イタリア・ローマ在住者がおすすめするフォトジェニックな永遠の都5選!

公開日 : 2019年02月16日
最終更新 :
あなただけのフォトジェニックなローマを見つけよう!
あなただけのフォトジェニックなローマを見つけよう!

“ローマは一日にしてならず“ 誰もが口を揃えて称える永遠の都、ローマでは、2,000年以上の歴史をもつだけあって、多くの人を惹きつけて止まない魅力的な場所がたくさんあります。街をそぞろ歩きするだけで、カメラのシャッターを押したくなるスポットがいっぱい! 今回は、イタリア・ローマ在住者ならではの視点でフォトジェニックな場所を紹介します。

(1)永遠の都ローマを流れるテヴェレ川

(1)永遠の都ローマを流れるテヴェレ川
太陽の光を受けて輝くテヴェレ川

今も昔も絶えずローマ市内を流れるテヴェレ川は、イタリアで3番目に長い川で、全長405キロメートルあります。ここローマには、テヴェレ川唯一の中州であり、世界でも最小の有人島として知られるティベリーナ島があります。さらに、ティベリーナ島以外にも、テヴェレ川に架かる橋一つひとつに歴史があり、訪れた人は思わず撮らずにはいられない衝動に駆られるでしょう。

シスト橋とテヴェレ川 ©iStock
シスト橋とテヴェレ川 ©iStock

テヴェレ川沿いにぶらりと街を歩けば、趣のある橋に出合え、レンズを通して重厚な歴史を学ぶことができます。このテヴェレ川は、季節によって異なる顔をみせるだけではなく、晴天時、雨天時、そして、朝、夜と違った顔をそれぞれ覗かせてくれます。

テヴェレ川に映るサンタンジェロ城とサンタンジェロ橋 ©iStock
テヴェレ川に映るサンタンジェロ城とサンタンジェロ橋 ©iStock

このテヴェレ川に架かる橋のなかでも夜景スポットとして有名なのが、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世橋(Ponte Vittorio Emanuele II)です。この橋から望むサンタンジェロ城とサンタンジェロ橋は、とても美しい景観として知られています。ここでは、オレンジ色の光がテヴェレ川の水面に反射して、もうひとつの世界があるかのような錯覚をみせてくれます。

雨が降ればまた雰囲気が変わるテヴェレ川
雨が降ればまた雰囲気が変わるテヴェレ川

(2)2,000年以上の歴史が同居した自然たっぷりローマ水道橋公園

(2)2,000年以上の歴史が同居した自然たっぷりローマ水道橋公園
のどかな風景がひろがる水道橋公園

アッピア街道州立公園内の一部であるローマ水道橋公園(Parco degli Acquedotti)は、歴史ロマンと一緒に自然にふれあえる場所です。公園内にあるふたつの水道橋は、クラウディア水道とフェリクス水道で、いずれも古代ローマ時代からこの地に建っています(フェリクス水道だけは、1590年に修復され、再利用されています)。

古代ローマの歴史ロマン溢れるクラウディア水道
古代ローマの歴史ロマン溢れるクラウディア水道

迫力抜群のクラウディア水道は、ローマより南東へ約69キロメートル離れた場所から水の供給が行われています。まさにローマでもっとも壮大な水道で、間近に観ればみるほど古代ローマの高度な技術を感じさせられます。コロッセオなどにも使われていた火山灰を混合したローマン・コンクリートを使用したこの水道は、コンクリート並みの強度の恩恵を受け、長い間利用されていました。

見事な遺構が残るクラウディア水道
見事な遺構が残るクラウディア水道

水道橋の遺構がまだ残っているこの公園では、ノスタルジックな雰囲気を感じながら、古代ローマが誇る水道橋をカメラのレンズを通してだけではなく、実際に目で観てください。

(3)ローマから足を延ばせば新しい世界が待っているエステ家別荘

(3)ローマから足を延ばせば新しい世界が待っているエステ家別荘
噴水と夕陽が見事なエステ家別荘

ローマ郊外にある穏やかな丘陵の街ティヴォリは、ローマ市から約30キロメートルの場所にあります。このこじんまりした街には、世界遺産に指定されているエステ家別荘(Villa d'Este)があります。4.5ヘクタールという広大な敷地の庭園には、500ほどの噴水が連なり、見事な景観が広がります。

見事な百の噴水
見事な百の噴水

イタリアでもっとも美しい噴水庭園として讃えられるこのエステ家別荘は、もともとは修道院だった施設を豪華絢爛な屋敷へと改築したといわれています。水を吹き出すガーゴイル(大口を開けた怪獣形の排水口)が並ぶ百の噴水、重力だけ動く噴水、オルガンの噴水など、思わず写真に収めたくなるスポットばかりです。

エステ家別荘の噴水越しにみる太陽の光
エステ家別荘の噴水越しにみる太陽の光

(4)“荘厳“という言葉が相応しい場所、サン・ピエトロ大聖堂

(4)“荘厳“という言葉が相応しい場所、サン・ピエトロ大聖堂
サン・ピエトロ大聖堂の主祭壇

圧倒されるほどの荘厳な雰囲気を持つサン・ピエトロ大聖堂(Basilica di San Pietro in Vaticano)は、キリスト教建築のなかでは最大級の規模を誇ります。当時の一流の建築家や芸術家が関わり、贅を尽くして建立されました。不朽の名作ともいわれるこの大聖堂は、建物自体はもちろん、施設の内部にもフォトジェニックな芸術品が並んでいます。

大聖堂の中央に聳え建つ高さ29メートルの天蓋(Baldacchino)は、「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのために造られた」と称えられたバロック期の代表的な彫刻家、建築家のジャン・ロレンツォ・ベルニーニが手掛けています。

主祭壇より上を眺めるドームと天蓋
主祭壇より上を眺めるドームと天蓋

ローマ教皇のみが、ミサの時にこの主祭壇に立つことができます。ここの天蓋は、主祭壇を囲むように4本のねじれ円柱によって支えられています。そして、主祭壇の上にあるドームには、あのミケランジェロの傑作があり、まさにここが芸術品の宝庫であることを示しています。これらの芸術品をしっかりと写真収めて、ローマの旅の思い出にしてください。

ドームの様子
ドームの様子

(5)コロッセオが滅びるとき、ローマは滅び、そのとき世界も滅びる!?

(5)コロッセオが滅びるとき、ローマは滅び、そのとき世界も滅びる!?
絵になる夕暮れ時のコロッセオ @istock

ローマのシンボルであり、ローマそのものであるコロッセオ(Colosseo)。石造りの円形闘技場のコロッセオは、イタリアにある世界遺産のなかでも1、2を争う代表的な遺跡です。昔から「コロッセオが滅びるとき、ローマは滅び、世界も滅びる」という言葉があるように、世界にとってもその存在感の大きさを感じずにはいられません。

2,000年近くの歴史を感じさせるまさにローマのそのもの @istock
2,000年近くの歴史を感じさせるまさにローマのそのもの @istock

途方もない高さと規模を持つこの建造物は、2,000年以上も前の人が造ったという歴史的事実だけでも驚かされますが、現在もまた残っているということ自体が奇跡といえるでしょう。約5万人の収容人数を誇ったコロッセオ。殺戮の祭典を繰り広げたコロッセオは、当時、ローマでももっとも恐ろしい競技場だったといえます。

 ©iStock
 ©iStock

そんなコロッセオは、夜間になるとライトアップされ、昼間とはまったく違った顔をみせてくれます。さらにおすすめなのは、雨あがりのコロッセオです。水たまりに映るコロッセオは、一見の価値があります。コロッセオが醸し出す壮大な歴史を間近に感じてみてください。

ライトアップされたコロッセオ
ライトアップされたコロッセオ

いかがでしたか。イタリア・ローマにはまだ知れぬフォトジェニックな場所がたくさんあります。朝日や夕陽、そして夜間時、雨天時などにより、ローマの街はそれぞれの顔をみせてくれます。思いのままに訪れて、フォトジェニックなローマを体感してみてください。

筆者

イタリア特派員

田澤 龍太郎

現地でサッカーを中心にしたスポーツ留学サポートや旅行アシスタントやコーディネーター等と現地在住の強みを活かした仕事をしながらどっぷりと濃いローマライフを満喫中。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。