2020年大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公・明智光秀ゆかりの地を紹介(滋賀県)Vol.1

公開日 : 2020年01月18日
最終更新 :
「西教寺」の本堂
「西教寺」の本堂

2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』。主人公の明智光秀にゆかりのある地を紹介します。Vol.1では、明智光秀を祀る「西教寺」や明智光秀の陣太鼓がある「盛安寺」、歌舞伎の演目としても有名な「明智左馬之助湖水渡りの碑」などを紹介します。

明智光秀を祀る寺院「西教寺」

明智光秀を祀る寺院「西教寺」
「西教寺」の総門

滋賀県大津市にある「西教寺(さいきょうじ)」は、聖徳太子が創建したといわれ、全国に450以上の末寺を持つ天台真盛宗(てんだいしんせいしゅう)の総本山です。1571(元亀2)年、織田信長の比叡山焼き討ちの際に消失しましたが、明智光秀が「西教寺」の檀徒となり、復興に力を注いだといわれています。

「西教寺」の総門は、坂本城の城門を移築したものといわれています。また、梵鐘(ぼんしょう、寺院の釣鐘)は坂本城の陣鐘(じんがね、軍隊を進退させる時の合図に使う鐘)へと変わり、現在では重要文化財に指定されています。

1582(天正10)年にこの世を去った明智光秀は、6年前に亡くなった内室・熙子(ひろこ)や一族の墓とともに「西教寺」に祀られています。明智光秀の命日である6月14日には、一族や諸将も含んだ「明智光秀公御祥当法要」が毎年行われています。

命日に行われる「明智光秀公御祥当法要」

命日に行われる「明智光秀公御祥当法要」
明智光秀一族の墓

毎年6月14日に行われている「明智光秀公御祥当法要」では、明智光秀の信奉者で作る「明智光秀公顕彰会」のメンバーをはじめ、全国各地から明智光秀のファンが「西教寺」を訪れます。

明智光秀の陣太鼓がある「盛安寺」

明智光秀の陣太鼓がある「盛安寺」
「盛安寺」の陣太鼓

天台真盛宗の総本山である「西教寺」の末寺のひとつ「盛安寺(せいあんじ)」は、越前朝倉氏の家臣・杉若盛安が戦国時代に再建し、自身の名前を付けたといわれています。坂本城主・明智光秀の祈願所となっていたこともあり、「明智寺」ともいわれていたこの寺には、明智光秀の陣太鼓があります。

■盛安寺(せいあんじ)
・住所:〒520-0113 滋賀県大津市坂本1-17-1
・最寄駅:京阪石山坂本線穴太駅

歌舞伎・左馬助の物語「明智左馬之介湖水渡りの碑」

歌舞伎・左馬助の物語「明智左馬之介湖水渡りの碑」
明智秀満の壮絶な物語を示す記念碑

「明智左馬之助湖水渡りの碑」は、明智光秀の娘婿・明智秀満(明智左馬之介)の物語が由来となり、建てられました。

明智秀満の物語とは、次のようなものです。

1582(天正10)年、明智光秀は本能寺の変のあと、羽柴秀吉との戦いに敗れ、最期を遂げます。明智光秀の死の知らせを聞いた明智秀満は、坂本城へと向かうのです。道中、大津を守っていた秀吉軍の先鋒、堀秀政が率いる軍に真っ向から対決を挑んだ秀満軍は多くの手勢を失い、窮地に立たされます。

そこで明智秀満は、大胆にも打出浜から馬を使い琵琶湖に乗り入れます。何とか琵琶湖を渡った秀満は、無事に坂本城に到着したものの秀吉の大軍に囲まれます。その後は、自ら城に火を放ち、自害、ついに坂本城が落城するのです。

この明智秀満の物語は、『明智左馬之助の湖水渡り』として、歌舞伎や浮世絵の題材になっています。

■明智左馬之助湖水渡りの碑
・住所:〒520-0806 滋賀県大津市打出浜15-15
・最寄駅:京阪石山坂本線島ノ関駅、石場駅

いかがでしたか。2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』にちなみ、明智光秀ゆかりの地を紹介しました。Vol.2では、明智光秀が城主だった「坂本城跡」とその城下町、坂本城の門が移された「聖衆来迎寺」などを紹介します。

≫≫≫ 2020年大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公・明智光秀ゆかりの地を紹介(滋賀県)Vol.2

※初回掲載: 2018年06月02日

筆者

地球の歩き方ウェブ運営チーム

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』のメディアサイト『地球の歩き方web』を運営しているチームです。世界約50の国と地域、160人以上の国内外の都市のスペシャリスト・特派員が発信する旅の最新情報をお届けします。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。