フランス観光の基本 パリの歩き方。“花の都・美食の都”訪問前に必読!

公開日 : 2020年07月03日
最終更新 :
多彩な魅力を持つパリを十二分に楽しみたい ©iStock
多彩な魅力を持つパリを十二分に楽しみたい ©iStock

「花の都」「芸術の都」そして世界の食通たちを魅了する「美食の都」でもあるパリ。多彩な魅力をもつこの町で、見逃せない観光スポット、楽しみ方のエッセンスをまとめました。

【はじめに】2020年7月2日現在、観光目的の海外渡航は難しい状況です。『地球の歩き方ニュース&レポート』では、昨今の世界情勢をふまえ観光地情報の発信を抑制してきました。しかし、2020年5月31日で「期間限定の電子書籍読み放題サービス」が終了したこともあり「近い将来に旅したい場所」として、世界の現地観光記事の発信を2020年6月以降、再開することにいたしました。

世界各地のまだ行ったことのない、あるいは再び訪れたい旅先の詳しい情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス禍収束後は、ぜひ旅にお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを、心より願っています。

パリの基本情報

パリの基本情報
フランス北部にある世界都市パリ ©iStock

●位置・日本からの行き方
東京~パリ間の距離は約9700km。日本からパリまでノンストップの直行便を運航しているのは、エールフランス航空(成田・羽田・関西発)、日本航空(羽田発)、ANA(羽田発)の3社です。パリへは、直行便で約12時間で到着します。

春には桜を見ることもできる ©iStock
春には桜を見ることもできる ©iStock

●季節ごとの天気や気候
パリは北緯48.5度のところにあり、札幌市よりも北に位置しています。ただ暖流の影響で緯度のわりには比較的温暖です。気候は東京の四季に合わせて考えていいでしょう。

春の訪れを感じるのは3月下旬~4月上旬。梅雨がなく乾燥しているので、初夏から夏にかけてはさわやかです。近年は、7・8月に酷暑となることも珍しくありませんが、朝晩は肌寒く感じることもあります。8月末ともなると秋を思わせる気候となり、次第に雨の日が多くなってきます。11月はもう冬で、曇りがちの日が続きます。

■パリの天気&服装ナビ
・URL: https://www.arukikata.co.jp/weather/FR/PAR/

パリの人気スポット(建築物編)

パリの人気スポット(建築物編)
火災に遭う前のノートルダム大聖堂

●ノートルダム大聖堂 Cathédrale Notre-Dame de Paris
セーヌ川の中洲、パリ発祥の地であるシテ島にそびえるゴシック様式の大聖堂です。聖母マリア(ノートルダム)に捧げられたもので、1163年に着工、14世紀の中ごろに完成しました。

フランス革命時には彫刻が破壊されるなど、荒廃した姿を晒した時期もありました。しかし、ナポレオンが戴冠式(1804年)を行い、ユゴーの小説『ノートルダム・ド・パリ』(1831年)がヒットしたことから、復興を望む声が高まり、19世紀半ばには大規模な修復が行われました。

現在修復中のノートルダム大聖堂
現在修復中のノートルダム大聖堂

パリを代表する名所となった大聖堂でしたが、2019年4月15日に火災が発生、尖塔と屋根の大部分が焼失しました。2020年6月現在、修復工事が行われています。内部の見学はできませんが、6月1日より正面広場からファサードを観ることができるようになりました。

・URL: https://www.notredamedeparis.fr/

華麗なステンドグラスのサント・シャペル ©iStock
華麗なステンドグラスのサント・シャペル ©iStock

●サント・シャペル Ste-Chapelle
ノートルダム大聖堂と同様、シテ島にある礼拝堂。ルイ9世(1214~1270年)がコンスタンティノープルの皇帝から購入した聖遺物を納めるために建設しました。

聖遺物のなかには、キリストが磔刑の際に頭にのせていたといわれる「茨の冠」などがあり、その後ノートルダム大聖堂に移されました。大聖堂で火災が起こったとき、聖遺物は真っ先に運び出され、すべて無事に保管されています。

古代ギリシア風のファサードのマドレーヌ教会
古代ギリシア風のファサードのマドレーヌ教会

●マドレーヌ教会 Eglise de la Madeleine
高級食材店が並ぶマドレーヌ広場の中央に建つ教会。重厚な円柱が並び、正面から見ると、まるでアテネのパルテノン神殿のようです。聖女マドレーヌ(マグダラのマリア)に捧げる教会の建設が始まったのは18世紀、ルイ15世(1710~1774年)の時代でした。

フランス革命勃発などが原因で何度も中断した工事を、ナポレオン1世(1769~1821年)が再開、古代ギリシア風の大殿堂の建設を望んだことから、今の形となりました。

内部は厳かな教会空間となっており、音響効果も抜群で、コンサート会場としてもよく使われます。

パリの風景に欠かせないエッフェル塔
パリの風景に欠かせないエッフェル塔

●エッフェル塔 Tour Eiffel
1889年のパリ万国博開催に合わせ、ギュスターヴ・エッフェル(1832~1923年)の設計案に基づいて建設されました。歴史的な町に現れた「鉄の塔」に対して、当初は賛否両論でしたが、今ではパリの風景に欠かせないモニュメントとなっています。

高さは324m。1階、2階、最上階とそれぞれの眺めを楽しめるのもエッフェル塔の魅力です。1階と2階にはレストランもあり、眺望と美食の両方を満喫できます。

ライトアップされた夜のエッフェル塔も見逃せません。通常のライトアップのほか、毎正時に約5分間、塔全体が点滅してキラキラと輝く「シャンパンフラッシュ」は必見です。

≫≫≫ フランス・パリのエッフェル塔を100%楽しむ完璧ガイド   

シャルル・ド・ゴール広場の中央にある凱旋門
シャルル・ド・ゴール広場の中央にある凱旋門

●凱旋門 Arc de Triomphe
「凱旋門」とは、戦いに勝利した記念として造られた門です。シャンゼリゼ大通りの西端、シャルル・ド・ゴール広場の中央にどっしりと構える凱旋門は、オステルリッツの戦いに勝利したナポレオンの命で建てられました。

1806年に着工しましたが、完成したのは30年後の1836年。ナポレオンは完成を見ることなく、流刑地で亡くなりました。

50mの高さをもつ門の屋上は展望テラスになっています。284段の階段を上る必要がありますが、シャンゼリゼ大通りとパリの町並みを一望できるパノラマスポットです。

・URL: http://www.paris-arc-de-triomphe.fr

≫≫≫ エッフェル塔と並ぶパリのシンボル。凱旋門の観光ポイント

パリの人気スポット(芸術編)

パリの人気スポット(芸術編)
世界で最も有名な美術館のひとつルーヴル美術館

●ルーヴル美術館 Musée du Louvre
『モナ・リザ』、『ミロのヴィーナス』をはじめとする美術の至宝を所蔵する、世界で最も有名な美術館。12世紀以来、歴代国王の宮殿だったもので、美術館として開館したのはフランス革命後、1793年のことです。その所蔵品は王のコレクションを基礎にしており、さらにナポレオン1世が遠征から持ち帰った“戦利品”が加わりました。

1980年代、ミッテラン大統領(1916~1996年)の肝いりで大改造計画が実施され、中庭の中央に美術館の入口ともなるガラスのピラミッドが誕生しました。3つのセクションに分けられた各展示室へは、ピラミッドの下にあるナポレオンホールからアクセスします。

時間がないときは、セクションのひとつ「ドノン翼」2階から見学を始めるといいでしょう。『モナ・リザ』をはじめ、有名作品が集中しています。

・URL: https://www.louvre.fr/

「印象派の殿堂」と呼ばれるオルセー美術館
「印象派の殿堂」と呼ばれるオルセー美術館

●オルセー美術館 Musée d’Orsay
1900年に駅舎として建てられた建物をそのまま利用し、1986年に開館した美術館。造りのユニークさもさることながら、印象派を中心としたコレクションの素晴らしさで、ルーヴルと並ぶ人気を誇ります。

作品は、地上階、2階、5階、さらに2011年の改装工事で加わったパヴィヨン・アモンに分かれて展示されています。なかでも5階は、ルノワール(1841~1919年)の『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』、モネ(1840~1926年)の『ルーアンの大聖堂』など印象派の珠玉の名作がずらりと並び、オルセーが「印象派の殿堂」と呼ばれるのも納得できることでしょう。2019年には「ベルシャス・ギャラリー」と呼ばれる後期印象派展示室が新しくオープンしました。

・URL: https://www.musee-orsay.fr/

モネの『睡蓮』の展示で有名なオランジュリー美術館
モネの『睡蓮』の展示で有名なオランジュリー美術館

●オランジュリー美術館 Musée de l’Orangerie
19世紀にオレンジ(オランジュ)など柑橘類の温室として造られ、その建物を改修して1927年に美術館としてオープンしたことから、この名前が付きました。

この美術館で観るべきは、なんといっても8枚からなるモネの大作『睡蓮』です。ふたつの楕円形からなる展示室は、フランス国家に寄贈されたこの作品のために用意されました。天井からはモネが望んだ自然光が降り注ぎ、鑑賞していると、モネの庭の水辺を歩いているような気分になります。

このほか、画商ポール・ギヨーム(1891~1934年)とその夫人、彼女の2番目の夫ジャン・ヴァルテールによって集められたコレクションも展示。ルノワール、スーティン(1893~1943年)、モディリアニ(1884~1920年)など、印象派からエコール・ド・パリにいたる、近代絵画の流れを観ることができます。

・URL: https://www.musee-orangerie.fr/

「オぺラ座」として名高いパレ・ガルニエ
「オぺラ座」として名高いパレ・ガルニエ

●パレ・ガルニエ Palais Garnier
1875年に完成したネオ・バロック様式のオペラハウス。19世紀後半、大規模なパリの都市改造計画を行ったナポレオン3世(1808~1873年)の命で建設されました。設計者はシャルル・ガルニエ(1825~1898年)。その名前をとって、「パレ・ガルニエ」と呼ばれています。

内部は、貴族や資産家の社交場としてふさわしい、壮麗な装飾が施されています。広い大理石の大階段、金箔を貼った壁とシャンデリアがきらめくグラン・フォワイエ(大広間)、シャガールの天井画で飾られた客席など、公演のない時間帯に内部を見学することができます。

・URL: https://www.operadeparis.fr/

建築ファンも注目のフォンダシオン・ルイ・ヴィトン
建築ファンも注目のフォンダシオン・ルイ・ヴィトン

●フォンダシオン・ルイ・ヴィトン Fondation Louis Vuitton
ルイ・ヴィトン財団によって2014年に開館したアートギャラリー。パリの西に広がるブーローニュの森の中にあり、コンテンポラリーアートを軸としたユニークな企画展を開催し、新しいアートの発信地として注目を集めています。

設計を担当したのは、ビルバオ(スペイン)のグッゲンハイム美術館などの作品で知られる建築家フランク・ゲーリー(1929年~)。3600枚ものガラスパネルなどを使った斬新なデザインで、建築ファンにとっても人気のスポットとなっています。

・URL: https://www.fondationlouisvuitton.fr/fr.html

パリの人気スポット(景色編)

パリの人気スポット(景色編)
シャンゼリゼ大通りの歩行者天国 ©iStock

●シャンゼリゼ大通り Avenue des Champs-Élysées
凱旋門からコンコルド広場まで続く全長約2kmの大通り。17世紀の中頃に整備され、18世紀初頭に「シャンゼリゼ」と命名されました。マロニエとプラタナスの並木道は、世界で最も美しい通りと称えられ、パリを代表する名所のひとつです。

緩やかな勾配をもつ通りの中ほどにある円形広場ロン・ポワン・デ・シャンゼリゼの西側部分はショッピングゾーン。ブティック、カフェ、映画館などが連なっています。一方、その東側はプロムナードゾーンとなり、気持ちのよい緑地帯が続きます。

2016年からは第1日曜に歩行者天国を実施、通りの真ん中を歩けるようになりました。また毎年7月14日の革命記念日には、各国の要人が見守るなか、大規模な軍事パレードが行われます。

≫≫≫ パリ観光で外せないシャンゼリゼ大通りの魅力

数々の歴史遺産が集中するセーヌ河岸 ©iStock
数々の歴史遺産が集中するセーヌ河岸 ©iStock

●パリのセーヌ河岸 Paris, rives de la Seine
パリの真ん中を東から西に大きく蛇行して流れるセーヌ川。パリ発祥の地であるシテ島をはじめ、パリの歴史、町の発展と大きく関わってきた川といえるでしょう。とりわけサン・ルイ島からエッフェル塔にかけての区間は、ノートルダム大聖堂、ルーヴル美術館など、数々の歴史遺産が集中し、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

河岸には遊歩道も整備され、お天気のよい日には、散歩を楽しむパリ市民の姿があちらこちらで見られます。美しい橋の数々をくぐりながら、流れゆく河岸の風景を満喫できる遊覧船もおすすめです。

≫≫≫ パリの世界遺産セーヌ川観光のすすめ クルーズで主要モニュメントを一気に攻略

パリのおすすめグルメ

パリのおすすめグルメ
パリのレストランでの食事も旅の楽しみのひとつ ©iStock

●パリのレストラン
パリの楽しみのひとつでもある食べ歩き。旅のプランや予算に合わせて楽しみたいものです。

レストランのタイプは、大きく分けて4つ。まずミシュランの3つ星クラスのガストロノミックレストラン、一般的なフレンチレストラン、伝統料理を手頃な値段で味わえるビストロ、またノンストップ営業のブラッスリーがあります。ブラッスリー以外は、予約を入れておいたほうが安心です。

前菜、メイン、デザートのセットメニューの「ムニュ(menu)」で頼むのが一般的ですが、ランチ時には本日の一皿「プラ・デュ・ジュール(Plat du Jour)」などの一品料理ですませてもいいでしょう。

軽くすませたいときは、クレープリー(クレープ専門店)で塩味のソバ粉のクレープ「ガレット(Galette)」を、また冬なら、ブラッスリーなどで生ガキと白ワインをいただくのもおすすめです。

店内は、テラス席や中庭を除いて禁煙です。食事中、喫煙のために席を外すのはマナー違反なので、慎みましょう。

サン・ジェルマン・デ・プレのカフェ ©iStock
サン・ジェルマン・デ・プレのカフェ ©iStock

●パリのカフェ
町の風景の一部となっているカフェは、パリ市民の暮らしに欠かせない存在です。早朝から深夜までノンストップで営業しており、旅行者にとっても便利な場所です。

ドリンクメニューは定番を揃えている店が多く、コーヒーを頼むと通常はエスプレッソが出てきます。最近は、コーヒー豆にこだわったドリップ式コーヒーを出す店も増えてきました。

カフェでは食事もとることができます。朝食はもちろん、サラダや一品料理も充実していて、気軽に食事ができるのが魅力です。なお、ランチタイムは食事利用の客が優先されるため、飲み物だけの利用はこの時間帯を外したほうがいいでしょう。

焼きたてを食べたいバゲット ©iStock
焼きたてを食べたいバゲット ©iStock

●パリのパン
パリの町を歩いていると、ブーランジュリー(パン屋)から漂ってくる芳しい香りに誘われます。バゲット、田舎パンなど、毎日の食卓に欠かせない食事用のパン。そして、バターをたっぷり使ったクロワッサン、パン・オ・ショコラなど「ヴィエノワズリー」と呼ばれる菓子パン。どちらも原料や焼き方に店ごとのこだわりがあり、食べ比べるのも楽しいものです。

パリでは、毎年、大統領府に納品するバゲットのコンクールが開かれており、歴代1位のバゲットを食べてみるのも一案です。

色とりどりのパリのスイーツ ©iStock
色とりどりのパリのスイーツ ©iStock

●パリのスイーツ
時代を超えて長く愛される定番から、トレンドをおさえた新しいお菓子まで、パリのスイーツは、クオリティ、バリエーションともにハイレベル。スイーツファンなら、時間がいくらあっても足りないほどです。モンブラン、エクレア、ミルフイユなどの定番を食べ比べたり、新オープンのパティスリーを訪ね歩いたり、楽しみは尽きません。

チョコレート好きなら、毎年10月末から11月初めにかけて開催されるチョコレートの見本市「サロン・デュ・ショコラ」に合わせて訪れるのもいいでしょう(2020年は中止)。

パリのおすすめのお土産

パリのおすすめのお土産
パリ雑貨の専門店「パリ・エ・トゥジュール・パリParis est toujours Paris」

●雑貨
パリらしいエッセンスが詰まったおしゃれな雑貨を探すなら、まずは専門店に行ってみましょう。メイド・イン・フランスにこだわった店や、天使グッズの専門店、かわいい文房具の店もあります。なかでもエッフェル塔モチーフの雑貨は、パリ土産の定番。置物、アクセサリー、キッチン用品まで、豊富なバリエーションのなかから選べます。

また美術館に行ったら、ブティックに寄るのをお忘れなく。アートフルな雑貨に出合えます。

ドラッグストアで買えるプチプラコスメ
ドラッグストアで買えるプチプラコスメ

●コスメ
コスメを買うなら、パリジェンヌたちが普段利用しているドラッグストアがおすすめです。人気ブランドのオーガニックコスメもリーズナブルな値段で買えるのが魅力。なかでも、リップクリーム、ハンドクリーム、アルガンオイル、メイクおとし、フローラルウオーターはお土産コスメの定番です。

スーパー「モノプリ」のPBブランドコスメも、値段の割に質がよいと高評価です。

空港でも買えるマカロン ©iStock
空港でも買えるマカロン ©iStock

●スイーツ
日本に持って帰りやすいスイーツの筆頭はチョコレート。スイーツファンへのお土産なら、日本未上陸のブランドを選ぶのもいいでしょう。気をつけたいのが日持ちと季節。フレッシュな素材が入ったボンボン・ショコラの場合、賞味期限を確認するのをお忘れなく。

大人数に渡す予定があるなら、モノプリで買える「ボンヌ・ママン」ブランドのお菓子がおすすめです。マドレーヌなど手頃な値段で買えるものが多く、デザインもおしゃれです。

マカロンなど空港で買えるスイーツもあり、最後までショッピングを楽しめます。

≫≫≫ 『地球の歩き方』編集者が選ぶフランスのお土産20選 スイーツ、雑貨からグルメまで

メトロの使い方

メトロの使い方
駅にある乗車券の券売機 ©iStock

●路線図
まずは最新の交通地図を手に入れましょう。メトロの路線図は駅の窓口でもらえます。ウェブサイトに掲載されたものを利用することもできます。

・URL: https://www.ratp.fr/plans

Ticket T+
Ticket T+

●チケット料金、チケットの買い方
パリの交通手段(メトロ、バス、RER高速郊外鉄道、トラム)すべてに共通の切符 Ticket T+ があります。1回券は€1.90、10枚綴りの回数券(カルネ)は€16.90。
※紙の共通切符Ticket T+は2021 年に廃止される予定。

このほか、以下のようなパスがあり、滞在日数と移動範囲を考慮して選びましょう。

モビリス
モビリス

■モビリス Mobilis
1日乗り放題になる乗車券(利用日の23:59まで有効)。価格はゾーン(Zone)によって異なるので、行先がどのゾーンにあるのか確認しましょう。
・1~2ゾーン/€7.50
・1~3ゾーン/€10
・1~4ゾーン/€12.40
・1~5ゾーン/€17.80

パリ・ヴィジット
パリ・ヴィジット

■パリ・ヴィジット Paris Visite
パリ市街・郊外のzone1-3、またはzone1-5の乗り物(メトロ、モンマルトルのケーブルカー、バス、高速鉄道、トラムなど)の乗り放題チケットと、対象となる14ヵ所の観光スポットの入場割引特典が一緒になったパス。1日券から5日券までの設定があります。
・1~3ゾーン/€12~
・1~5ゾーン/€25.25~

ナヴィゴ・イージー
ナヴィゴ・イージー

■ナヴィゴ・イージー
ICカード型乗車券。ICカード(€2)を購入し、「切符」をチャージして使います。チャージできるのは、Ticket T+(1枚または10枚回数券)、モビリスに相当する1日乗車券、空港と結ぶバス(ロワシーバス、オルリーバス)の4つです。証明写真の貼り付けは必要ありません。回数券(カルネ)は€14.90ですので、Ticket T+のカルネよりも€2お得です。

ナヴィゴ・デクーヴェルト
ナヴィゴ・デクーヴェルト

■ナヴィゴ・デクーヴェルト Navigo Découverte
旅行者も使えるパス。ICカード(€5)の購入と証明写真の貼り付けが必要です。有効期間により1日~1年間の4種類のパスがありますが、観光客が利用するなら1週間のパスはおすすめです。ただしこのパスは購入日から7日間ではなく、月曜日から日曜日までの1週間となります。
・ナヴィゴ・ジュール(1日パス):1~2ゾーン €7.50~
・ナヴィゴ・スメーヌ(1週間パス):1~5ゾーン€22.80~

■パリ交通公団(RATP)のサイト
メトロなどの路線図や時刻表、切符の種類など詳細な情報を得られます。
・URL: https://www.ratp.fr

メトロのホーム(13号線のGaîté駅)
メトロのホーム(13号線のGaîté駅)

●メトロの乗り方
パリのメトロは14路線あり、それぞれ1~14の番号が振られています。パリ市内ではRER(高速郊外鉄道)の利用方法もメトロと同じなので、この両方を使えば、パリの町を自由に移動できます。

切符は自動券売機で購入し、自動改札機を通ります。路線番号と終着駅が記された「ディレクション(Direction、~行き)」の表示板に従って、ホームに向かいます。

ドアは閉まるときは自動ですが、開けるときは手動になっているものもあります。回転式の取っ手の場合は引き上げて、押しボタン式の場合は強く押して開けます。

乗り換えるときは、路線番号と終着駅が書かれた表示に従います。

降車したら、「ソルティSortie(出口)」の表示をたどって外へ。メトロの出口に改札はありませんが、RERの出口にはあるので、切符をなくさないように。

≫≫≫ 【パリ】地下鉄・メトロの乗り方ガイド~路線図、料金、治安など全部まとめて解説

まとめ

まとめ
美しい町そのものを楽しんで ©iStock

パリは見どころの多い町ですが、日程や興味に合わせて観るべきものを選んで、限られた時間を有効に使いましょう。大きな町ながら歩いて回れるところも多く、美しい町そのものを味わいながら、散策を楽しんではいかがでしょう。
これからパリを初めて訪れる方は、こちらの記事も参考にしてください。

TEXT: オフィス・ギア
PHOTO: オフィス・ギア、iStock

※本記事の観光関連情報は2020年6月22日現在のものです。本記事で紹介したスポットの多くは予約制となっておりますのでご注意ください。

≫≫≫ フランス旅行に役立つ記事一覧

地球の歩き方編集室よりお願い〉
2020年7月2日現在、フランスへの日本からの観光目的の渡航はできません。渡航についての最新情報、情報の詳細は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL:  https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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