パリ旅行 ゼッタイ行くべき観光スポット5選(初心者向け)

公開日 : 2018年04月11日
最終更新 :
エッフェル塔の遠景
エッフェル塔の遠景

初めてパリを訪れる旅行者向けにパリ旅行で行くべき観光スポットを5つ紹介します。パリは観光スポットが集積し、どこも見逃せない場所ばかりですが、この5つを押さえておくことで、まずはパリの大枠は捉えられるでしょう。2日あれば、がんばって5ヵ所すべてを巡ることも可能です。初めてのパリ旅行の参考にしてみてください。

初期ゴシック建築の傑作ノートルダム大聖堂

初期ゴシック建築の傑作ノートルダム大聖堂
セーヌ川に浮かぶノートルダム大聖堂

セーヌ川の中洲であるシテ島はパリ発祥の地です。紀元前3世紀頃にガリア人の一部族パリジーが住み始めたのが、パリの歴史の始まりといわれています。その後、ローマ人に征服され、そして城塞が築かれ、パリは年月を経るごとにセーヌ川両岸に広がっていきました。ノートルダム大聖堂正面には道路元標「ポワンゼロ」があり、フランスの道路の起点になっています。

聖ドニの彫刻
聖ドニの彫刻

ノートルダム(Notre Dame)とは「私たちの貴婦人」という意味です。つまり聖母マリアのための大聖堂を意味しています。初期ゴシック建築の傑作で、1163年に着工し1345年に完成しました。フランスのカトリックの代表的スポットです。

正面に施された彫刻は、キリストの誕生から最後の審判、聖母マリアにまつわる話がテーマになっています。特に注目してほしいのが、正面左側の門に彫られた、取れた頭を持つ聖ドニの彫刻です。伝説では、聖ドニは剣で首をはねられ殉教した後も、自らの首を持って数キロ先まで歩いたといわれています。フランスの守護聖人の一人です。

バラ窓のステンドグラス
バラ窓のステンドグラス

大聖堂内の3つの大きなバラ窓のステンドグラスも必見です。大聖堂は上まで登ることができ、そこからはパリの眺望を楽しめます。訪問のタイミングと合えば、2013年に大聖堂着工850年を記念して新調された、鐘の音にも耳をすませてみてください。

パリ万博のために建てられたエッフェル塔

パリ万博のために建てられたエッフェル塔
トロカデロ広場からの眺め

1889年のパリ万博のために建てられたエッフェル塔は、パリの数ある建造物のなかでは新しい部類に入ります。エフェル塔の名前は、設計者のギュスタブ・エッフェルに由来しています。建設当時の高さは300メートルです。鉄骨のみを使ったトラス構造の建築物は、当時の最新技術を用いたものでした。第二次大戦後はラジオ・テレビ塔として使われ、そのアンテナが加わった分、高さは少し延びました。

エッフェル塔を構成する展望台で、もっとも低層に位置する第一展望台には、レストランが入ります。レストラン利用者以外は、通常まず到着するのが、第一展望台の上にある第二展望台です。第二展望台は、最上階である第三展望台へ行くエレベーターの乗り継ぎ場所でもあります。第二展望台までは地上から階段を使っても登れます。

第三展望台にはシャンパンバーとマカロンバーがあります。気候のよい時期は、景色を見ながらそれらを楽しんでもよいですね。日没後のライトアップも見逃せません。特に毎正時には、エッフェル塔がキラキラと光り輝くシャンパンフラッシュが、5分間点灯します。

周囲にはグッズを売る店も
周囲にはグッズを売る店も

エッフェル塔は常に混んでいます。公式サイトからインターネットで、日時指定をして入場チケットを事前購入するのがおすすめです。

世界各国の美術品を収蔵するルーヴル美術館

世界各国の美術品を収蔵するルーヴル美術館
美術館入口にあるピラミッド

『モナ・リザ』『ミロのビーナス』『サモトラケのニケ』『ハムラビ法典』など世界各国の美術品を収蔵しています。美術館の建物はかつての王宮だったルーブル宮を使っており、フランス革命後に、没収された王室コレクションをルーブル宮に移して、1793年に開館しました。館内は広大で、一つひとつの展示品をていねいに見て回ると、一日ではとても足りません。

普段は有料ですが、10月から3月までの毎月第一日曜は、常設展が無料で公開されています(美術館によりますが、ルーブル美術館以外も毎月第一日曜は無料開放されています)。

美術館は地下鉄を出てすぐ
美術館は地下鉄を出てすぐ

ルーブル宮の中庭にあり、出入口のひとつになっている巨大なピラミッドは、1989年の増改築時にアメリカの建築家イオ・ミン・ペイにより設計されたものです。また美術館の地下は大きなショッピングモールになっており、スイーツや雑貨などのブティック、フードコート、百貨店プランタン・デュ・ルーブルなどが入ります。待ち合わせや、見学前後の食事、休憩にも使えます。

世界の旗艦店が両脇にひしめく凱旋門とシャンゼリゼ通り

世界の旗艦店が両脇にひしめく凱旋門とシャンゼリゼ通り
シャンゼリゼ通り

シャンゼリゼ通りは、凱旋門が立つエトワール広場からチュイルリー公園の正面にあるコンコルド広場までを、南東方面にまっすぐに貫く、パリのシンボルともいえる大通りです。高級ブランド店や有名チェーン店、多国籍企業の旗艦店が両脇にひしめき、常に多くの観光客であふれています。毎年7月14日のフランス革命記念日には、大規模な軍事パレードもシャンゼリゼ通りで開かれます。

凱旋門とローターリー
凱旋門とローターリー

凱旋門は、ナポレオン1世率いるフランス軍が、ロシア・オーストリア連合軍をアウステリッツの戦いで破った戦勝を記念して、建設が進められました。凱旋門が立つエトワール広場は、周囲をいくつもの道路が交わるロータリーになっています。そのため常に多くの車で混み合っています。

凱旋門までは地下道を通りアクセスします。凱旋門の頂上からは、シャンゼリゼ通りからコンコルド広場、チュイルリー公園、ルーブル美術館を望めます。反対側には高層ビルが林立するビジネス街、ラ・デファンス地区が広がります。

2つの顔を持つモンマルトルの丘とサクレ・クール寺院

2つの顔を持つモンマルトルの丘とサクレクール寺院
丘の上まではケーブルカーもあり

パリの北にあるモンマルトルは2つの顔を持つ地区です。麓は、歓楽街が広がる下町の雰囲気が漂います。坂を登っていくと次第に高級住宅地に変わります。その頂上には、モンマルトルの顔であるサクレクール寺院が鎮座しています。ロマネスク・ビザンチン様式で造られた白亜の建物です。

サクレクール寺院の周辺には、サン・ピエール教会や、晴れた日には観光客と絵描きでにぎわうテルトル広場など、見どころが多くあります。ただしモンマルトルの楽しさは、これらスポット見学だけではありません。街歩きこそ醍醐味です。入り組んだ路地が丘の斜面に広がり、その所々で気の利いたカフェや雑貨屋が点在しています。起伏ある地形が通りの景色を変化に富ませ、どこを切り取っても絵になります。

丘全体に街が広がっている
丘全体に街が広がっている

今回挙げた5ヵ所以外にも、パリには多くの「見るべき場所」が詰まっています。まずは、この5選でパリを楽しんで、そこから先はあなたの趣向に合わせて、新たなパリを発見してみてください。

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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