秋に出かけよう。ドイツ・ライプツィヒおすすめ観光スポット4選!

公開日 : 2019年09月11日
最終更新 :
ト-マス教会の前に佇むバッハ像
ト-マス教会の前に佇むバッハ像

気候も穏やかになる秋には、海外旅行に出かけたくなるもの。見どころが星の数ほどあるドイツ・ライプツィヒはいかがでしょう。秋に訪れてほしい、ライプツィヒのおすすめスポットを4つ紹介します。音楽家・バッハの街、ライプツィヒで芸術の秋を満喫してください。

(1)ライプツィヒで必見! バッハゆかりのトーマス教会

(1)ライプツィヒで必見! バッハゆかりのトーマス教会
バッハが眠っているトーマス教会

音楽の街として知られるドイツ・ライプツィヒ。とりわけ有名な人物がヨハン・セバスティアン・バッハです。そのバッハが、おもに活躍していたのがトーマス教会です。

バッハは、1723年からの27年間、トーマス教会でオルガン奏者兼合唱団の指揮者、カントール(教会音楽家)として従事し、数々の教会音楽を作曲しています。とりわけオラトリオの大作、ヨハネ受難曲、マタイ受難曲は、トーマス教会で初演されました。

トーマス教会ができたのは、1212年と古いのですが、時代とともに改築がなされていき、現在の姿となったのは1702年といわれています。現在は、正面の祭壇手前にあるプレ-トの下で、バッハが眠っています。

祭壇手前にあるバッハの墓と17世紀からある洗礼盤
祭壇手前にあるバッハの墓と17世紀からある洗礼盤

バッハは、もともとトーマス教会ではなく、ヨハネス教会の墓地に埋葬されていました。1894年にその亡骸が発見されたのち、しばらくはヨハネス教会に埋葬されていました。ところが、第二次世界大戦でその教会が破壊されたため、亡骸がトーマス教会に移されました。1949年のことでした。

また、祭壇の奥にある洗礼盤は、1614~1615年にできた古いもので、バッハの子供達が洗礼を受けた際に使用されたものだとか。バッハゆかりのトーマス教会は、ライプツィヒ観光では絶対見逃せない一番の名所です!

(2)天使の歌声! ト-マス教会付属少年合唱団トマーナ

(2)天使の歌声! ト-マス教会付属少年合唱団トマーナ
バッハも指揮をしたトマーナ ©Thomanerchor/Matthias Knoch

バッハとともにライプツィヒで名高い存在が、トーマス教会付属合唱団トマーナです。創立800年以上を誇る少年聖歌隊です。

バッハは、カントールとしてこの合唱団を指揮していました。バッハの時代には54人のメンバーだったようですが、今日では約100人のメンバーを擁するようになり、バッハ作品を保存していくという義務が課されています。

トマーナは、日本など海外公演にも出かけます。トーマス教会では、6月のバッハフェストをはじめ、クリスマス前にはバッハのクリスマスオラトリオ、復活祭前には受難曲を歌うのが恒例となっています。

トーマス教会で歌う少年達 ©Thomanerchor/Matthias Knoch
トーマス教会で歌う少年達 ©Thomanerchor/Matthias Knoch

恒例の公演以外にも、トマーナの歌声を聴く機会があります。毎週金曜のモテットと土曜のカンタータです。当日券のみの取り扱いとなりますので、思い立ったその日に並べば入場することができます。入場料は、なんと2ユーロです。どなたでも気軽に聴きに行くことができます。

ただし、学校が学期休みなどで少年たちが不在の時は、ほかの合唱団が代行して歌います。せっかくならトマーナの歌声を聴きたいという方のために、2019年秋のスケジュールをお知らせします(詳細は先述のトマーナ教会の公式サイトで確認できます)。

・2019年9月14日(土) 15:00 モテット
・2019年9月15日(日) 9:30 礼拝
・2019年9月27日(金) 18:00 モテット
・2019年9月28日(土) 15:00 モテット
・2019年9月29日(日) 9:30 礼拝
・2019年10月31日(木) 9:30 礼拝
・2019年11月15日(金) 18:00 モテット
・2019年11月16日(土) 15:00 モテット
・2019年11月17日(日) 9:30 礼拝

開場は45分前からですが、よい席を取るには1時間以上前から並ぶことをおすすめします。すばらしい音楽を聴くことができますので、頑張って並ぶ甲斐があるはずです。

(3)商人の旧宅を改装! 体験型のバッハ博物館

(3)商人の旧宅を改装! 体験型のバッハ博物館
トーマス教会の向かいにある体験型博物館

トーマス教会のちょうど向かい側に建つ黄色い建物は、体験型博物館です。かつて、バッハと親しかった商人ゲオルク・ハインリッヒ・ボ-ゼの自宅でした。その歴史的な建築を改装し、2010年にバッハ博物館となりました。

旧宅は、マルチメディアを駆使した体験型博物館として生まれ変わり、日本語のオーディオガイドも用意されています。

バッハ博物館の一番の見どころである1階の貴重品室をのぞいてみましょう。

オリジナルの展示物が見られる貴重品室 ©Bach-Museum Leipzig/Jens Volz
オリジナルの展示物が見られる貴重品室 ©Bach-Museum Leipzig/Jens Volz

1階の貴重品室には、バッハ自筆の楽譜やバッハ夫妻の墓から発掘された遺留品などを目にすることができます。2階では、バッハが実際に演奏したパイプオルガンの演奏台を見ることができます。

バッハが実際に演奏したオルガンの演奏台 ©Bach-Museum Leipzig/Jens Volz
バッハが実際に演奏したオルガンの演奏台 ©Bach-Museum Leipzig/Jens Volz

現存する「夏の間(Sommersaal)」という部屋では、バッハも音楽を奏でていたそうです。この部屋の見学は、通常できませんが、ここでコンサ-トが行われる時のみ入場することができます。

バッハ博物館内の「夏の間(Sommersaal)」 ©Bach-Museum Leipzig/Martin Klindtworth
バッハ博物館内の「夏の間(Sommersaal)」 ©Bach-Museum Leipzig/Martin Klindtworth

2019年秋に演奏会があります。

・2019年9月19日(木) 15:00 室内楽演奏会(45ユーロ)
・2019年9月26日(木) 19:30 ヨ-ロッパ室内楽アカデミ-ライプチィヒによる演奏会(15ユーロ)
・2019年9月29日(日) 15:00 同上
・2019年10月20日(日) 15:00 Via Regiaによる演奏会(15ユーロ)
・2019年11月17日(日) 15:00 古楽器のガンバとチェンバロによる演奏会(15ユーロ)

また、目下のところ、ライプツィヒにまつわる3人の女性音楽家の特別展が2020年1月19日(日)まで開催中です。3人の女性というのは、J.S.バッハの2人目の妻で宮廷歌手のアナ・マグダェーナ・バッハ、メンデルスゾーンの姉でピアニスト/作曲家のファニー・ヘンゼル、そして、2019年が生誕200年にあたるシューマンの妻でピアニストのクララ・シューマンです。あわせてお楽しみください。

ちなみに、毎月第一火曜は入場無料です。2019年は10月1日、11月5日にあたります。トーマス教会と合わせて見学をしてみてはいかがでしょう。バッハ漬けの時間を過ごすことができます。

(4)お祭り気分! 秋のライプツィヒ野外マーケット

(4)お祭り気分! 秋のライプツィヒ野外マーケット
マルクト広場で行われる野外マーケット ©Stadt Leipzig/Marktamt

秋のライプツィヒ野外マーケットは、マルクト広場で開催されます。2019年で43回目の開催となり、2018年9月27日(金)から10月6日(日)までの期間、多くの市民や観光客でにぎわいます。

毎週開催されている定例の野外市場では、地元の新鮮な野菜や果物などが店頭に並びます。また、秋のライプツィヒ野外マーケットでは、手づくりの工芸品などの販売も行われます。

工芸品のお店も ©Stadt Leipzig/Marktamt
工芸品のお店も ©Stadt Leipzig/Marktamt

会場となるマルクト広場には、ソーセージやビールの屋台などもお目見えし、ビアガーデンのようなお祭り気分が味わえます。

マルクト広場のビアガーデン ©Stadt Leipzig/Marktamt
マルクト広場のビアガーデン ©Stadt Leipzig/Marktamt

さらに、広場に設置された舞台では、さまざまな文化・音楽プログラムが連日予定されていて、ビールを飲みながらのんびりと楽しむことができます。まるで秋祭りのようなライプツィヒの野外マーケットへ、足を運んでみてください。

ニコライ教会前の泉を飾る秋の収穫物 ©Stadt Leipzig/Marktamt
ニコライ教会前の泉を飾る秋の収穫物 ©Stadt Leipzig/Marktamt

いかがでしたか。秋に訪れてほしい、ライプツィヒのおすすめスポットを4つ紹介しました。バッハの街、ライプツィヒで芸術の秋を満喫してみてはいかがでしょうか。

初回掲載:2018年9月23日

筆者

ライプツィヒ特派員

シェーファー 玲子

2008年夏よりドイツ中東部の町ライプツィヒ在住。現在はライプツィヒにてフリーランスと主婦業に従事している。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。