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外出禁止!?観光客も静かに瞑想する1日 バリ島の正月「ニュピ」の過ごし方

2018年03月15日

ニュピ前日はオゴオゴの張りぼてが村中を練り歩きます

2018年のヒンドゥー教における新年の始まりとされるニュピは、3月17日(土)です。ニュピとはバリ島で使われているサカ歴の正月にあたり、ニュピ当日は「外出、労働、灯火の使用、殺生」などが一切禁じられ、一日静かに瞑想し世の中の平和を神に祈る日です。これはヒンドゥー教徒だけではなく、バリ島にいるすべての人々、観光客にも望まれます。本記事では、バリ島の正月であるニュピの過ごし方を紹介します。

バリ島の正月、ニュピとは!?

2018年のニュピにあたる日は3月17日(土)

ニュピとは、バリ島で使われているサカ歴の正月にあたる日です。ニュピは、バリ・ヒンドゥー教徒にとってもっとも重要な日とされています。ニュピは、年によって日が異なりますが、例年3~4月頃に訪れます。

ニュピは、正確には当日の朝4時頃からスタートします。その時間の前にニュピの期間の食事を作る家庭もあります。なぜなら、ニュピの日は電気の使用が禁止されるからです。電気の使用が禁止されていますので、空港も閉鎖されます。海外からの渡航者もいません。ニュピの日は、外国人観光客も滞在ホテルから外出することができません。

ニュピ前日の様子

地元の人たちのニュピを過ごすための買い出し

観光客は、ホテルに宿泊している場合、ホテル内で食事をすることができます。ホテル内のプールや庭の使用は問題ありません。テレビ放送やラジオ放送は休止しています。ロスメン(格安の宿のこと)などの食事サービスがない施設に宿泊している場合は、ニュピの期間中の食料を事前に買い込んでおくことが肝心です。

ムラスティ(ムキース)と呼ばれる神様の御神体を清める行事

ニュピの前日になると、年内の災いや災難を見送るオゴオゴのパレードが行われます。また、島内各地では、ムラスティ(ムキース)と呼ばれる神様の御神体を清める行事も行われます。バリ島では宗教行事が優先されますので、あちらこちらで通行止めや渋滞がよく起きます。その多くは行事の行列によるものです。

ニュピの前日は、月が隠れるティルムという日にあたります。この日に悪霊が地上に這い出してくるので、昼から村々で払いの儀式が行われます。道が交わる交差点や三叉路に悪霊が集まるといわれているので、そこに祭壇を作り、生け贄を捧げます。また、各家庭でも鍋や楽器を打ち鳴らし、大きな音を立てて家に入り込んだ悪霊を追い出します。

ニュピの風物、オゴオゴの行進

オゴオゴを制作するのはバンジャールという村の組織の若い男性達

ニュピの前日は、オゴオゴという張りぼての悪霊を模した人形が、夕方くらいから島内を練り歩きます。オゴオゴは、各村で1ヵ月前くらいから村の集会場で作られ、その多くは鬼を模した恐ろしい形相をしています。このオゴオゴに、家から追い出した悪霊が乗り移るとされ、最後に悪霊が乗り移ったオゴオゴは焼かれてしまいます。工夫を凝らしたオゴオゴは見応えがあります。

素人の村の衆が作っている割には芸術性も高いオゴオゴ
基本的に鬼や悪霊を表現しているので恐ろしげな風貌が多い
張りぼてで、軽いものの芸術性の高さには驚き
巨大なオゴオゴが行進を控えて鎮座している

ニュピ前日は、午後から道路規制が始まります。夕方暗くなると、各村が主催するオゴオゴの行進が始まります。封鎖される道路も増えますので、夜遅くになるとホテルまで戻ることができなくなる恐れがあります。ニュピ前日は、車での外出は控えた方がよいでしょう。また、ニュピ翌日の午前中は、休業している店やレストランが多いので、観光をするならば午後から予定を組んだ方が無難でしょう。

暗くなってオゴオゴが松明の灯りとともに村を巡回する
子供達もオゴオゴの恐ろしげな風貌に怯えつつも楽しんでいる

ニュピの前日に行われるオゴオゴの行進は、趣向を凝らした造形に感心したり、オゴオゴを担いた熱気ある男衆の様子に感激したりと、地元の人々も楽しみにしている行事です。

ニュピ当日の様子

ろうそくの灯りで過ごす静寂の夜

ニュピ当日は、人間の生活音がなく、ただ鳥の声だけが聞こえてきます。まさに静寂の日といえます。ホテルからも一切外出することができない日ですので、どうやって時間を過ごすかは毎年の課題です。たまには何も考えず、何もしないという一日にチャレンジするのもよいかもしれません。

ニュピの夜は、辺りが真っ暗なので、天気がよければ見事な星空を観察することができるかもしれません。地上の灯りが消え、満天の星空が広がります。以前、筆者は、運よく晴れたニュピの夜を経験しました。肉眼でハッキリと見える天の川は、空から星が降ってくるようでとても神秘的でした。毎年、ニュピの日は、雲がかかってあまり星が見えないことが多いのですが、今年のニュピはどうでしょうか?

この時期にバリ島に滞在するのなら、こうした伝統行事をぜひとも体験してもらいたいです。一年に一度の特別な日を、バリ島で過ごしてみてはいかがでしょうか。

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