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ポーランド南部の世界遺産の町クラクフ。中世の面影を色濃く残す古都の歩き方

2020年12月15日

旧市街の中心となる中央広場

中世ポーランドの首都として栄えた古都、クラクフ。町全体が中世の姿をほぼそのままに残しており、ユネスコの世界遺産にも登録されています。おしゃれなレストランやカフェ、ショップもたくさんあり、のんびりとそぞろ歩くのがとっても楽しい!

クラクフについて

地下でクラクフ本駅と直結しているショッピングセンター、ガレリア・クラコフスカ

●場所・行き方
ポーランド南部、マウォポルスカ地方に位置するクラクフは、中世にはポーランドの首都として栄えた古都です。日本からの直行便が就航している首都のワルシャワからは鉄道で4時間ほど。ワルシャワをはじめ国内各地やヨーロッパの主要都市からもたくさんの直行便が飛んでいます。

●町の概要と観光エリア
第2次世界大戦において破壊を免れた町には、今も美しい中世の町並みが残っています。町中を蛇行して流れるヴィスワ川のほとりにはかつて王の居城であったヴァヴェル城がそびえ、北には城壁に囲まれた旧市街が広がっています。旧市街の中心は中央広場で、周辺にはレストランやショップがずらりと並んでいます。おもな観光ポイントは城壁の中にあり、徒歩で1日あれば回れるほどコンパクトにまとまっています。
旧市街の南にはかつてのユダヤ人街であるカジミエシュ地区があります。ユダヤの礼拝所・シナゴークが点在する街は映画『シンドラーのリスト』のロケ地としても知られています。

ヴィスワ川に架かる橋から眺めたヴァヴェル城
パブリックアートやカフェが多く、最新スポットに変貌したカジミエシュ地区

クラクフの見どころ① 旧市街

19世紀のポーランド絵画が充実しているクラクフ国立美術館

●織物会館 Sukiennice(Cloth Hall)
中央広場の中心に建つルネッサンス様式の堂々たる建物で、14世紀には衣類や布地の交易所として利用されていたことから、この名になりました。2階にはポーランドの国内美術品が一堂に会すクラクフ国立美術館、地下には最新のコンピューター技術でクラクフの歴史を解説する地下博物館が入っています。1階はお土産店が並ぶショッピングアーケードや老舗カフェが入っていて、いろいろと楽しむことができます。

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■ クラクフ国立美術館 Muzeum Narodowe w Krakowie
・住所: Rynek Główn 3
・URL: https://mnk.pl/

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■ 地下博物館 Podziemia Rynku
・住所: Rynek Główn 1
・URL: http://www.podziemiarynku.com

長さ100mもあるクリーム色の建物

●聖マリア教会 kościół Najświętszej Marii Panny(St. Mary’s Basilica)
中央広場の東端にある、1222年に建造されたゴシック様式のクラクフを代表する教会です。最大の見どころはポーランドの国宝に指定されている祭壇。名工、ファイト・シュトースの手による傑作で、15世紀に造られました。午前中は祭壇が閉じられているので、午後に行くのがおすすめです。塔にも上ることができ、最上階からは旧市街を一望できます。教会と塔のチケットは別なので、注意しましょう。

(DATA)
■ 聖マリア教会
・住所: Rynek Główny 5
・URL: http://mariacki.com/

中央広場でもひと際目立つ、ふたつの尖塔を持つ
聖母マリアの被昇天が描かれた祭壇

●ヴァヴェル城 Zamek Królewski na Wawelu(Wawel Royal Castle)
11世紀半ばからワルシャワへ遷都した1596年まで使われた、歴代ポーランド王の居城。川を見下ろす高台にあり、中には旧王宮、大聖堂、地下洞窟と大きく3つの見どころがあります。旧王宮はさらにいくつかのパートに分かれていて、中でも、豪華な装飾が施された部屋が見られる王宮の展示や王家に伝わる宝物を展示した宝物・武器博物館は必見です。歴代王の戴冠式が行われたヴァヴェル大聖堂も見逃せません。

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■ 旧王宮 Zamek Królewski(Castle)
・住所: Wawel5
・URL: https://wawel.krakow.pl/

(DATA)
■ ヴァヴェル大聖堂 Katedra Wawelska(Wawel Cathedral)
・URL: http://www.katedra-wawelska.pl/

ポーランドの宝物がずらりと並ぶ宝物・武器博物館
回廊に取り囲まれた王宮の中庭

●チャルトリスキ美術館 Muzeum Książąt Czartoryskich w Krakowie(The Princes Czartoryski Museum)
ポーランド最古の美術館で、10年にわたり改装工事をしていましたが、2019年にリニューアル・オープンしました。目玉はレオナルド・ダ・ヴィンチ作の『白貂を抱く貴婦人』。内部は21の展示室からなり、ポーランド国内の美術作品もたくさん展示されています。

(DATA)
■ チャルトリスキ美術館
・住所: Ul. Pijarska 15
・URL: https://mnk.pl/

美術品のコレクターとして有名だったイザベラ・チャルトリスカ公爵夫人により、1801年に設立した
レオナルド・ダ・ヴィンチ作の『白貂を抱く貴婦人』

クラクフの見どころ② カジミエシュ地区周辺

カジミエシュ地区の案内所ともなっているスタラ・シナゴーグ

●スタラ・シナゴーグ Stara Synagoga
カジミエシュ地区にあるシナゴーグのいくつかは観光客にも開放されており、それぞれ内部見学が可能です。なかでもスタラ・シナゴーグはユダヤ博物館となっています。内部の豪華な装飾を見られ、ポーランドとユダヤ教についても学ぶことができます。また、テンペル・シナゴーグは、黄金の華麗な内装で有名です。なお、各シナゴーグ見学の際は露出度の高い服装を慎み、男性は帽子をかぶらなくてはなりません。

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■ スタラ・シナゴーグ(ユダヤ博物館)
・住所: Szeroka 24
・URL: http://muzeumkrakowa.pl/

カジミエシュ地区で最も美しいといわれるテンペル・シナゴーグ

●クラクフ民俗学博物館 Muzeum Etnograficzne w Krakowie(Ethnographic Museum Krakow)
カジミエシュ地区の南の端、広場に面した博物館です。旧市庁舎を利用しています。クラクフのあるマウォポルスカ地方の伝統工芸を紹介していて、切り絵や伝統衣装やクリスマス・デコレーションなどかわいらしい展示が満載です。1階では地方の村の伝統的な部屋を再現しています。近年大人気のザリピエ村のペイントも見られます。

(DATA)
■ クラクフ民俗学博物館
・住所: pl. Wolnica 1
・URL: https://etnomuzeum.eu/

ポーランドの伝統衣装が一度に見られる
伝統的な手工芸品に思わずため息がこぼれそう
展示は建物の1~3階にある

●シンドラーの工場 Fabryka Schindlera(Oskar Schindler’s Factory)
映画『シンドラーのリスト』のモデルで、第2次世界大戦のユダヤ人強制収容において多くのユダヤ人の命を救ったオスカー・シンドラーが経営したホーロー工場は、現在戦時下のクラクフの様子を伝える博物館となっています。時代を追って展示が続き、写真や映像、復元などを使ったていねいな解説が胸に迫ります。カジミエシュ地区からはヴィスワ川を渡って徒歩20分ほどでたどり着けます。途中、彫刻が飾ってある橋やゲットーの英雄広場などを通ります。

(DATA)
■ シンドラーの工場
・住所: Lipowa 4
・URL: http://muzeumkrakowa.pl/

博物館の周辺には古い工場が並び、いくつかは美術家やカフェとして利用されている
シンドラーのデスクの再現

クラクフの見どころ③ 教会コンサート&フォルクローレ・ショー

聖イジー教会で行われたチェロのソロコンサート

●教会コンサート
クラクフの旧市街にある教会では、夜になるとクラシックのコンサートが行われます。会場となるのは聖イジー教会や聖ペテロ・聖パウロ教会、聖ヴォイチェフ教会など。会場によりオーケストラかソロ演奏か、曲目などが異なります。音響効果がよく、厳粛な雰囲気に包まれる教会で行われるコンサートは感動ものです。

●フォルクローレ・ショー
にぎやかで楽しい夜を過ごしたいなら、旧市街のレストランで開催されるフォルクローレ・ショーへ行ってみましょう。かわいい衣装を身につけた踊り子さんが「ポロネーズ」や「マズル」などポーランドの伝統舞踊を踊ってくれます。ショーは基本ディナー付きで、食事を楽しみながら見学できます。最後にはダンサーさんと一緒に踊ることもできます。

ヤマ・ミハリカのフォルクローレ・ショー。ダンスや歌などを10~15曲くらい行う

<フォルクローレ・ショーが見られる店>
■ ヤマ・ミハリカ Jama Michalika
・住所: Floriańska 45
・URL: https://jamamichalika.pl/

クラクフのおすすめレストラン

キャベツやザウアークラウト、肉を煮込んだ料理、ビゴス

●伝統料理
日本ではあまり知られていませんが、ポーランド料理はバリエーションが豊富で、とってもおいしい! 国民食とも言えるのがポーランド風の水餃子・ピエロギ。小麦粉で作った皮に挽肉やカッテージチーズなどを包んだものです。肉からフルーツまでさまざまな具があります。ほかにも、ちょっとすっぱいライ麦スープのジューレックやビーツのスープことバルシチ、ポーランド風ロールキャベツのゴヴォンブキなど日本人の口に合う料理もたくさんあります。

<ポーランド料理の人気店>
■ ヴェセレ Wesele
・住所: Rynek Główny 10
・URL: https://weselerestauracja.pl/

真っ赤なスープ、バルシチ
結婚式をイメージした、かわいらしい内装の店

●ミルク&ウオッカバー
ミルクバーとはポーランド伝統の食堂のこと。セルフサービスで、カウンターに並ぶ料理から好きなものを選んでオーダーします。値段も手頃で、ピエロギなどの伝統料理も味わえます。ウオッカバーはクラクフ市民も御用達の格安バー。ビールやウオッカなどを1杯€2以下で楽しめます。どの店も朝方まで営業しており、遅くまで人の姿が絶えません。

<ミルクバーの人気店>
■ ポラコウスキ Polakowski
・住所: Wszystkich św. 10
・URL: https://www.polakowski.com.pl/

ポーランドの家庭の味が楽しめる
天井に空が描かれている

<ウオッカバーの人気店>
■ ピヤルニア・ヴゥトキ・イ・ピヴァ Pijalnia Wódki i Piwa
・住所: św. Jana 3–5
・URL: http://pwip.com.pl/

旧共産圏をイメージしている。カジミエシュ地区など支店も各地にある
素朴なおつまみも各種用意されている

●カジミエシュ地区のカフェめぐり
現在のカジミエシュ地区は、若いアーティストやデザイナー、学生が集まる流行発信地となっています。最初に注目されたのが、古い建物を利用したレトロカフェ。薄暗い内装をそのまま活かしたカフェは、唯一無二の独特な存在感を放っています。

<レトロカフェの人気店>
■ シンゲル Singer
・住所:Izaaka 1

各テーブルには店名の由来でもあるシンガーミシンが置かれている
各種ケーキが味わえる

クラクフでおすすめのお土産

アーケードに60店舗以上が並ぶ

●織物会館
中央広場にある織物会館の1階はお土産物店がずらり並ぶショッピングアーケードになっています。ここに来れば、ポーランドのお土産はなんでも揃うと言っても過言ではありません。ボレスワヴィエツ陶器からガラス、木彫り、レース、革製品までよりどりみどり。

バルト海の名産、琥珀の店も多い

●ボレスワヴィエツ陶器
日本でも大人気のボレスワヴィエツ陶器は、ポーランドで買うのが安くておすすめです。一流ブランドのものでも、プレート1枚が1000円程度で手に入ります。お土産物店でも扱っていますが、専門店なら圧倒的なバリエーションから選ぶことができますよ。

<ボレスワヴィエツ陶器の専門店>
■ ミラ Mila
・住所: Sławkowska 14
・URL: http://mila.shop.pl/

プロからアドバイスを受けながら購入できる
プレートからボウルまでさまざまに揃う

クラクフのおすすめホテル

旧市街には小規模だが雰囲気がいいホテルが集中している

ホテルエリアはクラクフ本駅周辺、旧市街、カジミエシュ地区の3ヵ所です。旧市街には古い建物を利用したクラシカルなホテルが多く、近代的なホテルは城壁の外やクラクフ本駅の周辺に点在しています。

●グルデック Hotel Gródek
旧市街の路地裏、16世紀の邸宅を改装した瀟洒な4つ星ホテルです。客室は一つひとつデザインが異なり、どれもかわいらしく居心地も◎。

(DATA)
・住所: Na Gródku 4
・URL: https://donimirski.com/en/home-2/

●ヴィエナ・ハウス・アンデルス・クラクフ Vienna House Andel's Cracow
クラクフ本駅前にあるロケーション抜群のホテルです。洗練されたデザインホテルで、設備も最新のものが揃っています。旧市街へも徒歩すぐ。

(DATA)
・住所: Pawia 3
・URL: https://www.viennahouse.com/en.html

クラクフの天気・おすすめの服装

1月の中央広場。夜になるとライトアップされる

ポーランドの南部、内陸部にあるクラクフは四季がはっきりと別れており、月別の平均気温は東京よりも少し低い程度。夏の日中は30℃を超えることもしばしばですが、湿度が低く過ごしやすいです。日本での服装プラス1枚羽織れるものを持参しましょう。冬は雪はそれほど多くないものの非常に寒く、氷点下になることもあります。ダウンやニット帽、手袋など防寒対策は万全に。

クラクフ周辺の観光スポット

ヴィエリチカのハイライト、聖キンガ礼拝堂

●ヴィエリチカ岩塩坑 Kopalnia Soli Wieliczka(Wieliczka Salt Mine)
中世ポーランドの財源を支えた巨大な岩塩坑で、1978年に12ヵ所だけ登録された最初の世界遺産のひとつです。坑道の全長はなんと300kmもあり、そのうち100分の1にあたる3kmが一般に公開されています。見学はガイドツアーで行われ、エレベーターで地下へ降り、坑道を歩いて深いところへと降りていきます。最大の見どころは、深さ101.4mにある聖キンガ礼拝堂。祭壇からシャンデリア、宗教画まで塩でできており、圧巻です。クラクフから鉄道で20分ほどでアクセスでき、日帰りも可能です。

(DATA)
■ ヴィエリチカ岩塩坑
・住所: Daniłowicza 10, Wieliczka 280
・URL: https://www.kopalnia.pl/

幻想的な地底湖もある

まとめ

戦争や旧共産時代など、時代の荒波をくぐり抜けてきたポーランドの古都、クラクフ。なんとなく閉鎖的で暗いイメージがありますが、それは大きな誤り。現在のクラクフは明るく開放的な観光都市。グルメやショッピングなどのお楽しみも満載ですよ!

ポーランド政府観光局の公式ホームページや公式SNSでは最新のポーランド情報が満載です。もっとポーランド情報が知りたいという人はぜひチェックしてみてください!

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