【ネパール 旅の最新事情】観光客の受け入れ再開、ワクチン接種証明があればPCR検査は不要!

公開日 : 2022年08月22日
最終更新 :
カトマンドゥ郊外にある仏教の聖地、ボダナートに立つストゥーパ
カトマンドゥ郊外にある仏教の聖地、ボダナートに立つストゥーパ

ネパールでは、2022年3月よりワクチンを2回以上接種した証明書を提示できる人はPCR検査や入国後の隔離措置なしで入国が可能となり、海外からの観光客が戻りつつあります。ネパール渡航に関する必要書類や手続き、フライトなどについて最新情報をお届けします。

ネパールの感染状況や気になるコロナ対策は?

ネパールの感染状況や気になるコロナ対策は?
コロナ禍前と変わらず、大勢の買い物客でにぎわうアサン市場

世界で新型コロナウイルス感染症が騒がれ始めて早2年半。ネパールでも2020年10月に第1波、2021年5月に第2波、2022年1月に第3波が訪れ、当時は厳しい行動規制もしかれていました。

しかし今年3月に新型コロナに関するほぼすべての規制が解除となり、今では日常生活はもちろん観光やトレッキングをするうえでコロナ禍の影響を感じることはほぼなくなっています。

首都カトマンドゥではマスクをしている人の姿も見かけますが(大気汚染の影響もあり、コロナ禍以前もマスク着用者は比較的多めでした)、地方都市に行くと着用者はぐんと減ります。トレッキングルートや村においては、かなり早い昨年の段階から、マスク着用者はほぼ皆無でした。

カトマンドゥでのワクチン接種の様子
カトマンドゥでのワクチン接種の様子

しばらくは新規感染者数が1桁の日も続きましたが、世界で報告されているオミクロン株変異型ウィルス感染者の増加に伴い、ネパールでも7月頃からやや増加傾向に。1日の新規感染者数が500人を超える日が何日か続き、ここ最近も400人台の日が続いていますが、再規制がしかれるまでには至っていません。

ワクチン接種も進んでおり、必要回数のワクチン接種完了者の割合は人口の70.8%、7月からは11歳以下の子供を対象とした接種も学校単位で始まっています。

新型コロナ以外にもさまざまな感染症が流行るネパール。最近は時期的にコレラやアデノウィルス感染者も急増しています。新型コロナの症状との区別がつきにくいものもあり注意が必要です。

ネパールの入出国情報と手続き

ネパールの入出国情報と手続き
ワクチン接種の有無にかかわらず、入国時に空港で観光ビザを取得できる

ネパールの入出国時に必要な書類は次のとおりです。

●ネパール入国時
▼ワクチン必要回数(一般的には2回)接種済みの場合:
・ワクチン接種証明(英語)※接種完了から14日以上経過していること

▼ワクチン未接種の場合:
・日本出国前72時間以内に検査したPCR陰性証明(英語)※鼻咽頭ぬぐい式

※かつて必要になっていたCCMC(COVID-19危機管理調整センター)ネパール入国用オンラインフォーム事前入力については、7月30日以降廃止されています。
詳細: https://www.immigration.gov.np/post/notice-regarding-ccmc-form-3

※ワクチン接種の有無にかかわらず、カトマンドゥ空港到着時のアライバルビザの取得は可能です。

※日本のネパール大使館で事前に観光ビザを取得する場合、ワクチン未接種者に対しては、ネパール入国後10日分のホテル予約証明提出を追加要求されていると聞いています。詳しくは日本のネパール大使館にご確認ください。
在東京ネパール大使館のサイト: https://jp.nepalembassy.gov.np/

カトマンドゥのトリブヴァン国際空港。出国手続きに時間がかかることもあるため、早めに空港へ向かおう
カトマンドゥのトリブヴァン国際空港。出国手続きに時間がかかることもあるため、早めに空港へ向かおう

●ネパール出国時、および、日本帰国(入国)時

2022年9月7日午前0時(日本時間)以降のネパールから日本への入国者は、有効なワクチン接種(3回)証明書を保持している場合、出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書の提出は不要となっています。

日本政府は、新型コロナウイルス感染症の各国・地域からの流入リスクを総合的に勘案し、各国・地域を「赤」「黄」「青」の3色に区分しています。
ネパールは、2022年7月27日から「青」に区分されていますので、日本への入国にあたっては、下記のとおりとなります。

◎搭乗する航空機の到着予定時刻が、令和4年9月7日午前0時(日本時間)以降の入国者
・有効なワクチン接種(3回)証明書を保持している場合 → 出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書の提出は不要
・有効なワクチン接種(3回)証明書を保持していない場合 → 出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書の提出が必要

※ネパール出国前に行う手続きについては、2022年8月26日付、在ネパール日本国大使館からの情報に詳しく掲載されています。
https://www.np.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00679.html

●出国前72時間以内の検査証明書提出の見直しについて(外務省ホームページ)
URL: https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/page4_005130.html

〈陰性証明書の提出について〉
検査証明書は、厚生労働省所定のフォーマットのほか、「検査証明書へ記載すべき内容」が満たされていれば任意のフォーマットでもかまいません。
有効なワクチン接種(3回)証明書を保持していない場合、ネパールの空港で搭乗前に検査証明書を所持していないと搭乗を拒否されますので、注意が必要です。
滞在国がネパールの場合、ワクチン接種証明書の有無にかかわらず、到着時の検査、自宅待機は不要となっています。

●PCR陰性証明書について(厚生労働省ホームページ)
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.html

●日本入国時の検疫措置について(厚生労働省ホームページ)
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

〈ファストトラック利用で入国手続きをスムーズに〉
入国前に専用アプリ「MySOS」をインストールし、搭乗便到着予定日時の6時間前までにアプリ上での事前登録(検疫手続き)を行うと、入国手続きが簡略化されます。対象となる空港は成田、羽田、関空、中部、福岡の5つの国際空港となります。※2022年7月8日から MySOSのウェブ版も利用できるようになりました。

●ファストトラックについて(厚生労働省ホームページ)
URL: https://www.hco.mhlw.go.jp/fasttrack/

[2023年3月追記]
MySOSの取り扱いは、2023年1月13日をもって終了しました。日本入国のための検疫手続き(ファストトラック)は「Visit Japan Web」をご利用ください。
・URL: https://www.hco.mhlw.go.jp/

ネパールへのフライト情報

ネパールへのフライト情報
日本からカトマンドゥへはネパール航空が直行便を運航している

ネパール航空の成田~カトマンドゥ直行便が週2便(カトマンドゥ発は火・金曜/成田発は水・土曜)運航しているほか、2020年以降休航(欠便)となっていた路線も徐々に再開しています。日本からの乗り継ぎ便はいろいろとありますが、日本人旅行者の利用が多い路線はおもに下記のとおりです。

・シンガポール経由(シンガポール航空)
・バンコク経由(タイ航空/タイスマイル航空)

また、コロナ禍前に利用者が多かったにもかかわらず休航となっていた香港経由キャセイパシフィック航空路線も、10月以降運航再開の予定があるとのこと。
2022年秋には、コロナ禍前の2019年秋同様、3年ぶりに外国人旅行者でにぎわいそうで期待がふくらみます。

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック

亜熱帯のジャングルから世界の屋根ヒマラヤまで、変化に富んだ国土に30以上の民族が暮らすネパール。その魅力は、世界最高峰のエベレストなど雄大な風景の中を歩くヒマラヤトレッキングや、古い家並みや歴史ある寺院が残る数々の文化遺産、自然豊かな国立公園など多様で多彩。今こそ訪れたいこの国の旅を徹底ガイド。

※当記事は、2022年9月13日現在のものです

TEXT: 『地球の歩き方ガイドブックD29 ネパール』取材担当 春日山紀子 
PHOTO: 春日山紀子、iStock

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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