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スイスでプレミアの旅を 氷河急行、エクセレンスクラス乗車体験記

2019年05月21日

©Matterhorn Gotthard Bahn

世界中からたくさんの旅行者が集まる、人気の鉄道路線「氷河急行」。スイスの2大山岳リゾート、ツェルマットとサンモリッツを結ぶこの景勝ルートに、2019年3月から、1等車の上をいく「エクセレンスクラス」が登場しました。1日1往復、定員は1車輛に20名のみという、プレミアムな体験をレポートします。

ツェルマットからサンモリッツへエクセレントな体験乗車

一番前の車両がエクセレンスクラス

エクセレンスクラスの車輛が連結されたグレッシャー・エクスプレス902便は、8:52にツェルマットを発車します。駅に到着したのは8:30過ぎ。車輛は一番前に連結されているので、プラットホームの先まで歩いていくことになります。ホームにはウェルカムデスクが置かれてあり、こちらでコンシェルジェがお出迎え。座席指定券を確認したあと、レッドカーペットの上を歩いて入口へ。スーツケース等の荷物はコンシェルジェにおまかせします。

ゴールドのストライプが目印
VIP気分でレッドカーペットを歩く
高級感のあるシックな内装

車内に入ってまず驚くのが、その空間の広さと明るさ。これまでの車輛は2等車で定員48名、1等車で36名でしたが、エクセレンスクラスでは20席。2等車の半分以下です。通路をはさんで1列ずつの座席配置ですから全員窓側席。沿線のアルプスの絶景が思いっきり楽しめます。車輛の一番端にはエクセレンスクラス乗客専用のバースペースも設けられており、好きな時にドリンク飲めるので、喉が渇いた時だけでなく、足を延ばしたい時にも有効。ソフトドリンクは無料です。座席は一部革張りで電動のリクライニングが完備。各座席に電源、個人照明も用意され、飛行機のビジネスクラス並みの設備です。また写真撮影用にドアについている窓は開閉が出来るように改良されていて、広いトイレもエクセレンスクラスの乗客専用です。

専用のバースペース ©Matterhorn Gotthard Bahn

サンモリッツに向けて8時間の旅がスタート

まずはウェルカムドリンクで喉をうるおす

時間通りに、列車はゆっくり動きだしました。サンモリッツまで約8時間のスイスアルプス横断の旅の始まりです。まず専任のコンシェルジェが挨拶。車内の設備を説明した後、おしぼりが配られ、ウェルカムドリンクのサービスへと続きます。
各座席にタブレットが備えられており、沿線の案内や見どころ、標高や外気温、走行中のスピードなどが表示されます。乗車した時はドイツ語と英語だけでしたが、今後フランス語、イタリア語、日本語、韓国語、中国語、タイ語の合計八か国語での案内が予定されています。さらに嬉しいのがWi-Fiのサービス。パスワードをコンシェルジュに確認すれば、Wi-Fiが使い放題です(一部地形上の問題で繋がりにくい区間があります)。

すぐれもののタブレット

エクセレンスクラスの6コースミールを堪能

各座席へ運ばれる料理。まずは前菜

列車はブリークで何名かの乗客を乗せ、標高をどんどん上げていきます。いよいよエクセレンスクラスのサービスの目玉、6コースの食事のサービスが始まります。メニューは、

 前菜の盛り合わせ
 魚と野菜のサラダ
 スープ
 メインのお肉
 チーズプレート
 デザート

と続きます。料理はコンシェルジェが一皿ずつ各座席に運んでサーブされます。グレッシャー・エクスプレスの厨房で調理されているもので、作り立ての温かい料理が提供されます。
食事には(当然のように)ワインがついており、それぞれの食材に合わせたワインが提供されています(これは無料です)。食事はたっぷりと3時間以上の時間をかけて楽しむことができます。ちょうど沿線で最も高い標高を走る区間。美しいアルプスの車窓風景は、料理をさらに引き立ててくれます。

サラダは魚との組み合わせ
サワークリームがスープに溶け出す
ボリュームたっぷりの肉料理
チーズプレートがスイスらしい
3時間かかってようやくデザートに

食後のティータイムのお供は車窓の絶景

ランドヴァッサー橋を上空から ©Matterhorn Gotthard Bahn

食事が終わっても、車窓のアルプスの風景は終わりません。クールに向けて徐々に標高を下げていく列車は、クールに到着後、進行方向を変えて、終点のサンモリッツへ向け、再び標高を上げていきます。ちょうど午後のお茶の時間。プチケーキと飲み物が提供されるアフタヌーンティーのサービスがあります。車窓の風景は、これまでの穏やかなアルプスとはうって変わって、深い谷やトンネルが続くドラマチックなルートとなります。ルート上一番の絶景、ランドヴァッサー橋を越えてトンネルを抜けると、終点までは1時間弱。最後のアルブラトンネルを抜けると、穏やかなエンガディンの風景のなか、サンモリッツに向けて列車は徐々にスピードを緩めていきました。

氷河急行は沿線の見どころ満載ですが、8時間の長旅。今までは食事が終了するとちょっと退屈してしまう人もいるようですが、このエクセレンスクラスではゆっくりと食事がサーブされるだけでなく、バーカウンターへ行って気分転換ができるし、何より各座席に備えられているタブレットでさまざまな情報が提供されるので、退屈することがありません。これまで以上に内容の濃い8時間になること、間違いありません。

レポート:根本一哉

エクセレンスクラスについて
●全席予約制で、予約は日本の旅行会社を通じて取るのが確実。区間乗車も可能ですが、食事などのサービスが中途半端になるので、全線乗車がおすすめ。
●特急料金はCHF420(食事などのサービス込み、2019年夏)。このほかに1等乗車券または有効な1等パスが必要です。

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