ロシアの世界遺産「至聖三者セルギイ大修道院」完璧ガイド
ロシアの代表的な観光地といえば、真っ先に赤の広場とクレムリン、聖ワシリイ大聖堂が挙げられます。ほかにも、モスクワから少し足を延ばすだけで、別の世界遺産「至聖三者セルギイ大修道院(The Holy Trinity-St. Sergius Lavra)」を日帰りで訪れることができます。モスクワ市内にはない、フォトジェニックな写真がたくさん撮れる「至聖三者セルギイ大修道院」を紹介します。
モスクワから「至聖三者セルギイ大修道院」への行き方
「至聖三者セルギイ大修道院(The Holy Trinity-St. Sergius Lavra)」へは、列車を利用して行きましょう。モスクワ(MOCKBA RR)駅で往復券を買い、1時間15分ほどローカル列車に揺られます。目的のセルギエフパサド(Sergiyev Posad)駅は終点なので、一度乗ってしまえば乗り換えもなく安心です。
バスターミナルがある方から駅を出て、右手に向かって5分ほど歩くと修道院全体が見える高台が現れます。ココが第1の撮影スポットです。誰もが一斉にカメラを取り出し、撮影をし始めます。この構図とは別に、道路を渡った交差点に建っている銅像を被写体の中心にし、修道院を背景のように収めるのもおすすめです。
同じ風景でも、視点を変えるとちょっと違った雰囲気を感じ取ることができます。その後さらに5分ほど下ってトンネルを抜け、再び上ると「至聖三者セルギイ大修道院」の入り口に到達します。
大型観光バスが乗り付け、各国の旗をなびかせた団体もいました。お供え用なのか、「pussy willow」 という猫柳の枝が100ルーブル(約170円)程でたくさん売られています。
「至聖三者セルギイ大修道院」観光の際の注意点
入場は無料なので、チケットを買う必要はなく、見学も自由です。しかし、ロシア正教会を信仰する現地の人々にとっては、重要な修道院のひとつであることを常に念頭に置き、敬意を払う必要があります。
女性は現地式にスカーフやショールを頭に被るか、ジャンパーやパーカーなどのフードを被るとよいでしょう。なくても入場は可能ですが、あちらこちらに配置されている警備員より、注意を受けることがあります。
美しい天井画が施された入り口のトンネルをくぐると、ロシア特有の特徴あるタマネギ型屋根を持つ修道院や鐘楼(時計台)といった息をのむ光景が広がります。
テンションが一気に上がってパシャパシャ写真を撮りたくなりますが、施設内は基本的に静かで厳かな雰囲気が漂っています。写真撮影は禁止されていませんが、心なしか撮る人の数は少なく、撮る場合もあくまでも控えめにお願いします。
参拝が目的の人も多く、特にメインの至聖三者聖堂と鐘楼横のウスペンスキー聖堂には、順番待ちの列ができています。扉の前では入る前と出てきた後に十字を切っており、信者でない場合は入らない方が無難な様子でした。
「至聖三者セルギイ大修道院」敷地内のおすすめ撮影スポット
宗教的な観点からいえば、至聖三者聖堂がもっとも重要な意味を持っているのかもしれませんが、あくまでも観光的な見どころ、写真映えする建物という視点では、中央広場にそびえ立つ鐘楼が一番のおすすめです。
タマネギ型屋根のウスペンスキー聖堂も、屋根に星柄が描かれているのがとてもキュートで魅力的です。鐘楼の存在感とパステルカラーの緑と白、ゴールドの時計文字盤など、イギリス紅茶ブランドのフォートナム・アンド・メイソンを思わせる色の組み合わせのようで、高貴な雰囲気が素敵です。
これらの裏手に位置する神学校からは、コーラスがかすかに聴こえ、そこから夕陽を受けた鐘楼とウスペンスキー聖堂の両方をカメラに収めるのも、一挙両得でおすすめです。
ロシアらしい飲食店とみやげ物店
学校前には、ピロシキなどを売るベーカリーのワゴン屋台が出ており、おいしそうでした。敷地内には、このほか、同じような物を売る出店やカフェといった軽食が中心の店が並びます。本格的な食事には敷地外のレストランを利用するとよいでしょう。
おみやげ屋は、出入り口付近に書店を兼ねたもの、数珠や正装用の衣装といった宗教グッズを売るものが数軒あります。宗教関連の本にあまり興味がない場合、書店にあった絵葉書、色とりどりの花模様や修道院の絵柄がきれいな紙袋をおみやげにしてはいかがでしょうか。かさばらないので、おすすめです。
そのほか、鐘楼内の店にはマトリョーシカや観光地らしいおみやげが揃っているので、日本へのおみやげ選びにもピッタリです。
定番の観光地だけでは物足りない、せっかくなのでモスクワ以外も見てみたい、といった旅行者も大満足できる「至聖三者聖セルギイ大修道院」を紹介しました。行き方もモスクワから列車で1本とシンプルなので、ぜひ足を運んでみてください。
※記事中の料金、運賃、為替レート等は、2019年9月現在のものです。
筆者
イギリス特派員
パーリーメイ
2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。
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