【イギリス 旅の最新事情】ランナー必読!イギリスで人気のパークランを在住者がレポート

公開日 : 2021年08月26日
最終更新 :
スタート地点の看板
スタート地点の看板

2019年4月より、日本にも上陸したイギリス発のランニングイベント「パークラン(parkrun)」。いったん登録すると、無料で世界各地のパークランに参加できます。日本では二子玉川公園での開催を皮切りに2021年現在、全国25ヵ所で毎週末(日本では土曜日の8時~が定番のようです)開催されています。

イギリスで大人気!手ぶらで参加OK&参加費無料の「パークラン」

イギリスで大人気!手ぶらで参加OK&参加費無料の「パークラン」
ジュニア向けの2km走

コロナ禍で、アウトドアでの行動が推奨されるようになった昨今、このパークランは健康面、社交面などでますます注目を浴びるようになりました。今回は、その概要と参加方法を詳しく紹介します。走りに自信がある人はもちろん、歩いての参加も可能なので、「まずはウォーキングから」という初心者、はたまた子供まで幅広く参加することができるので、イギリスへの観光目的の渡航が可能になった暁には、パークラン目的で行き先を決めてみるのも良いのではないでしょうか。

パークランって何?

パークランって何?
4歳から参加可能

パークランは2004年にイギリスの非営利団体「parkrun Global」が始めた、毎週土曜日の朝に公園で5㎞のウォーキング、ジョギング、ランニングを行う活動です。テディントン(Teddington)という町で、たった13人の参加者から始まったこの新しい試みは、いまや世界22ヵ国、イギリスでは毎週1060ヵ所で開催されています。

毎回走行記録が出るので、自己ベストを狙う本格ランナーから、まずはウォーキングに徹する初心者や、パパ・ママの影響で走るのが大好きになった子供まで、ランニング歴、年齢を問わず楽しめます。

子供は4歳から参加可能(11歳までは保護者のつき添いが必要)ですが、日曜日には土曜日と同じく朝9時より4歳から14歳を対象とした2kmのジュニア・パークランがあるので、そちらの方が、距離が短い分チャレンジしやすいです。

公園周辺の様子

公園周辺の様子
パークラン会場近くの繁華街

今回参加した会場は、ロンドン南部郊外の町クロイドン(Croydon)にある公園です。少し離れた場所には飲食店やショッピングモール、アパレル店などが並ぶ繁華街があります。

夏休み中ということで、普段はない簡易型遊具が子供向けに置かれており、家族連れをはじめ、楽しそうな雰囲気があふれています。

顧客のマスク着用率は半々程度
顧客のマスク着用率は半々程度

写真のように街中にはマスク着用を推奨する看板が設置され、屋内の商店に入る際にはマスクをつける人が多いです。特にサービスを提供する店員側ではかなり着用率が高く、屋外で営業中のアイスクリーム・トラックのおじさんでもつけていました。

参加方法

参加方法
公園では特にマスクなし

パークランに参加するためには、Tシャツにスニーカーなど、運動に適した格好さえととのえれば、事前予約も財布も必要なく、世界各地で、手ぶらで参加することができます。先月2021年7月19日より、イングランドでのロックダウン規制はいったん完全に解除されたので、マスクの着用義務はありません。

それ以前からも、屋外の場合は比較的自由にマスクを外してよかったので、いまとなってはマスクをしている人は、ここイングランドのクラブにおいては皆無です。ただし、初参加の際は、日本の場合はparkrun Japanなど、いずれかのクラブから必ず事前登録が必要で、初回以降も割り当てられた個人のバーコードだけは持参します。

唯一必要な持ち物であるバーコード
唯一必要な持ち物であるバーコード

バーコードなしでも参加は可能ですが、その場合、その日のタイムは記録されません。また、イギリスの場合、携帯画面、スマートウォッチなどの機器に表示されたバーコードは読み取れないので、必ず印刷されたものが必要です。別途有料でカード状の物やタグ、リストバンドになっている物を購入することもできます。

参加当日の様子

参加当日の様子
諸注意を受ける子供たちとボランティア・スタッフ

当日は会場となる公園に15分ほど前に到着しておきます。会場での手続きはなにもありません。安全確認など注意事項の簡単な案内、初参加者への説明が終わると、準備運動をしてからいよいよスタートです。ボランティア・スタッフが最後尾を務め、全員が安全に完走するまでイベントが終了することはないので、安心して自分のペースで参加できます。

ゴール地点に到達すると、小さなプラスチックのカードを手渡されます。持参したバーコードとこのカードをあわせてボランティア・スタッフに渡すと、スキャンをしてその日のタイムが記録されます。カードはそのまま返却し、しばらくするとメールで参加記録タイムが届きます。早い場合ですと1時間後にはもう結果案内が送られて、参加者全員のタイムが順番に並んだ一覧を各クラブのウェブサイトで見ることができます。

参加者との交流を楽しむ

参加者との交流を楽しむ
登録ひとつで世界中のクラブどこでも参加可能

イベントが始まる前や走行後などに、周りの参加者やボランティア・スタッフと言葉を交わすのもこのイベントの醍醐味です。時間がある人は、そのままカフェでお茶をすることもできます。

割合で言えば日本人の参加者はまだ珍しいせいか、ロシアで参加した際は「日本からです」というと「オー!」という歓声が上がり拍手をしてもらえました。

ロシアのパークラン走者とボランティア・スタッフ
ロシアのパークラン走者とボランティア・スタッフ

参加費無料のパークランは、このように、すべてボランティアで運営されています。事前の長期研修などはなく、簡単で子供でも参加できるほどなのでボランティア・スタッフとして参加者との交流を楽しむこともできます。

実際ジュニア・ランには、子供ボランティアも数多くいます。外国人でも初心者でもハードルが低く、誰もが気軽に参加できるパークラン、まずは発祥の地イギリスで記念すべき初参加を飾ってみてはいかがでしょうか。

■パークラン(parkrun)
・場所: イギリス全土1060ヵ所
・開始時間: 5km毎週土曜9時、2km(ジュニア向け)毎週日曜9時
・URL: https://www.parkrun.org.uk/events/events/

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック

巻頭ページでは各地方の魅力をビジュアルで紹介し、体験してほしいテーマは厳選して詳しく解説。さらに世界遺産リストやイベントカレンダーも掲載しています。大観光都市ロンドンや、美しい自然が心を癒してくれるカントリーサイドを訪れる皆さんの「自分流の旅づくり」をとことん応援する一冊です。

※当記事は、2021年8月15日現在のものです

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
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◎外務省海外安全ホームページ
・URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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