冬こそ楽しめる!沖縄学びの親子旅行おすすめスポット ~ガンガラーの谷編~

公開日 : 2020年01月15日
最終更新 :
北風が吹く日もOK! 沖縄ならではの学びスポットをご紹介
北風が吹く日もOK! 沖縄ならではの学びスポットをご紹介

普段の旅行を一生モノの学びの旅に。
昨夏に発行された『えらべる! できる! ぼうけん図鑑 沖縄』の著者が、親子旅行を好奇心あふれる「まなべる!トラベル」に変える、考え方やコツをお伝えしていきます。

冬休み後は、沖縄のシーズンオフ。旅行代金がとてもお得で、本州との気温差が10度以上になる日も多く、「旅行に来た!」という実感が湧きやすい冬の沖縄、おすすめです。今回は、どんな天候でも必ず体験できる「施設」型学びスポットを中心にご紹介。まずは南城市にある「ガンガラーの谷」編です。

亜熱帯の自然や神秘に親子で触れられる場所

亜熱帯の自然や神秘に親子で触れられる場所
季節・年齢問わず、好奇心全開で楽しめます!

ガンガラーの谷はいつ行っても、何度行ってもすばらしいので、沖縄に来る友人・知人・親戚たちを次々連れて行ってしまいます! もともと巨大な洞窟だった場所が崩れ、さらに長い年月をかけてできた手付かずの森や、短い洞窟など、多様な地形となったこの谷を専門知識をもったガイドさんと一緒に巡ります。このガイドツアーでは、1時間20分ほどで沖縄の自然、歴史、文化、民俗、地形、植物の特徴などが一度に学べるため、お子さんの好奇心アンテナも立ちやすいはず。ワイルドな自然ですが、ほどよく整備され、とても歩きやすいので、じいじ・ばあばとお孫さんで参加する方々もよく見かけます。

いろいろな時代の古代人や動物たちの「憩いの場」だった!?

いろいろな時代の古代人や動物たちの「憩いの場」だった!?
古代人が食事をした跡や、お墓など、すごいものが続々出土!

ツアーの冒頭で見られるサキタリ洞や、最後に訪れる武芸洞からは、あらゆる時代の古代人の骨や、最古の釣り針、魚やカニ、オオウナギの骨、装身具などなどが出土。ここを訪れたすべての古代人にとって、「快適な場所」だったのではないかと言われています。さらに、周辺の採石場で発見された、約1万8000年前の「港川人」という古代人もここを訪れていた可能性があり、その「完全な証拠」の発掘が期待されているそうです。

こちらのツアーの流れを軽く追っていくと……

サキタリ洞(集合場所)は発掘作業ビューの珍しいカフェ!
サキタリ洞(集合場所)は発掘作業ビューの珍しいカフェ!
太古の地を探検するような、不思議な感覚
太古の地を探検するような、不思議な感覚
キラキラ光る森の宝石「ナナホシキンカメムシ」に遭遇!
キラキラ光る森の宝石「ナナホシキンカメムシ」に遭遇!
シダ植物や「クワズイモ」など、亜熱帯の植物が観察できます
シダ植物や「クワズイモ」など、亜熱帯の植物が観察できます
途中、ランタンを持って少し暗い洞窟の奥へ。聖地になっています
途中、ランタンを持って少し暗い洞窟の奥へ。聖地になっています

いよいよツアーは佳境に! 後半にも見どころがたくさん

いよいよツアーは佳境に! 後半にも見どころがたくさん
樹齢約150年の巨大な「大主(うふじゅ)ガジュマル」

沖縄のガジュマルは、根っこを伸ばし地面に届いたら、太い幹のようになることから「歩く木」と表現されています。じっくり見上げていると本当に何か不思議なものが住んでいそう。ここではガイドさんが、ガジュマルの全景とともに家族の記念写真を撮ってくださるサービスもあります。「いつも僕が写っていない」というお父さんもここで一緒に!

高台に登り、「港川フィッシャー」との距離を確認
高台に登り、「港川フィッシャー」との距離を確認

施設スタッフお手製のツリーテラスに登ると、そこは南城市の森を樹上から一望できる絶景スポット! わずか2kmほどのところにある岩の割れ目から、日本人のルーツかもしれない「港川人」のほぼ完全な骨が見つかったそうです。沖縄の石灰岩が、骨の劣化を防いでいたとのこと。この場所が唯一無二の発掘現場になったのは、そんな地質のおかげもあるのですね。

ラストは、なんとも気持ちのいい洞窟、「武芸洞」に到着!
ラストは、なんとも気持ちのいい洞窟、「武芸洞」に到着!

ここを抜けていく、さわやかで全身が清められるような気分になる風をぜひ親子で体感していただきたいです! 古代人とほぼ同じ風景を見てるんだな、この辺りでくつろいでいたのかな、などと思いを馳せるのも楽しいですよ。
ちなみに、なぜ「ガンガラーの谷」と名付けられているのかは、ガイドさんが渾身の語りで伝えてくれますのでぜひお聞き逃しのないよう!

最後の坂を上りきると、あっというまに現代へ
最後の坂を上りきると、あっというまに現代へ

たっぷりと太古の時代の神秘に触れたあと、ツアーの出口は、お隣の施設「おきなわワールド」のハブ博物館付近につながっています。太古の森から急に現代に引き戻される感覚です。元気があれば、このまま「おきなわワールド」もハシゴしてしまいましょう(笑)!

【ガンガラーの谷を訪れるには】
☆特別な装備は不要ですが、歩きやすい靴、虫刺され防止に夏でも薄手の長袖、長ズボンがおすすめ。
☆20分ごとに出発するガンガラーの谷ツアーを事前予約します(谷の中に入れるのはガイドツアーのみです)。
☆ツアー参加者にはひとり1本「さんぴん茶」の水筒が配られるので、事前に飲み物を買っておかなくても大丈夫です。

■ 詳細情報
・営業時間: 9:00~18:00(予約受付時間)
 ※イベント等によって営業時間変更あり
・TEL: 098-948-4192
・住所: 沖縄県南城市玉城字前川202
・URL: http://www.gangala.com/

いかがでしたか?
限られた旅行日程のなかでも、沖縄ならではの自然や文化を濃く学び、楽しめるスポットをご紹介しました。ぜひ親子旅行プランのひとつに加えてみてくださいね。
次回は、同じ沖縄本島南部で、さらなる遊び&学びのスポットをご紹介したいと思います。
どうぞお楽しみに!

文 : mananico 菊池彩子(学びと親子旅行研究家)
地球の歩き方BOOKS『~きみだけの「ナンダコレ!」に会いに行こう~ えらべる!できる!ぼうけん図鑑 沖縄』著者。「学びをもっと楽しく、カッコよく!」をモットーに教育事業コンサルティング、学びコンテンツ企画立案を行う企画制作ユニットmananico(マナニコ)に所属。

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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