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イタリア・ローマ観光はコロッセオから! コロッセオの楽しみ方徹底ガイド

2019年09月18日

夏のコロッセオ。壮大な古代建築には真っ青な空が映える

世界一の世界遺産保有国、イタリア。3,000年の歴史を持つローマを代表する古代遺跡・コロッセオは、中国の万里の長城に続き、世界で2番目に年間の訪問者数が多い観光スポットです。「コロッセオがあるうちはローマも存在し、コロッセオが滅びる時、ローマも滅び、ローマが滅びる時、世界も滅びるだろう」という有名な言葉があります。昔の人にとって、壮大な建築物であるコロッセオの存在は、奇跡であり、永遠に滅びることがないものの象徴と感じたのでしょう。1980年に世界文化遺産に登録されたローマ歴史地区のコロッセオを紹介します。

古代ローマ人の娯楽の殿堂「円形闘技場」

古代の政治、経済の中心地、フォロ・ロマーノから見たコロッセオ

コロッセオは、紀元80年、ローマ皇帝ティトゥス帝の時代に完成した円形闘技場です。古代のローマ人の娯楽施設として、中では剣闘士がライオンなどの猛獣と死闘を繰り広げたり、さまざまな催しが開かれてきました。

約5万人を収容したといわれる闘技場では、中央の舞台の上にアフリカのジャングルやサバンナを真似た装飾を施し、猛獣と人間の戦いを再現しました。出演する動物や人は本当に死んでしまい、(今となっては)残酷な見世物ですが、ローマ市民は大熱狂しました。たとえば、コロッセオのオープン時の記念イベントとして、100日連続して人間と猛獣との戦いが行われ、5,000頭の動物が犠牲になりました。

猛獣狩りに飽き足らなくなると、アレーナの木製の床を取り外して水をはり、模擬海戦も行われました。死刑囚2万人に海の兵士の格好をさせ、2組に分かれて船に乗せて、どちらかの船が沈没するまでの激しい殺し合いをさせ、その模様を見て観客は楽しみます。海戦は、歴史上で実際にあった戦いを模して行われたといいます。

夏のコロッセオとオリーブの木

ローマ時代は、17歳以上のローマ市民権所有者であれば、1人につき1ヵ月32.5キログラムの小麦が帝国から無料で配られていました。「パンとサーカス」という言葉がローマ史にあります。“小麦の配給と楽しい催し!”を市民に提供し、喜んでもらうことで王は人気を稼いでいたのです。問題山積みの政治から目を逸らさせるこれらの施策は、当時のローマの政策のひとつだったのです。

小麦をもらう資格を証明する小麦受給証明書を各施設の入口で掲示すれば、帝国内で行われるスポーツの試合の観戦や音楽会、演劇鑑賞などのさまざまな催し物に無料で入場することができました。多い時では2日に1回程度、何かしら楽しいイベントが用意されていました。

コロッセオには、皇帝の席、軍人の席、平民の席、教師の席、女性の席、奴隷の席、立見の席などがあらかじめ割り当てられていました。日差しが強い日でも雨の日でも見世物を楽しめるように、海軍が担当するテント張り隊が待機していて、必要であればすぐにコロッセオの天井部分を覆うテントを広げることができました。

中世になると、権力者などが別の建物を建てる目的でコロッセオを崩し、石材として持ち出してしまったため、2階までしか残っていない部分もあります。

コロッセオの周りに住む人懐っこい野良猫達

コロッセオの入場方法と楽しみ方

コロッセオ正面にある新しく出来た入場券の売り場

コロッセオに入るための入場券は、コロッセオ、フォロ・ロマーノ/パラティーノの丘の2ヵ所が訪問できる共通入場券(2日間有効)になっています。

フォロ・ロマーノとパラティーノの丘は、地続きで隣接していて、2ヵ所でひとつの遺跡と見なされています。フォロ・ロマーノとパラティーノの丘のどちらか片方しか見学していなくても、一度これらの遺跡の中から出てしまうと1ヵ所見学済みとカウントされ、再び入場することができなくなりますので注意が必要です。

入場券の売り場は、フォロ・ロマーノの入口(フォーリ・インペリアーリ通り側、サンティ・コズマ・エ・ダミアーノ聖堂近く)、コロッセオの内部、コロッセオの正面(西側)、パラティーノの丘の入口にあります。

共通券ですので、どちらの窓口で購入してもよいのです。比較的空いている窓口は、フォロ・ロマーノの入口にある切符売り場です。切符売り場は、入場可能時間の約1時間前に閉まります。

切符を購入したら、コロッセオ、フォロ・ロマーノ/パラティーノの丘のどちらかで、混んでいなさそうな方から観光を始めるのがポイントです。夏場などのハイシーズンの混んでいる日は、外で列に並ぶこともありますので、帽子など日差しを遮るものをお持ちください。

ある夏の日。コロッセオに沿って入場のための列ができている

夏の観光は、できれば朝早いうちにフォロ・ロマーノの遺跡から始めることをおすすめします。夏のローマは、11時を過ぎた頃から直射日光が地面や体に突き刺さるように降り注ぎます。日陰があまりない遺跡は、午後の一番暑い時間帯(14~17時頃)の観光は、避けたいところです。遺跡は乾燥すると土ぼこりも舞います。

暑い時間帯の観光は、日陰や屋根があるコロッセオや美術館、博物館、教会、聖堂などを優先してプランニングするとよいでしょう。コロッセオの内部には、トイレやブックショップもあります。

なお、入場切符は、日本からでもオンラインで事前予約(URL: https://www.coopculture.it/en/the-colosseum.cfm)することも可能です。

なお、筆者からのアドバイスをひとつ。コロッセオの訪問の前に『グラディエーター(剣闘士)』というラッセル・クロウ主演の2000年公開の映画を見てから観光すると、コロッセオがより身近に感じられて、より一層楽しめると思います。

ベストショットを狙うならいつ?

一日のなかでさまざまな表情を見せる古代の遺産、コロッセオ

コロッセオは、突き抜けるような青空にとてもよく映えます。一方、いつもと違ったコロッセオの表情を撮影したいのなら、比較的ベストショットが狙える夕暮れ時がおすすめです。

太陽が沈む西の方角がフォロ・ロマーノ側になりますので、写真を撮るなら、コロッセオの南に面したチェリオ・ヴィベンナ通り側に立って撮影するとよいでしょう。

また、日が沈んでからはコロッセオの内側からライトアップが始まります。この場合のおすすめの撮影ポイントは、コロッセオと、そのすぐ横にあるフォロ・ロマーノを隔てる柵があるぎりぎりのところに立って、コロッセオ全体を入れるようにするときれいです。ライトアップされたロマンティックなコロッセオは、ローマの美しい夜の思い出となってくれることでしょう。

■コロッセオ(Colosseo)
・住所: Piazza del Colosseo, Roma RM

ローマには四角いコロッセオも!

まるで絵のようなシュールな四角いコロッセオ

今まで見てきたコロッセオは楕円形ですが、最後に、ローマにもうひとつある四角いコロッセオを紹介しましょう。

ローマの中心部から地下鉄B線で南に数駅行ったエウル・マリアーナ駅(E.U.R. magliana)で下車したE.U.R.(エウル)という地区にある労働文明宮は、そのコロッセオに似た外観から四角いコロッセオ(コロッセオ・クアドラート Colosseo Quadrato)と呼ばれています。

ムッソリーニ率いるファシスト政権時代を代表する建築物のひとつとして有名なこの建物は、政府が1942年に開催予定だった万博のために全力をあげて開発に着手したE.U.R.(エウル)に建っています(万博は第2次世界大戦の勃発により中止)。

この地区は、遺跡や古い建物が見られる旧市街とは違い、整然としていて無機質な近代的な建物が並びます。

四角いコロッセオには、アーチ(穴)が縦に6列、横に9列(6 X 9=54)があります。このアーチの数は、独裁者ベニート・ムッソリーニの名前の「ベニート(Benito)」のアルファベットの文字の数6文字と名字の「ムッソリーニ(Mussolini)」の9文字をもとにデザインされています。6 X 9 となることによって彼の名前を示唆しているそうです。

このミステリアスなコロッセオの内部はテナントになっており、イタリアのファッションブランド「フェンディ(Fendi)」が入居しています。

■労働文明宮(Palazzo della Civiltà Italiana)
・住所: Piazza del Colosseo, Roma RM

いかがでしたか。3,000年の歴史を持つローマを代表する古代遺跡のひとつ、コロッセオを紹介しました。今度のローマ旅行の際は、ぜひ、コロッセオをたっぷりと観光してみてください。

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