岩国・白蛇神社のシロヘビを拝めば金運アップ間違いなし?!(山口県岩国市)

公開日 : 2018年05月31日
最終更新 :
鳥居も白い「岩国白蛇神社」
鳥居も白い「岩国白蛇神社」

 ヘビは好き嫌いが分かれる動物の1つですが、わが岩国市ではちょっと事情が違います。白いヘビが古くから生息していて、市民は「シロヘビさん」と呼び、大切にしてきた歴史があります。蓄財の神・弁財天の使いとも言われ、とても縁起がよいものです。市内には、このシロヘビを季節を問わず見られる施設を備えた「岩国白蛇神社」があり、商売繁盛や金運を呼び込もうと参拝する人が年中いらっしゃいます。パワースポットで筆者も、みなさんの金運アップを祈願しようとお参りしてきました。

おみくじもお守りもシロヘビ!金運アップを願って岩国白蛇神社へ

おみくじもお守りもシロヘビ!金運アップを願って岩国白蛇神社へ
巳年の元日に合わせるため、3年前の年末に創建

 2012年末に創建された岩国白蛇神社。年が明けた巳年のお正月には多くの参拝客でにぎわいました。意外に歴史が浅いと思われるかもしれません。しかし、古くからシロヘビを祀った祠が市内各地にあり、岩国市民はシロヘビを大切にしてきました。その思いが形となったともいえるのが、この神社なのです。

「福」「幸」「財」3つの俵を抱くシロヘビ
「福」「幸」「財」3つの俵を抱くシロヘビ

 境内に入って、まず手水舎に向かうと、なんと!シロヘビの口から水が流れてくるではありませんか。しかも「幸」「福」「財」と書かれた3つの俵を抱いていて、もうここから縁起がよさそうな雰囲気です。

 これだけではありません。狛犬ならぬ、シロヘビが石灯籠に刻まれて、参拝客を迎えてくれます。岩国のシロヘビは、目が赤いのが特徴で、石灯籠のヘビたちも目は赤です。手を清めた筆者は、みなさんの金運アップ、そして、幸福をしっかり祈願しました。

ヘビ嫌いの人でも手にできるシロヘビのおみくじ
ヘビ嫌いの人でも手にできるシロヘビのおみくじ

 お参りの後といえば…そう、おみくじ。これまたシロヘビの形です。しかも、かわいらしくアレンジされているので、ヘビ嫌いの方でも躊躇せず手にできそう。

 さらに、おみくじと並んで置かれているお守りの中には、なんとヘビの抜け殻が入ったものがあります。地元の人たちは、抜け殻も縁起が良いと大切にします。実は、我が家の神棚にも、古くからシロヘビの抜け殻を供えています。

 さあ、いよいよ実物のシロヘビとご対面!神社そばの施設で飼育されていて、その姿が拝めます。

角度によっては愛らしい?ハート型も披露してくれたシロヘビさん

角度によっては愛らしい?ハート型も披露してくれたシロヘビさん
目が赤いのが岩国のシロヘビ、国の天然記念物

 白蛇神社がある周辺では、昔、よくシロヘビを見かけたそうです。大正時代、生息地が国の天然記念物に指定され、その後、シロヘビそのものも指定を受けました。筆者も一度、自宅の庭で見かけたような記憶があるのですが、街中ではほとんど見られなくなりました。しかし、ここなら季節を問わず見られます。

ハート型に見えませんか?シロヘビの大サービス
ハート型に見えませんか?シロヘビの大サービス

 筆者が訪れた日は、なかなかご機嫌がよかったようで、観覧施設のガラスギリギリまですり寄ってきて、スマホのカメラのアップを使わなくても、その表情をしっかりとらえることができました。

 さらに…クネクネしていた1匹がいつのまにか、ハートの形を作り大興奮!角度によっては、かわいらしくも見え、何か覗き見る様子は、あの『家政婦は見た!』の1シーンを思い起こしました。

窓枠の陰から垣間見る様子は、まるで「家政婦は見た!」(笑)
窓枠の陰から垣間見る様子は、まるで「家政婦は見た!」(笑)

 観覧施設には、抜け殻で作られた寿の文字のほか、シロヘビの生態を紹介する展示もあります。ここに来ればシロヘビのすべてがわかるというわけです。また、隣には、金網張りの屋外飼育場もあり、運が良ければ…こちらでも、その姿を拝めます。

寿の文字はシロヘビの抜け殻で作られている
寿の文字はシロヘビの抜け殻で作られている

 筆者が訪れた時には、とぐろを巻いて休憩中。より自然に近い様子を観察できますが、屋内のようにあまり盛んには動き回らないようです。もちろん、冬場になるとヘビは冬眠してしまいますので、観察できるのは屋内だけになります。

名前も形も縁起が良い「寿橋」隠れたシロヘビを探してみよう!

名前も形も縁起が良い「寿橋」隠れたシロヘビを探してみよう!
ここは寿橋、シロヘビはど~こだ?

 神社から歩いて5分ほどのところにある「寿橋」もぜひ、訪ねたいところ。有名な錦帯橋の下流に架かる橋です。

 名前の縁起の良さはもちろんですが、この橋にシロヘビが隠れているんです。おわかりでしょうか。名前が彫られた、この石の形をよくご覧ください。そう、クネクネしたシロヘビに見えてきますよね。なぜかというと、この橋のほとりに、かつて、白蛇神社と観覧施設のルーツとなった施設があったんです。

形は平凡でもよく見ると…
形は平凡でもよく見ると…

 寿橋が今の橋に架け替えられる二十数年前に姿を消しましたが、その名残は橋にきちんと刻まれました。他にも、欄干には岩国の名物をかたどった飾りもあり、ちょっと凝っているのがわかります。

 市民生活には欠かせないこの橋も、シロヘビとは切っても切り離せない存在です。

岩国レンコンをかたどった欄干
岩国レンコンをかたどった欄干
橋が架かる今津川では「シロウオ漁」も名物
橋が架かる今津川では「シロウオ漁」も名物

■岩国白蛇神社
・住所:〒740-0017 山口県岩国市今津町6丁目4-2
・URL: http://www.shirohebi.com/jin.html

<ヘビが苦手でも、きっと好きになる…それがシロヘビ>

 これほどまでに、ヘビを愛する街はない!と言いきる筆者ですが、実はヘビが苦手。でもシロヘビは別です。

 岩国市内を歩けば、白蛇神社や寿橋以外にも、シロヘビのオブジェやイラストを見かけるほど市民にとって特別な存在。神社が岩国駅と錦帯橋の間に位置するのもオススメのポイントです。

記事:西村正行
※本記事は、「日本の歩き方」内、「おでかけガイド」に2015年9月9日に掲載されたものです。

筆者

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