【2022年8月マレーシア旅の最新情報】首都クアラルンプールには新名所が続々、路地裏の屋台も健在!

公開日 : 2022年08月30日
最終更新 :
きらびやかなサロマ・リンク・ブリッジとペトロナス・ツインタワー
きらびやかなサロマ・リンク・ブリッジとペトロナス・ツインタワー

2022年8月4日~11日、クアラルンプールを旅してきました。約3年ぶりの訪問で感じたのは、以前と変わらない活気! オープンエアでの食事が好まれ、半屋外の食堂や屋台に人が集まってにぎやか。国内旅行を楽しむローカルのために新名所やホテルが続々オープン。さらに若い世代のクリエーターが手がけるおしゃれ雑貨が増え、ショッピングも楽しい観光都市に変貌を遂げているようです。

2022年8月1日より入国規制が大幅に緩和

2022年8月1日より入国規制が大幅に緩和
クアラルンプール国際空港での入国は以前と同じくスムーズ!

2022年4月1日より、観光目的での渡航が可能になったマレーシア。8月1日より、ワクチン接種済みでなくても、出国前のPCR検査や入国後の隔離が必要なくなり、特別な入国条件はありません。

ただし、入国前に、マレーシア政府発行の感染症対策アプリ「MySejahtera(マイ・セジャテラ)」のスマホへのダウンロード、登録。ワクチン接種済の方は、ワクチン接種証明書の取り込みをおすすめします。私の場合、7日間の滞在で、ショッピングモール「スリアKLCC」と「KLコンベンションセンター」の2ヵ所で、マイ・セジャテラのプロフィール画面の提示(青色=Low Riskであること)を求められました。それ以外の施設には提示無しで入れたので、随時変化しているようです。

アクセサリー感覚で身に着けるマスク装着グッズ
アクセサリー感覚で身に着けるマスク装着グッズ

マスクは、屋内(ショッピングモール含む)や公共交通機関内では着用が義務付けられています。意外にも、屋外でのマスク着用率も高く、安心感がありました。また、いたるところでマスクや関連グッズが販売。中国正月向けに、“寿”のようなめでたい漢字が印字された赤いマスクがあったり、ムスリムの女性用に紐を後頭部で結ぶタイプがあったりと、多民族国家らしい種類豊富さです。

夜空を彩る光のアートと路地に描かれたウォールアートが人気

夜空を彩る光のアートと路地に描かれたウォールアートが人気
国旗カラーでライトアップされたサロマ・リンク・ブリッジ

さて、クアラルンプールの新名所を紹介しましょう。町の中心地、88階建ての双子の高層ビル、ペトロナス・ツインタワーから5分ほど歩くと、サロマ・リンク・ブリッジとよばれる橋が姿を見せます。2020年建築、全長68メートル。サロマとは、1960年代にマレーシアやシンガポールで絶大な人気を誇った歌手の名前で、伝説の映画スター、P.ラムリーの妻としても有名。伝統的な結婚の儀式で使われるシレーの葉を重ねた様が表現されています。

サロマ・リンク・ブリッジは、KLCCエリアとマレー人居住区のカンポンバルをつないでいる
サロマ・リンク・ブリッジは、KLCCエリアとマレー人居住区のカンポンバルをつないでいる

もうひとつ人気のエリアがチャイナタウン。露店がひしめき合うプタリン通りの周辺に、おしゃれなカフェやアートスポットが続々うまれ、地元の若者でにぎわっています。昔の華人街をウォールアートで再現した鬼仔巷(クワイ・チャイ・ホン)は、タイムスリップしたような気分を味わえるエリア。古い映画館を改装し、新たなランドマークとなったREXKLは、展示会やコンサートが開かれるアートスポット。迷路のような構造が楽しく、天井まで整然と飾られた書棚は一見の価値があります

クワイ・チャイ・ホンは、戦前に建てられた古い建物の外壁に絵が描かれている
クワイ・チャイ・ホンは、戦前に建てられた古い建物の外壁に絵が描かれている
REXKLの書店はフォトジェニックスポットとしても人気
REXKLの書店はフォトジェニックスポットとしても人気

■Saloma Link Bridge
・住所: AKLEH, Kampung Baru, 50300 Kuala Lumpur Malaysia(※)
・時間: 5:00~1:00(月~土)、5:00~0:00(日、祝日)
※カンポンバル側の住所になっているが、ツインタワー側からアクセスした方が便利。アンパン通り「NZ Curry House」を目印に

■鬼仔巷 Kwai Chai Hong
・住所: Lorong Panggung, Kuala Lumpur Malaysia
・アクセス: LRTパサール・スニ駅から徒歩約5分
・URL: https://www.kwaichaihong.com/

■REXKL
・住所: 80 Jalan Sultan, Kuala Lumpur Malaysia
・営業時間: 10:00~22:00(火、水、日)、10:00~0:00(木~土)、月休
・アクセス: LRTパサール・スニ駅から徒歩約10分
・URL: https://www.rexkl.com/

自分たちの文化を受け継いでいこう、という動き

自分たちの文化を受け継いでいこう、という動き
イルハム・ギャラリーのギフトショップはおみやげ探しに最適

今回の旅で感じたのは、アートを体験できるスペースの増加、そしてセンスのいい小物や雑貨があちこちで売られている、ということ。コロナ禍で海外に出られなかった影響からなのか、若い世代のクリエーターが自分たちの伝統や文化をあらためて見直し、創作活動のパッションにしているそうで、マレーシアらしいモチーフを施した雑貨や伝統をモダンにアレンジしたオリジナルグッズを製作。SNSの普及も彼らの活動をあと押ししているようです。

マレーシアらしいモチーフを描いた布雑貨のブランド、Bingka KL
マレーシアらしいモチーフを描いた布雑貨のブランド、Bingka KL
サバ州の伝統装飾をモダンに表現したビーズアクセサリー、August Jewellery
サバ州の伝統装飾をモダンに表現したビーズアクセサリー、August Jewellery

■ILHAM Gallery Gift Shop
・住所: L5, Ilham Tower, No 8, Jalan Binjai, Kuala Lumpur Malaysia
・営業時間: 11:00~19:00(火~土)、11:00~17:00(日)、月祝休
・アクセス: LRTアンパンパーク駅から徒歩5分
・URL: http://www.ilhamgallery.com/

■Malaysia Grand Bazaar
・住所: No.2, Hab BBCC, Bukit Bintang City Centre, Jalan Hang Tuah,Kuala Lumpur Malaysia
・営業時間: 11:00~20:00
・アクセス: モノレール、ハントゥア駅より徒歩5分(ららぽーと隣)
・URL: https://mgb.my/
※Bingka KL、August Jewelleryは、MGB内の店「Karya」で購入可

進化系から屋台飯まで。ますます口福な食都に!

進化系から屋台飯まで。ますます口福な食都に!
モダン・プラナカン料理KC & Coの看板料理、パスタを使ったドライ・ラクサ(右)

マレーシアといえば、多民族国家ならではのバラエティに富んだ食事。多彩な味を求めて外食を楽しむ文化があります。コロナ禍で飲食店はどうなっているのだろう……と心配だったのですが、路地裏をのぞけば、チキンライス屋台には以前と変わらない長蛇の列。老舗の珈琲ショップを訪ねると、食事を楽しむ地元の人で超満席。さらに伝統の味をモダンにアレンジしたカフェ、ドリアンの食べ比べセットの提供など、アイデア豊かに、むしろ進化を遂げていました!

カフェ青青の人気メニュー、パンダン味のソフトクリーム
カフェ青青の人気メニュー、パンダン味のソフトクリーム
チキンライス店Famous Chicken Riceは昼のみ営業で、3時間足らずで完売
チキンライス店Famous Chicken Riceは昼のみ営業で、3時間足らずで完売
ドリアンBB Parkの食べ比べセットは、旬のドリアンが5種食べられる
ドリアンBB Parkの食べ比べセットは、旬のドリアンが5種食べられる
『マレーシア 地元で愛される名物食堂』で紹介した珈琲ショップ、ユッキーは満席
『マレーシア 地元で愛される名物食堂』で紹介した珈琲ショップ、ユッキーは満席
チャイナタウンに昼だけ現れる移動点心店(店名なし)も変わらず人気!
チャイナタウンに昼だけ現れる移動点心店(店名なし)も変わらず人気!

■KC & Co
・住所: A-G-6, Plaza Arkadia, No.3, Jalan Intisari Perdana, Desa Parkcity, Kuala Lumpur Malaysia
・営業時間: 12 :00~22:00
・アクセス: KL市内よりGrabタクシーで20分程度
・URL: https://www.facebook.com/kccoarkadia/

■青青
・住所: No6,Lorong Panggung,Kuala Lumpur Malaysia
・営業時間: 12 :00~18:00
・アクセス: LRTパサール・スニ駅より徒歩5分
・URL: https://www.facebook.com/pandanrepublic/

■Famous Chicken Rice
・住所: Jalan Nagasari, Off Jalan Raja Chulan, Kuala Lumpur Malaysia ※
・営業時間: 12 :00~売り切り御免(14:00ごろ閉店のことが多い)、土日祝休
・アクセス: MRTブキッ・ビンタン駅より徒歩5分
※ホテルPark Royal Serviced Suitesの目の前

■Durian BB Park
・住所: 15, Jalan Kamuning, Off Jalan Imbi, Kuala Lumpur Malaysia
・営業時間: 12 :00~23:00
・アクセス: KL市内よりタクシーで10分程度
・URL: https://durianbbpark.com/

■Yut Kee Restaurant
・住所: No.1, Jalan Kamunting, Kuala Lumpur Malaysia
・営業時間: 7:30~15:00、月休
・アクセス: モノレール、メダン・トゥアン区駅より徒歩10分程度
・URL: https://www.facebook.com/YutKee1928/

最新ホテルは自然と人との共存がコンセプト

最新ホテルは自然と人との共存がコンセプト
全面改装されたラグジュアリーなホテル、パークロイヤル・コレクション

SDG’sを意識したスポットも増えました。なかでも注目を集めていたのが、2022年6月にリニューアルオープンしたパークロイヤル・コレクション。ホテル全体を観葉植物が包み込むようなデザイン。ペットボトルなどプラスチック素材は極力使用せず、各部屋に浄水器を設置。また、1階のソーシャルハブという空間は、宿泊者以外でも自由に利用が可能。高級ホテルという場所が、自然と人をつなぐコミュニティの拠点なるという新しい流れを感じました。

「クアラルンプールにまたお越しください」と笑顔で送り出してくれたスタッフ
「クアラルンプールにまたお越しください」と笑顔で送り出してくれたスタッフ

■Parkroyal Collection
・住所: Jalan Sultan Ismail, Bukit Bintang, Kuala Lumpur Malaysia
・アクセス: モノレール、MRTブキッ・ビンタン駅より徒歩5分程度
・URL: https://www.panpacific.com/en/hotels-and-resorts/pr-collection-kuala-lumpur.html

スマホは、旅の必須アイテム

スマホは、旅の必須アイテム
QRコードを読み取り、スマホから注文する飲食店も多かった<br />

3年前からジワジワきていましたが、キャッシュレス化がさらに進んだ印象を受けました。クレジットカードやデビッドカードでの支払いはもちろんのこと、店によってはスマホアプリのQRコードでの決済も可能に。たとえばタクシー配車アプリGrabにクレジットカードをリンクしておけば、GrabPayで支払いができます。ちなみに、今回は旅では現地のSIMカードを利用。7日間限定、WiFi使い放題で、35リンギ(約1100円)でした。

帰国前72時間以内のPCR検査は各地のクリニックで

帰国前72時間以内のPCR検査は各地のクリニックで
HSC Health ScreeningではG階のEmergencyスペースがのPCR検査室になっていた

クアラルンプールでのPCR検査については、個人手配または現地の旅行会社で代行予約をしてもらいましょう。今回は、アンパン通りにあるHSC Health Screening で検査を受けました。鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合で、朝9時に受けて、夜9時にメールで結果を受信。検査自体は1分程度と簡単で、待ち時間もなくスムーズでした。

万が一、陽性の反応が出た場合は、現地の医師の指示に従いましょう。滞在中のホテルによっては、陽性判明後の移動を求められたり、部屋のクリーニング代を別途請求されることもあるそうです。不安な場合は、日本語が通じる現地の旅行会社に相談するのも手です。

3度の厳しいロックダウンなど困難な状況がありながらも、クアラルンプールは以前にも増して魅力的な町でした。ぜひ、次回の旅先選びの候補にしてください。

圧倒的な情報量のNo.1マレーシアガイド!

マレーシアはさまざまな魅力であふれている。東南アジア有数の都市クアラルンプール、世界最古と言われるボルネオ島のジャングル、至福のひと時を約束するアイランドリゾート、食べ物をとってみても、マレー、中国、インド、ニョニャ料理と、旅人を飽きさせることなくあたたかい笑顔で迎え入れてくれる。

※当記事は、2022年8月30日現在のものです

TEXT: 『地球の歩き方ガイドブックD19 マレーシア ブルネイ』編集担当 古川 音
PHOTO: 古川 音

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年8月30日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

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筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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