夏は栃木が誇る国際的避暑地へ! 奥日光の大使館別荘で楽しもう

公開日 : 2018年08月16日
最終更新 :
筆者 : KEY
英国大使館別荘。漆黒の外観
英国大使館別荘。漆黒の外観

栃木県の日光と言えば世界遺産の日光東照宮が有名ですが、さらにその奥、奥日光は夏でも涼しい避暑地です。明治中期から昭和初期の頃、欧米各国の大使館や外交官の別荘が建ち並ぶ中禅寺湖畔には、外交官をはじめ多くの外国人が避暑に訪れていました。そんな大使館の別荘が建てられた湖畔は、木漏れ日の森と中禅寺湖の静かな波音に心が洗われる最高のロケーション。現在、イギリス、イタリア、ベルギー、フランス大使館別荘がありますが、そのなかで一般公開されている英国大使館別荘記念公園&イタリア大使館別荘記念公園を紹介します。

JR日光駅、もしくは東武日光駅からバスで

JR日光駅、もしくは東武日光駅からバスで
東武日光駅。駅前のバス乗り場

英国大使館別荘記念公園&イタリア大使館別荘記念公園へ行くには、JR日光線日光駅、または東武日光線日光駅から、中禅寺温泉または湯元温泉行きバスで約40分。その後、中禅寺温泉で乗り換え、歌ヶ浜遊覧船発着所、もしくはイタリア・英国大使館別荘記念公園入口で下車します。

中禅寺温泉からのバスは、7月1日から11月11日の間は半月山行バスとなり、イタリア・英国大使館別荘記念公園入口が利用できます。11月12日から11月30日の間は、中禅寺温泉から徒歩となります。

ほかにも、インターネット経由で無人レンタルができる、電動アシスト付きの自転車で行く方法もあります。中禅寺温泉の隣にあるレンタサイクルポートのある日光自然博物館から自転車で歌ヶ浜第一駐車場まで行きます。大使館別荘へ行く道は、自転車は通行できません。歌ヶ浜第一駐車場にレンタサイクルを停めてください。
※自転車での侵入は禁止です。

車で行く方は、歌ヶ浜第一駐車場を目指し、そこから徒歩となります。

木漏れ日の森と中禅寺湖の波音を感じながら徒歩にて
木漏れ日の森と中禅寺湖の波音を感じながら徒歩にて
英国大使館別荘記念公園入口
英国大使館別荘記念公園入口

徒歩で歩く距離は、約1キロメートルです。1キロメートルもあるというと、やや遠いと思うかも知れませんが、東京都内と比較して気温は10度ぐらい低いです。ですから、夏でも涼しく散策を楽しめます。

英国大使館別荘記念公園とは!?

英国大使館別荘記念公園とは!?
英国大使館別荘の外観

国際避暑地・奥日光の原点となった旧英国大使館別荘が、120年の時を経て、英国大使館別荘記念公園として2016年7月1日(金)、開園しました。

英国の外交官として、明治維新に大きな影響を与えたアーネスト・サトウが、奥日光の自然、特に故郷・英国の風景を思い起こさせる中禅寺湖をことのほか愛し、1896(明治29)年、湖畔の南岸に山荘を建てました。これが、後に英国大使館別荘となり、2008(平成20)年まで利用されました。その後、2010(平成22)年に栃木県へ寄贈され、一般公開されています。

当時のまま残る石積三段テラス

当時のまま残る石積三段テラス
その名の通り石積で作られた石段

この石積三段テラスは、アーネスト・サトウの時代に造られた物であろうと考えられています。別荘建築予定地を建築家コンドルと共に訪れたサトウは日記に、ボートハウスの位置を決め、敷地の前に三段のテラスを作ることにすると記してあるそうです。中禅寺湖の眺望を重要視した設計になってます。

幕末維新の英国外交官アーネスト・サトウ

幕末維新の英国外交官アーネスト・サトウ
別荘内は英国文化等の展示が

アーネスト・サトウは、日本に関する著書を多数書き、また、明治維新に大きな影響を与え、1896(明治29)年にこの別荘を建てました。

サトウという名前を聞くと、「サトウって佐藤?」と思うかもしれません。実はサトウという名前はアーネストの父方のスラブ系の姓。日本人にとってなじみのある名前ですから、アーネストは自らサトウを日本の漢字に当てはめ、「佐藤愛之助」「薩道愛之助」という日本名も使っていました。また、ドイツのSatow村の出身でもあるようです。別荘内には、彼の生涯が展示されています。

別荘内から中禅寺湖の見事な眺望を堪能

別荘内から中禅寺湖の見事な眺望を堪能
2階へ上がってみましょう
ソファで寛げます
ソファで寛げます
大使館レシピの絶品スコーン!
大使館レシピの絶品スコーン!

2階、英国文化交流室にある「南4番Classic」では、駐日英国大使館シェフの監修を受けたスコーンと紅茶のセットなどが食べられます。別荘2階からの眺めとあわせて、楽しみましょう。

隣接するイタリア大使館別荘記念公園へ

隣接するイタリア大使館別荘記念公園へ
英国大使館別荘から徒歩2分
イタリア大使館記念公園
イタリア大使館記念公園
2000年から一般公開されているイタリア大使館別荘
2000年から一般公開されているイタリア大使館別荘

イタリア大使館別荘記念公園にも英国大使館別荘記念公園と同じく、多くの外国人別荘が建てられ、国際避暑地として発展しました。園内の建物は、1928(昭和3)年にイタリア大使館の別荘として建てられ、1997(平成9)年まで歴代の大使が使用していたものです。

本邸は、床板や建具、家具などをできる限り再利用して復元し、副邸は、往時の歴史を紹介する国際避暑地歴史館として整備されています。また、園内からは表情豊かな中禅寺湖の風景を堪能することができます。

生活感のある展示になってます
生活感のある展示になってます
チェスとリビング
チェスとリビング
こちらにもカフェスペースがあります
こちらにもカフェスペースがあります
寛ぎながら中禅寺湖を眺められます
寛ぎながら中禅寺湖を眺められます

奥日光の気候と大使館別荘の見事な風景を見ながら寛ぐ一日は、最高の休日になるでしょう。しかも、雨の日でも観光できるスポットですから、予定が立てやすいメリットもあります。

英国大使館とイタリア大使館はセットで見学するのがおすすめです。共通券を購入すると入館料が割引になります。中禅寺湖の眺望は、実際に自分の目で見ると感動すること間違いありません。

いかがでしたか。一般公開されている英国大使館別荘記念公園&イタリア大使館別荘記念公園を紹介しました。奥日光の大使館別荘で、優雅なひとときを過ごしてみませんか。

筆者

栃木特派員

KEY

生まれも育ちも栃木県です。新たな時代の変化など自分の目で確かめ、少しでも栃木県の魅力を発信できればと思い執筆しています。

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