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和歌山・ホテル川久にある“金箔天井”がギネス世界記録に認定!金箔表面積で世界No.1に

2020年12月12日

金箔天井

和歌山県にある「ホテル川久」のエントランスホール天井部の金箔天井が、金箔表面積でギネス世界記録™に認定されました。ホテル川久に泊まることはもちろん、川久ミュージアムとしてもオープンしているので、世界一の金箔天井を実際に見に行くことができます。

ホテル川久の金箔天井

2020年12月8日(火)に行われた認定授与式の様子

「ホテル川久」は、1989年に日本のバブル絶頂期に始動した「世界の数寄屋」を造るプロジェクトによって建てられました。夢と理想を追い続けた職人たちの思いが結集し、日本や世界中の匠の技術を融合させた唯一無二の夢の城です。館内に一歩足を踏み入れると目をひく、ひときわ光彩を放つエントランスホールの金箔天井が、金箔表面積でギネス世界記録™に認定されました。

●ギネス世界記録認定内容
・正式英語記録名: Largest continuous gilded ceiling
・和文記録名: 最大の連続して金箔押しされた天井
・記録対象: ホテル川久 エントランスホール天井部の金箔表面積
・測定数値: 1056.97平方メートル
※ギネス世界記録™はギネスワールドレコーズリミテッドの登録商標です

ギネス世界記録™

黄金に輝く金箔天井は、パリのコンコルド広場やヴェルサイユ宮殿などの歴史的建造物の修繕を数多く手がけ、金箔の分野を先駆開拓し“金箔の世界一の名工”と称されるフランスの人間国宝ファブリス・ゴアール氏が手がけた生涯の傑作です。
日に当たったとき、最も美しくロビーを照らす純度として22.5金の金箔が貼り巡らされ、芸術的に計算し尽くされた美しいアーチ型の金箔天井となりました。

今回の記録に際して、ファブリス・ゴアール氏は手紙でコメントを寄せています。
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拝啓
今回のギネス世界記録認定は名誉であり非常な喜びであります。

この短いメッセージを書くにあたり、私の胸は熱い思いでいっぱいです。日本の皆様が私どもの仕事、ノウハウ、技術に関心を寄せていただいたことに感謝いたします。実は、川久ロビーの仕事の前年にパリのアンヴァリッドの仕事をしておりましたので、川久の金箔天井そのものについては何の懸念もありませんでした。いまも頭に浮かぶのはマダム・ホリが1冊の雑誌を手にうちの工房へ来られたときの姿です。その雑誌の冒頭にはアンヴァリッドの写真が掲載されており、マダム・ホリの最初の質問は「この仕事をなさったのは御社ですか?」でした。そうなのです。アンヴァリッドのドーム屋根の金箔を貼ったのはわが社でした。

これが川久での冒険、挑戦の始まりです。私たちは3人のチームで川久へ行き、2ヵ月であの天井を仕上げるという前代未聞の課題に挑み、それを成し遂げました。あの現場には世界中からあらゆる分野の名人達人が集まっていました。毎日同じテーブルを囲んで食事をしながら彼らと親しく語りあい、お互いの知識や情報を交換することができました。このような貴重な機会はよそでは絶対にありません。

30年が経ったいま、残念ながらすでにこの世を去った人たちもいます。今回のギネス受賞は懐かしいそれら当時の仲間たちと、彼らと築いた思い出がよみがえるものでもありました。あらためてこのプロジェクトに参加させていただいたことを誇りに思い、厚く御礼申し上げます。

ファブリス・ゴアール
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金箔天井を製作したアトリエゴアール

製作現場写真(写真左がゴアール氏)、写真:日経アーキテクチュア 1992年3月16日号

「われわれはこのホテルの目指すところと関係者の情熱に打たれて最大限の努力をした。私にとってこの仕事は生涯における最重要のものである」
~ファブリス・ゴアール~

現在の金箔天井(2020年7月撮影)

世界中の一流ホテルをはじめ、自由の女神やヴェルサイユ宮殿、コンコルド広場、アンヴァリッドドーム、これらすべての金メッキは、美術館や歴史的建造物で認められた専門家であるファブリス・ゴアール氏の工房「アトリエゴアール」によって修復されました。
パリ、ロンドン、ニューヨークに拠点を置く同社は、金メッキや素材作成、絵画、装飾絵画の分野でリファレンスとなっており、豪華装飾の歴史的権威に認められた金箔職人集団です。

1962年に創業した家業である金箔修復、その父親から引き継いだ金箔施工の技術を途絶えさせず、さらなる芸術性の表現と好奇心に磨きをかけ、金箔施工の価値を高めていったのがファブリス・ゴアール氏です。作業にとどまらない彼のオープンマインドとそのクリエイティブは、多くのデザイナーやデコレーター、インテリアデザイナーの興味をそそり、数々の著名な芸術家たちとコラボレーションを行っています。
そのアトリエゴアールの日本での唯一のアートワークがホテル川久です。

●ファブリス・ゴアール氏の受賞歴:
Master of art 2010
Medal of artisanal recognition 2008
Master craftsman 2006
Living heritage company 2006
Grand prix of creation, confirmed
art trade category, of Paris 2004
Museums empowerment of France 2003
Qualibat certification

■アトリエゴアール
・URL: https://www.ateliers-gohard.com/

川久ミュージアム(ホテル川久)

ホテル川久

建築家永田祐三氏が監修し、中国やヨーロッパ、イスラム、日本と、世界各地の匠の技術を融合させた「ホテル川久」の総工費は400億にのぼり、延床面積2万6000平方メートル、建設期間は2年を費やしました。

外壁を飾るのは、中国の紫禁城にのみに使用を許された鮮やかな「老中黄」の瑠璃瓦。館内は、イタリアの職人によって敷き詰められた緻密なローマンモザイクタイルの床や、ゴアール氏による壮大な22.5金のドーム型の金箔天井に加え、ロビーの壁面にはメトロポリタン美術館で2世紀頃に作られたと鑑定されたシリアの鹿と豹のビザンチンモザイク画が埋め込まれています。
野外には、イギリスの彫刻家バリー・フラナガン氏による幅6mものうさぎのブロンズ像などが展示され、美術的価値の高いアーティストを世界中から招集し造られた夢の建築であることがわかります。

左官職人・久住章氏が主宰する「花咲団」による疑似大理石で造り上げた1本1億円の26本の柱や、土佐漆喰で仕上げたエントランスの大庇(おおびさし)、陶芸家・加藤元男氏による信長塀、陶板焼きのタイル壁、煉瓦職人・高山彦八郎氏による煉瓦模様など、日本人の匠の技の結晶も数多く見られます。

世界中の技術や文化を組み合わせたような建築であるにもかかわらず、すべての作品の調和が取れている摩訶不思議な空間です。

館内の装飾や美術品

館内には、創業当時のオーナーが世界中から買いつけたオーナーズコレクションとして、中国清代前期の七宝焼きや陶器、ダリ、シャガール、横山大観などの美術作品も展示しています。

1993年には、優れた建築作品と設計者に贈られる「村野藤吾賞」を受賞。そんな建築とアートの融合体である川久ホテルがその歴史的価値の保存と伝承を目的とし、2020年川久ミュージアムとしてオープンしました。

■川久ミュージアム(ホテル川久)
・住所: 和歌山県西牟婁郡白浜町3745
・開館時間: 10:30〜18:00(最終入場は閉館30分前まで)
・料金: 一般 1000円、高大生 800円、中学生以下入場無料(学生証の提示が必要)
・アクセス: JR白浜駅から無料マイクロバスで約10分
・URL: https://www.museum-kawakyu.jp/

■南紀白浜温泉 ホテル川久
・URL: http://www.hotel-kawakyu.jp/

ギネスに認定された金箔天井を見に、川久ミュージアムを訪れてみてはいかがですか。

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※当記事は、2020年12月10日現在のものです

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