リピーターにおすすめ!路地裏からジャングルまでちょっとディープなマレーシア・クアラルンプール

公開日 : 2018年05月03日
最終更新 :
クアラルンプール近郊の定番スポット、プトラジャヤのピンクモスク
クアラルンプール近郊の定番スポット、プトラジャヤのピンクモスク

近代的な大都会と熱帯の大自然が融合するマレーシア・クアラルンプール。今回紹介するのは、リピーターだからこそ訪れたい観光スポットです。クアラルンプールには、ペトロナス・ツイン・タワーをはじめ、プトラジャヤのピンクモスク、ムルデカ・スクエアなど、世界を代表する定番の観光スポットが多々ありますが、今回紹介するのは、そんな定番スポットよりもちょっとディープなスポットです。マレー系、中華系、インド系を中心に多民族国家が織り成す歴史、文化、ジャングルなど、クアラルンプールのエキゾチックな魅力を体感できる穴場スポットを3つ紹介します。

マレー系住民が古くから住む街カンポン・バル(Kampung Bharu)

マレー系住民が古くから住む街カンポン・バル(Kampung Bharu)
カンポン・バルの街並み
ラピッドKLのカンポン・バル駅
ラピッドKLのカンポン・バル駅

大都会クアラルンプールには、人気の観光スポットとして知られるペトロナス・ツイン・タワー(Petronas Twin Towers)のあるKLCC(Kuala Lumpur city sentre)や、大型ショッピングセンターが立ち並ぶブキッ・ビンタン(Bukit Bintang)があります。

今回紹介するのは、この中心街から電車でわずかひと駅先にある街カンポン・バル(Kampung Bharu)です。カンポン・バルは、主にマレー系住民が暮らす生活感たっぷりの下町です。ラピッドKL(RapidKL Rail)のケラナジャヤ線(Kelana Jaya Line)カンポン・バル駅で下車した所にあります。

下町情緒あふれるカンポン・バルの一場面
下町情緒あふれるカンポン・バルの一場面
屋台が並ぶカンポンバルの街並み
屋台が並ぶカンポンバルの街並み

カンポン・バルは、クアラルンプール市内最古の住宅街です。1900年代のはじめに建てられたマレー式住宅があちらこちらに点在し、今も現役で使われています。クアラルンプールのローカルの人々の活気を感じながら、ひと昔前の雰囲気が漂う商店や飲食の屋台をぶらぶらと眺めながら歩いてみましょう。ちょっと見上げると、周囲には高層ビル群がひしめいていて、この対比こそがまさにクアラルンプールの今を象徴しています。

遠景に望むペトロナス・ツイン・タワー
遠景に望むペトロナス・ツイン・タワー
マレーシア式住宅のルマ・リマス(Rumah Limas)
マレーシア式住宅のルマ・リマス(Rumah Limas)

カンポン・バルの見どころをいくつか紹介しましょう。

1.遠景に望むペトロナス・ツイン・タワーや高層ビル群
2.点在するマレーシア式住宅のルマ・リマス(Rumah Limas)
3.ローカル屋台街の素朴な味

カンポン・バルは、さほど広くないので、まずは歩いて散策してみるのがおすすめです。

マレーシア森林研究所(FRIM:Forest Research Institute Malaysia)

マレーシア森林研究所(FRIM:Forest Research Institute Malaysia)
トレッキングにぴったりのマレーシア森林研究所
マレーシア森林研究所の入口
マレーシア森林研究所の入口

マレーシアで見てみたい風景といえば、熱帯雨林のジャングルもそのひとつではないでしょうか。重装備で山奥に行かなくても、クアラルンプール市内で熱帯雨林のジャングルを堪能できる場所、それがマレーシア森林研究所(FRIM:Forest Research Institute Malaysia)です。

1929年に設立され、基本的に森林や環境に関するリサーチを行う研究所ですが、FRIMの愛称でローカルに親しまれる自然公園でもあります。KTMコミューター(KTM Komuter)のポート・クラン線(Port Klan Line)のケポン・セントラル駅(Kepong Sentral)で下車。そこからタクシーで10分の所にあります。

熱帯雨林の樹木が生い茂るマレーシア森林研究所
熱帯雨林の樹木が生い茂るマレーシア森林研究所

マレーシア森林研究所で人気なのが、トレッキングです。奥深いジャングルの中を進むトレッキングコースは、基本的にガイドツアーに参加した人のみが探索することができます。

トレッキングコースに一歩足を踏み入れると、木々が生い茂り、蝉の鳴き声や虫の羽音など、自然の音と湿気に包まれ、熱帯雨林の中に身を置いていることを実感します。トレッキングをしていると、コースによっては頭上からヒルが降ってきたり、ということも。さすが、本物のジャングルです。

清らかな水が流れるマレーシア森林研究所
清らかな水が流れるマレーシア森林研究所
ピクニックエリアでは沢遊びが人気
ピクニックエリアでは沢遊びが人気
清流スンガイ・クロー滝
清流スンガイ・クロー滝

FRIM内には小さな滝があります。敷地内の舗装された道路を、方向表示板に沿って歩いていくと、インフォメーションから10分ほどの所にスンガイ・クロー滝(Waterfall Sungai Kroh)があります。このスンガイ・クロー滝を中心としたピクニックエリアは、地域の人々の憩いの場所になっています。

濁った色をした川が多いマレーシアですが、スンガイ・クロー滝は清流と言える清らかさです。また、日中のうだるような暑さでも、ここだけひんやりとしており、ほっとひと息つけます。クアラルンプールの中心街のすぐ近くなのに、熱帯雨林の自然に触れることができるFRIMでリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
※木々の間を吊り橋で渡るアトラクションのキャノピーウォークは現在休止中。

映える!中華街のはずれにあるノスタルジックな歴史的エリア

映える!中華街のはずれにあるノスタルジックな歴史的エリア
雰囲気のあるチャイナタウン周辺
歴史的建造物が立ち並ぶチャイナタウン周辺
歴史的建造物が立ち並ぶチャイナタウン周辺

セントラルマーケット、国立モスク、独立広場や寺院などが集まる、クアラルンプール屈指の観光スポットとも言えるのがチャイナタウンを中心としたエリアです。チャイナタウン周辺は見どころが多いのですが、クアラルンプールのリピーターの方には、このチャイナタウンの南側に位置するノスタルジックなエリアをおすすめします。具体的には、Lrong panggungとJalan Petalingに挟まれたエリアです。

雑貨店、文房具店、竹籠専門店、茶舗、菓子店など、ローカル色が強いのが特徴です。外観だけを現代風にアレンジしたり、あるいは内装だけをリノベーションしたりした隠れ家的カフェやレストランが多く、半日かけてのんびりと探索する楽しみがあります。

ノスタルジックなカフェの外観
ノスタルジックなカフェの外観
オールド・チャイナ・カフェ(Old China Cafe)の内観
オールド・チャイナ・カフェ(Old China Cafe)の内観

このエリアで一番のおすすめは、1920年代、洗濯協会の会議所だったオールド・チャイナ・カフェ(Old China Cafe)です。今はチャイニーズ・マレースタイルの食事やデザートを楽しめるカフェレストランになっています。また、ギャラリーとしても使用されています。店内を眺めてみると、両側の壁には大きな鏡があります。中国古来の風水で「永久的に善いことを互いに映し続ける」のだそうです。

オールド・チャイナ・カフェ(Old China Cafe)のメニュー
オールド・チャイナ・カフェ(Old China Cafe)のメニュー
サゴ・グラ・メラカ(Sago Gula Melaka)
サゴ・グラ・メラカ(Sago Gula Melaka)

オールド・チャイナ・カフェ(Old China Cafe)のおすすめは、マレーシアの名物デザートで日本人に口にも合う、サゴ・グラ・メラカ(Sago Gula Melaka)です。

ココナッツミルクの中に入ったサゴゼリー(サゴはタピオカのようなもの)に、日本の黒糖のような味のココナッツから作られたシロップをかけて食べます。やさしい甘さとサゴゼリーのひんやりとした食感は、暑いクアラルンプールの一服の涼になります。サゴ・グラ・メラカは、一杯7.9リンギット(約218円)です(2018年4月現在)。

ショップハウス(棟割長屋式の店舗)
ショップハウス(棟割長屋式の店舗)

周囲には、建築当時のままのショップハウス(棟割長屋式の店舗)が多いため、ノスタルジックな雰囲気が漂います。外観の色や風合いに味があり、まるで映画のセットのように一つひとつの建築物が映えます。通りを隔てた裏路地は生活感にあふれ、新旧入り混じったありのままのクアラルンプールを目にすることができます。

いかがでしたか。表通りには高層ビルが立ち並ぶ大都会のクアラルンプール。でも、一本裏手にまわると、まだまだ古きよき場所や自然がたくさん残るエリアがあります。活気やエネルギーに満ちている街でありながら、一方では大自然に包まれてゆっくりすることもできるクアラルンプールで、羽を伸ばしてみませんか。

筆者

マレーシア特派員

逗子マリナ

2016年からクアラルンプール 在住の主婦兼フリーランスライター。

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