夏はリール城塞を囲む森でターザンになる、アクロ・リール誕生!(フランス・リール)
フランス北部の街・リールに登場した「アクロ・リール(Accro Lille)」を紹介します。パリ北駅からTGVで約1時間、ベルギーと国境を接し、フランスの北の玄関口でもあるリールは、城塞シタデルが有名な街です。その城塞シタデルを囲む緑地帯は、市民の憩いの場所になっています。2018年春、ここに新感覚のフィールドアスレチック「アクロ・リール」がオープンしました。今回は、「アクロ・リール」での遊び方を紹介します。
近頃人気のアクロ・ブランシュとは?
「アクロ・リール」とは、アクロ・ブランシュと街の名前リールを合体させた名前です。では、アクロ・ブランシュとは、何でしょうか。アクロは、アクロバティックのアクロ。ブランシュは、木の枝という意味です。つまり、アクロ・ブランシュとは、木の高い場所を、いわゆるフィールドアスレチックのような要領で移動するスポーツです。
スリル好きな人には、たまらなく魅力的で、高所恐怖症の人には、とんでもなく恐ろしい遊びですが、ここ数年、フランスでは人気が高まっていて、筆者の知るだけでもリール周辺に数ヵ所のアクロ・ブランシュが存在します。
ただ、森や林を利用して造られていますので、ほとんどの場所は、街外れにあるのが通常でした。けれども、この「アクロ・リール」は、フランス北部の大都会リール市内にあり、簡単に足を運ぶことができます。
城塞の女王シタデル
前述のとおり、「アクロ・リール」のある場所は、「城塞の女王」とも呼ばれる、シタデルを囲む緑地帯です。このシタデルは、ルイ14世の命により、天才ヴォーバンが、1667年から1670年にかけて建設したもので、空から見るとまさに五稜郭そっくり。
シタデルの内部は軍の基地として使われていますので、普段は立ち入ることができません。ただ、公式サイトから、ヴァーチャル見学ができるようになっていますので、興味のある方はぜひ視聴してみてください。
城塞内部は見学できないものの、外の堀沿いは、市民のよいジョギングコースになっています。また、周りに広がる緑地帯には、動物園やミニ遊園地も併設されていて、週末はいつもにぎわう場所です。
「アクロ・リール」での遊び方
アクロ・ブランシュは、より詳しく言えば、木の上を自由に移動するのではなく、決められたコースを辿るものです。インストラクターによるていねいな説明が必ずあり、丈夫な命綱やヘルメットの着用が必須で、安全面はしっかりしています。軍手のような分厚い手袋の着用を推奨しているところもあります。
この春にオープンした「アクロ・リール」には、現在2つのコースがあります。対象は、身長120センチメートルから150センチメートルの、6歳から12歳の子供です。地上1メートルから5メートルの高さにあるコースを移動するもので、所要時間は、約1時間となっています。グループごとに楽しめますので、友達を誘って数人で出かけるとよいでしょう。フランス人のなかには、子供の誕生日パーティーに利用する人も多いようです。
大人は子供と一緒に登ることはできませんが、木の上を歩く子供たちを、地上から応援したり、撮影したりするのはもちろんOKです。値段は一人12ユーロ。リール住民には割引があり、10ユーロです。
「アクロ・リール」への参加方法
「アクロ・リール」は、大人数が一斉に参加できるアクティビティーではありませんので、電話あるいはメールでの予約をおすすめします。開始時間は予約時に指定することになっています。
「アクロ・リール」の営業日は、次のとおりです。
・4~6月、9月:水曜午後、土、日(予約が望ましい)。月、火、木、金(予約必須、最低4名)
・7~8月:毎日営業(予約必須)
・10月:天候により営業または休業(予約必須、最低10名)
・11~3月:休業
いかかでしたか。「アクロ・リール」では、現在大人向けのコースも建設中で、こちらは 2019年春にオープンの予定です。アドレナリンが大いに分泌されそうなアクロ・ブランシュ。ちょっと変わったフランス旅行の思い出にいかがでしょうか。
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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