新東安市場前のオブジェに見入る人びと
北京・王府井大街の新東安市場前のオブジェに見入る人びと

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック

圧倒的な自然と数千年の歴史が育む文化と芸術、13億人の活気みなぎる驚異の大国。複数の小特集で、中国の便利な歩き方を紐解きます。特に噂のモバイル決済とシェアバイクの最新情報は必見。北京、上海だけじゃない、広大な中国を自分で歩き悠久の歴史と新しい息吹を感じたい人のための必携ガイドです。

※当記事は、2021年10月25日現在のものです

TEXT:『地球の歩き方 ガイドブック D01 中国』担当 オフィス カラムス
PHOTO:オフィス カラムス

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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