台湾旅行の前に、絶対知っておきたい13の注意点

公開日 : 2020年02月14日
最終更新 :
人口約270万の台湾の首都、台北 ©iStock
人口約270万の台湾の首都、台北 ©iStock

台湾はほかの外国に比べ近くて治安がよく、日本人にとって最も旅行しやすい国のひとつ。とはいっても、初めて訪れる場合は分からないことだらけで不安なもの。文化、習慣、マナーetc……旅行の前にこれだけ知っておけば、安心して出発できます!

両替は現地でするのが絶対にお得

両替は現地でするのが絶対にお得
現地空港で両替してしまうのがおすすめ ©iStock

両替は台湾に着いてからにしましょう。日本の空港の両替所でも台湾ドルを扱っていますが、レートが圧倒的に悪いです。
深夜便利用の場合でも、台湾の空港の両替所は到着便がある限り開いているので大丈夫。

結論としては、通常の観光で訪れるなら、到着した空港で滞在中に使いそうな現金の額を両替してしまうのがベスト。イミグレーションを越える前と後で、レートはほぼ変わりません。両替にはパスポートと手数料(30元/回)が必要です。台湾桃園国際空港第2ターミナルには手数料不要の自動両替機もあります。


市内に空港より若干レートがいい銀行もありますが、手続きに時間がかかります。デパートやホテル(基本的に宿泊客のみ)でも両替できますが、空港、銀行よりレートが悪いです。

お得な両替についてまとめた決定版ページはこちら!↓

≫≫≫ 台湾ドルって日本円でいくら? おすすめの両替方法は?

チップは払う必要はない

チップは払う必要はない
レストランでは10パーセントのサービス料が発生することがある

日本と同様、台湾はチップ文化ではありません。

レストランは、お茶とおしぼりが出されるようなレベルなら10パーセントのサービス料が上乗せされます。マッサージやホテルもサービス料がある場合は料金とまとめて請求されるため、個別にチップを払う必要はありません。

無理を聞いてもらったりした場合は、気持ちで渡してもいいでしょう。その場合、100元~が目安です。

コンセント・電圧は日本とほぼ同じ

コンセント・電圧は日本とほぼ同じ
充電できるスペースが各所にある

日本の電化製品は、基本的に変圧器なしでそのまま使えます。

プラグは日本と同じAタイプ。電圧は110V(日本は100V)。周波数は60ヘルツです(日本は東日本50ヘルツ・西日本60ヘルツ)。パソコンや携帯電話など、ACアダプターや充電器に変圧器が内蔵されていて100~220Vの範囲で使える電化製品は多いです。

日本国内用の100Vの製品の場合、110Vならまず問題なく使用できますが、心配なら変圧器の使用がおすすめです。使用前に持ち物の電圧、周波数を確認しておきましょう。

≫≫≫ 台湾の電圧・プラグ

◆充電事情◆
空港やMRT駅などには「充電区」と呼ばれる場所が設けられていて、無料で充電できます。利用するなら、充電器とコードを持ち歩きましょう。

日本語は通じるのか?

日本語は通じるのか?
ありがたいことに日本語がけっこう通じる ©iStock

台湾の公用語は中国語(北京語)で、台湾語(閩南語)も話されます。ホテルや日本人客が多いレストランやショップは日本語を話せるスタッフが多く、日本語がよく通じます。日本に留学経験がある人や日本語を長く勉強している人も多いです。
英語も少し通じますが、アクセントが強い場合は聞き取りづらいので、日本語で話したほうが通じることも。たとえ言葉が通じなくても、何とかこちらの要求を理解しようと努めてくれる人が多いので、言葉についてはあまり心配しなくても大丈夫です。

お店に入るときは、「ニーハオ(こんにちは)」、出るときは「シエシエ(ありがとう)」とひとことあいさつするようにしましょう。無言だと感じが悪く思われてしまいます。

気をつけたいのは、外国にいる開放感からうっかり本音丸出しのトークをしてしまうこと。日本語を特に勉強していなくても、日本のテレビ番組を見るなどして、話せなくても聞けば少しはわかる人がかなりいます。

最も気を付けるべきは交通事故

最も気を付けるべきは交通事故
バイクの通行量は圧倒的! ©iStock

台湾は日本と逆で右側通行。レンタサイクルやレンタカーを利用する場合は十分に注意しましょう。

歩行者ではなく車優先で、日本のように「いざとなったら車が止まってくれる」という意識は危険です。運転マナーもあまりよくないので、交通量が多い道を歩くときは十分注意しましょう。バイクは歩道に乗り上げてくることもあります。

普段は温厚な台湾の人々ですが、交通事故の相手方となると話は別。いかに自分に責任がないかを警察の前でそれぞれ主張しなければならず、中国語ができない日本人にとってはかなり不利。とにかく交通事故に巻き込まれないように細心の注意を払うのが得策です。

バス事情

バス事情
バスは手を挙げて止める

バスの路線網が非常に発達している台湾。大都市間を結ぶ長距離バス、地方の都市を結ぶ中距離バス、市内を走る市バスがあり、時間さえ気にしなければ、バスだけでどこへでも行くことができます。

ただし、バス停では手を挙げないと停まってもらえません。乗りたいバスが来たら手を挙げて運転手にアピールしましょう。

料金は悠遊卡(ヨーヨーカー)などのICカードでの支払いが便利。現金の場合、おつりが出ないのでぴったりの額を用意しないといけません。料金は、台北市バスの場合15元~。

市バスは土地勘がないと少しハードルが高いかもしれませんが、使いこなせればとても便利です。

「台灣等公車」というアプリを使えば、路線番号からルートを検索したり、出発地から目的地までのバスを使った行き方を調べることができます。また、http://e-bus.taipei.gov.tw/では、台北市バス各路線の運行状況が分かります。

グーグルマップでもバス停とそこに停車するバス路線を確認することができます。市バスを頻繁に利用するなら、現地SIMカードやWi-Fiルーターなどでオンライン環境を確保することをおすすめします。

日本とは違うタクシーの乗車方法

日本とは違うタクシーの乗車方法
ドアは自分で開けて乗車 ©iStock

台湾のタクシーは初乗りが70~100元と日本に比べるとかなりリーズナブル。都市部はメーター式でぼったくられる心配はほぼありませんが、チャーターなどメーターを使用しない場合、事前に交渉して、料金を決めておきましょう。

台湾のタクシーは自動ドアではありません。開けるのは問題ないと思いますが、日本の時のクセで、ドアを閉めないで降りてしまうと運転手が困ってしまうので、閉め忘れないように注意しましょう。ドアを開ける際は、後方からバイクが来ていないか自分の目で確認するのを忘れずに。ちなみに、「運転手」は台湾語で「うんちゃん(運將)」と発音します。

行き先はメモに大きく住所を書いて見せるのがベスト。スマホの画面を拡大するのもいいでしょう。タクシー運転手は日本語があまり通じず、かつ、老眼のことが多いです。

シートベルトの着用は法律で義務づけられていて、違反すると最高4500元の罰金が科せられます。後部座席でも念のためシートベルトを締めましょう。

台北の国立故宮博物院には、遠回りをしたり、知り合いの店に無理やり連れて行ったりするタクシーがあるようです。基本的に観光地で客引きするタクシーには乗らないほうがいいでしょう。確実なのは、お店に呼んでもらうタクシーです。

夜ひとりでのタクシー利用(特に女性)は控えるべきです。どうしても必要な場合はお店に呼んでもらったタクシーに乗りましょう。コンビニにはタクシーを呼ぶ端末もあります。

地下鉄(MRT)で注意したいこと

地下鉄(MRT)で注意したいこと
紺色の「博愛座」は優先席

台湾の地下鉄は飲食禁止です。
改札の前に引かれた黄色い線から飲食禁止エリアとなり、違反が見つかると1500~7500元の罰金が科されます。のどが渇いてつい水を飲んでしまうことがないよう、水分補給は飲食禁止エリア外で済ませておきましょう。飲食物の持ち込み自体は可能です。

紺色の座席は「博愛座」。日本でいう優先席です。必要としている人に譲りましょう。譲り合いの精神は日本より浸透しており、博愛座以外でも席を譲る人が多いです。

厳しい喫煙事情

厳しい喫煙事情
屋内はほとんどの場所が法律で禁煙 ©iStock

台湾には「タバコ煙害防止法」(菸害防制法)という法律があり、喫煙できるスペースがかなり限られています。違反した場合は2000~1万元の罰金が科されます。

ホテルを含む公共の場は決められた喫煙スペース以外喫煙禁止。レストラン内も禁煙です。カフェのテラス席、21時から営業するバーやスナックなら喫煙できますが、お店のルールもあるので、確認してからにしましょう。
 
屋外で立ち止まってなら喫煙できますが、コンビニ、カフェチェーンの軒先も禁煙になっています。

歩きたばこ、ポイ捨て、18歳未満と妊婦の喫煙も禁止、電子タバコや加熱式タバコの持ち込みも禁止となっています。

盗難・スリにご用心

盗難・スリにご用心
人混みではスリに注意 ©iStock

治安がよく、安心して旅行を楽しめる台湾ですが、日本と同様、100%安全なわけではありません。

特に人であふれかえる夜市九份 などの観光客が多い場所は、スリが紛れ込んでいても不思議ではありません。人混みのなかではリュックは体の前で持つなど、手荷物から目を離さないよう十分気をつけましょう。

気になるトイレ事情

気になるトイレ事情
トイレは中国語で「洗手間(シーショウジエン )」 ©iStock

もともと、台湾のトイレは使用済みのトイレットペーパーを便器に流さず、備え付けのゴミ箱に入れる方式です。理由は、排水管が細いので詰まってしまうから。ただ、近年は衛生面への考慮から、駅などの公共のトイレでは紙を便器に流すところが増えています。トイレによって異なるので、貼り紙に従いましょう。「衛生紙丟馬桶」と書いてあれば、紙は便器に捨てます。「請勿將衛生紙丟入馬桶內」と書いてあれば、紙は便器に捨ててはいけません。


紙を用意していないトイレも珍しくありません。トイレを開放しているコンビニが多いですが、紙がないことが多いです。これは、紙くらいは自分で用意するか、ポケットティッシュを買って売り上げに貢献してくださいという意味です。

廟や公園などのトイレは入り口にひとつトイレットペーパーが設置してあり、使う分を各自で取るシステムになっていることもあります。

また、MRTのトイレはMRT乗車時以外も利用でき、係員に伝えればトイレだけ使わせてもらえます。

水道水は飲めない

水道水は飲めない
いたるところにウオーターサーバーがある

台湾の水道水は飲用に適していないので飲むのは控えましょう。

ミネラルウォーターはコンビニで20元程度で買えます。また、空港や駅など、いたる所に無料のウオーターサーバーがあるので、空いたペットボトルを取っておけば繰り返し使えます。お湯も出るところが多いので、水筒を持参してお茶を作ることも可能です。

買い物での注意点

買い物での注意点
セブン-イレブン、ファミリーマートも進出 ©iStock

個人商店などではビニール袋に入れてくれることもありますが、コンビニや店舗のレジ袋は基本的に有料。折りたためるエコバッグを持参しましょう。または、有料のレジ袋は分厚く丈夫なので、1度買って再利用するのもいいでしょう。

また、台湾のレシートは最高1000万元が当たる宝くじがついていて、2ヵ月に1度当選番号が発表されます。当選金は外国人も受け取り可能ですが、当選から3ヵ月以内に台湾の銀行やコンビニで引き換えなくてはいけません(当選番号はhttp://invoice.etax.nat.gov.tw/で確認できます)。

コンビニには、当選金を寄付できる「レシート収集箱」が置かれています。もし宝くじに興味がなければ、レシートを寄付して社会貢献することができます。

まとめ

まとめ
台湾旅を楽しもう! @istock

旅行前に注意すべきポイントを押さえておけば、心の準備もできるというもの。交通事故だけには気をつけて、台湾旅行、思う存分楽しんじゃってください。

文: 谷口佳恵
写真: istock、谷口佳恵

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筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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