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活気あふれる美食の都、フランス・リヨンの観光情報まとめ

2019年12月29日

グルメ、芸術、町歩き。リヨンは魅力あふれる町 ©iStock

「美食の都」「絹の町」「芸術の町」「金融の町」といくつもの顔を持つリヨン。気さくで活気あふれるブション(庶民的なレストラン)に垂涎のガストロノミックレストラン、ローマ時代の遺跡に美しいルネッサンス建築が残る旧市街など、おなかも心も満たされる見どころがいっぱい。そんなリヨンの歩き方をご紹介します。

フランス第2の都市リヨンとは

ソーヌ河岸から眺めるリヨン歴史地区 ©iStock

フランスの南東部に位置するリヨンは、マルセイユと並んでフランス第2の都市と呼ばれるダイナミックな町。ソーヌ川とローヌ川が交わるあたりに位置し、豊かな水の恵みを受けて古くから繁栄してきました。

紀元前1世紀にはすでにローマ帝国のガリア植民地の首府として栄えていたリヨン。14世紀初めにフランス王国に併合され、絹織物産業と交易によって発展していきます。15世紀以降、定期市の開催や銀行の設置、印刷業により、経済的発展を遂げ、フランス・ルネッサンスの中心地となりました。19世紀にはリュミエール兄弟によってこの地で映画が発明されています。

人形劇の主人公「ギニョル」

1998年に世界遺産に登録されたリヨン歴史地区。特に旧市街は優雅なルネッサンス建築が立ち並び、石畳の路地を歩けば、まるで15~16世紀にタイムスリップした気分に。また建物の中庭を通れるリヨン特有の抜け道「トラブール」も数多く残っています。これはかつて織物工業が盛んだった頃、商品を雨でぬらさないように利用された小道で、戦時中には隠れ場所にも使われたとか。リヨンの歴史を見守ってきたトラブール。入口は一見普通の住宅の玄関のようで分かりにくいですが、見学可能な所は入口に看板が掲げられています。

旧市街では「ギニョル」という人形もよく見かけます。人形劇の主人公でリヨンのマスコット的な存在です。

リヨンへの行き方

リヨン・サンテグジュペリ空港(ターミナル1) ©iStock
空港と接続された斬新なデザインのTGV駅 ©iStock

リヨンの主要駅はペラーシュ(Lyon Perrache)駅とパール・デュー(Lyon Part Dieu)駅のふたつ。どちらの駅に着いた場合もメトロやトラムで町の中心に出ることができます。

パリからのアクセスは、空路の場合、シャルル・ド・ゴール空港またはオルリー空港から、リヨン・サンテグジュペリ(Lyon St-Exupéry)空港まで約1時間10分。日本からの直行便はありませんが、主要航空会社を利用し、パリなどを経由してアクセスが可能です。空港からリヨン・パールデュー駅まではローヌエクスプレス(Rhônexpress)と呼ばれるトラムで30分。

鉄道の場合、パリ・リヨン駅から高速列車TGVでリヨン・パールデュー駅まで約2時間。リヨン・ペラーシュ駅までTGVで約2時間10分です。

リヨンのおすすめ観光エリア

ベルクール広場の中央には太陽王の騎馬像
広場の南西部にあるサンテグジュペリと星の王子さまの像

●ベルクール広場
まずは町の中心、ベルクール広場(Place Bellecour)の観光案内所へ。広場の中央には太陽王ルイ14世の騎馬像が。広場のはずれには、『星の王子さま』の作者でリヨン出身のサンテグジュペリの像があります。

ローヌ川の対岸から見たオテル・デュー ©iStock

●国際美食館
ベルクール広場からローヌ川のほうへ歩けば、リヨンの新たな名所となったオテル・デュ―(Hôtel Dieu)が現れます。中にはさまざまなブティックや屋内市場、そして、国際美食館(Cité International de la Gastronomie)も2019年10月にオープンし、話題を集めています。この国際美食館は、リヨンの食の歴史や、あらゆる食材について見て聞いて触って学べる、まったく新しい施設です。キッズエリアには、キュートなおままごとスペースも。展示はすべて英語併記。さらにシェフによる試食付きの見学コースもあり、まさに五感を刺激される食育スポットです。

国際美食館の天井にはスプーンの飾りが

■国際美食館 Cité International de la Gastronomie
・住所: 4, Grand Cloître du Grand Hôtel-Dieu
・URL: https://citegastronomielyon.fr/en

ガダニュ博物館の入口 Lyon05

●旧市街地区
ベルクール広場からソーヌ川を渡れば、世界遺産に登録されている旧市街。サン・ジャン大聖堂からサン・ポール教会までゆっくり散歩してみましょう。なかでも見逃せないのはガダニュ博物館(Musée Gadagne)。ルネッサンス時代の美しい建物の中にリヨン歴史博物館とマリオネット博物館が入っています。

■ガダニュ博物館
・住所: 1, pl.du Petit Collège
・URL: http://www.gadagne.musees.lyon.fr/

白亜の教会、ノートルダム・フルヴィエール・バジリカ聖堂 ©iStock

●フルヴィエールの丘
メトロのヴュー・リヨン(Vieux Lyon)駅からケーブルカーに乗って、フルヴィエールの丘(Fourvière)に登りましょう。丘の下にはリヨンの町並みが広がります。丘の上にそびえ建つのは、リヨンのシンボル、ノートルダム・ド・フルヴィエール・バジリカ聖堂(Basilique Notre-Dame de Fourvière)です。内部は金の装飾、モザイクや大理石を使用した美しい造り。ガイド付きツアーに参加すれば、塔に上ってパノラマを満喫することも可能。金色に輝きながら、リヨンの町を見守る聖母マリア像も、近くで見ることができます。

聖堂から少し下った所には、紀元前43年建造のローマ劇場とガロ・ローマの博物館からなるルグドゥヌム(Lugdunum)があります。夏には野外映画も上映される現役の劇場です。

■ノートルダム・フルヴィエール・バジリカ聖堂 Basilique Notre-Dame de Fourvière
・住所: 8, pl. de Fourvière
・URL: https://www.fourviere.org/en/

リュミエール兄弟の邸宅を利用した映画博物館

●パール・デュ―地区
経済の中心地でもある新市街。映画好きならぜひ訪れてほしいのが、リュミエール博物館(Musée Lumière)。映画の発明者リュミエール兄弟が住んでいた邸宅が、映画博物館として公開されています。内部には興味深い展示物がいっぱい。隣には世界初の映画『工場の出口』が撮影された工場跡も公開されています。映画の歴史がここで始まったのかと思うと、感慨深いですね。

■リュミエール博物館
・住所: 25, rue du Premier Film
・URL : http://www.institut-lumiere.org/

光の祭典は町全体が舞台となる ©iStock

●光の祭典
リヨンでは毎年、12月8日を含む4日間、「光の祭典(Fête des Lumières)」と呼ばれるイベントが開催されます。かつて、伝染病ペストから町を救った聖母マリアへ感謝を捧げるため、家々にろうそくを灯したことが起源。期間中、町中の通りがイルミネーションで彩られ、光を利用したアート作品や、プロジェクションマッピングを見ることができます。

■光の祭典
・URL : https://www.fetedeslumieres.lyon.fr/

美食の町リヨン

ブラッスリー・ル・ノールのカワカマスのクネル(€25.90)

「美食の都」として名高いリヨン。交易の中心地として、地元の優れた食材が集まり、「ブション(Bouchon)」と呼ばれる庶民的な郷土料理店から、星付きの有名店まで実に多くのレストランがあります。ミシュランの3つ星を50年守り続け、2018年に惜しまれつつその生涯の幕を閉じた偉大なシェフ、ポール・ボキューズもリヨン出身。巨匠がプロデュースしたリヨン料理を気軽に味わえるセカンド店もあります。

■ポール・ボキューズのセカンド店 ブラッスリー・ル・ノール Brasserie Le Nord
・住所: 18, rue Neuve
・URL: https://www.brasseries-bocuse.com/

おいしいものがいっぱい!ポール・ボキューズ市場

また、彼の名を冠したポール・ボキューズ市場(Les Halles de Lyon Paul Bocuse)では、クッションをかたどったリヨン名産のお菓子クサン・ド・リヨン(Coussin de Lyon)やチーズ、ソーセージ、ワインなども手に入ります。デリやフードスタンドも充実しており、軽めのランチにもってこいです。

■ポール・ボキューズ市場 Les Halles de Lyon Paul Bocuse
・住所: 102,cours Lafayette 3e
・URL : https://www.halles-de-lyon-paulbocuse.com/

「ブラッスリー・ル・ノール」のリヨン風サラダ(€14.90)

リヨンが食の都として名を馳せた背景には、「リヨンの母」と呼ばれる女性たちの存在がありました。もともとはブルジョワ家庭の料理人だった彼女たちが、フランス革命後に独立して店を開き、ボリュームたっぷりの料理をふるまったのです。「何でも余さず使う」ことを信条とした彼女たちは、値段の安いくず肉も積極的に用いました。

ル・ポワロン・ドールのプラリーヌのタルト(€6.50)

ブションでぜひ食べたいのは、ベーコン、クルトン、ポーチドエッグが入った「リヨン風サラダ(Salade Lyonnaise)」、そしてメインには魚や肉のすり身をスフレ状に焼いた「クネル(Quenelle)」。デザートには真っ赤なプラリーヌのタルト(Tarte aux pralines)がおすすめ。

■リヨン市認定のブションリスト掲載店 ル・ポワロン・ドール Le Poëlon d'Or
・住所: 29, rue des Remparts d'Alnay
・URL: http://www.lepoelondor-restaurant.fr/

リヨンの治安は?

ペラーシュ駅の通路 ©iStock

治安が比較的良いと言われるリヨンですが、それでも観光客を狙ったスリや置き引きは後を絶ちません。油断することなく、十分に気をつけましょう。特にサンテグジュペリ空港、パール・デュ―駅、ペラーシュ駅付近、ギヨティエール地区では盗難などの被害情報が多く寄せられています。在リヨン領事事務所のサイトには、トラブルにあわないための詳しい対処法、緊急時の連絡先やその際使えるフランス語などをまとめたページがあるので、一度目を通しておくと良いでしょう。

■在リヨン領事事務所の安全対策のページ
・URL: https://www.lyon.fr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/chiananzen.html

リヨンの天気・服装

リヨンの旧市街を歩く観光客 ©iStock

リヨンの夏は、通常は最高気温28℃ほどですが、年によっては30℃を超えることもあります。冬の日中の平均気温は11℃未満。最も寒い時には1℃前後になる時も。朝と晩の気温差が大きいので、調節しやすい服装で。また旧市街の石畳は歩きづらいので、スニーカーがおすすめ。

■リヨンの天気&服装ナビ
・URL: https://www.arukikata.co.jp/weather/FR/LYS/

リヨンのおすすめホテル

クール・デ・ロジュのクラシックな客室 ©Cour des Loges / G. Picout, MPM, A. Rico & DR

ホテルの数も多いリヨン。気軽に使えるユースホステルから、リッチな5つ星まで数多くの宿泊施設があります。ベルクール広場付近のホテルを選べば、観光にも便利。雰囲気で選ぶなら旧市街のホテルを試してみても。

■クール・デ・ロジュ Cour des Loges
最も古い部分は14世紀のものという城館を改装した由緒あるホテル。本物のルネッサンス建築に泊まりたい人に。 
・住所: 6, rue du Bœuf
・URL: https://www.courdesloges.com/en

まとめ

さまざまな魅力をもつリヨンを訪ねてみてはいかが ©iStock

さまざまな魅力を備え、町歩きが楽しいリヨン。周辺には「フランスで最も美しい村」に認定されたペルージュや、スイス風の町並みが美しいアヌシーなど魅力的な場所がたくさん。映画公開で話題となった、シュヴァルの理想宮へもリヨンから行けます。パリからのアクセスもよく、少し足を延ばしてリヨンを訪ねてみてはいかがですか?


TEXT: オフィス・ギア
PHOTO: オフィス・ギア、iStock

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