民間主導で空き家仲介 島根・吉賀町 スカイツリーのようにグンと

公開日 : 2019年03月04日
最終更新 :
美しい姿の「コウヤマキ」 ©iStock
美しい姿の「コウヤマキ」 ©iStock

 島根県の最西端に位置する吉賀町。広島・山口との県境に位置し、方言は広島のそれに近い。面積の9割は山に囲まれた中山間地域です。そんな吉賀町ですが、日本の代表的な観光スポット、東京スカイツリーのゆかりの地と言えば驚かれるかもしれません。実は、デザインを監修した澄川喜一さん(彫刻家、文化功労者)は吉賀町の出身で、幼いころに故郷で見たコウヤマキの美しい姿をスカイツリーに託したといいます。

「シャトーコウヤマキ」のロゴを掲げる片山拓三さん
「シャトーコウヤマキ」のロゴを掲げる片山拓三さん

 人口は約6000人。高齢者が半数近くを占めます。過疎化対策として岩本一巳町長(59)は「育ててよし!元気よし!住んでよし!」の「三つのよし!の吉賀町」を掲げます。子育て費用(保育料、医療費など)を町が負担することで、新住民を呼び込もうというのです。一方で、中心街は空き家が増えているのに、対策は遅れていました。

 そこをビジネスチャンスと捉えると同時に、地域の活性化を図りたいと動き出したのが片山拓三さん(32)です。広島県からUターンし、家業の片山建設を継ぐとともに2018年から不動産事業に乗り出しました。

 「吉賀町には病院、高校もあります。高速道路も通り、空港や新幹線の駅まで車で1時間ほど。暮らすには便がいい。その魅力を多くの人に知ってもらい過疎を止めたい」

 早くも実績が上がっています。これまでに空き家仲介兼改装が10件、土地売買が3件を数えます。それだけでありません。町の中心部の六日市地区で「働き世代」のためのアパートの建設に取りかかりました。全部で12部屋!

 アパートの名称は「シャトーコウヤマキ」。片山さんの目にはスカイツリーのように、グンと伸びゆく吉賀町の明日が見えているのでしょう。

 「住んでよし!」。吉賀町は未来に向かっています。

■片山建設株式会社
・住所: 〒699-5513島根県鹿足郡吉賀町六日市476番地2
・電話: 0856-77-0046(代表総務)
・営業: 8:00~17:00
・URL: http://www.katayama-kensetsu.co.jp

 この記事は、全国商工会連合会が地域活性化のキーマンとなる若手経営者育成のため開催した「次世代地域リーダー塾」プログラムの中で、毎日新聞記者の指導を受けて作成されたもので、「地球の歩き方ニュース&レポート」でも掲載しました。
 商工会は、全国1,653カ所の市町村にあり、中小企業の経営支援と地域活性化に取り組んでいる団体であり、全国商工会連合会はその全国団体です。

■全国商工会連合会
・URL: http://www.shokokai.or.jp/

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。