豪雨被害「白糸の滝」再開 福岡・糸島市 2週間後に観光客

公開日 : 2019年03月21日
最終更新 :
福岡県糸島市の「白糸の滝」 ©iStock
福岡県糸島市の「白糸の滝」 ©iStock

 2018年7月の西日本豪雨で大きな被害が出た福岡県糸島市の観光地「白糸の滝」が、被害から2週間で営業を再開しました。滝までの唯一のアクセス道路が寸断されましたが、地元住民が協力し、以前使っていた旧道を拡幅するなどして車の往来を可能にし、観光客の落ち込みを3割にとどめることができました。

営業再開の経緯を振り返る友岡秀文さん=福岡県糸島市の白糸の滝ふれあいの里で
営業再開の経緯を振り返る友岡秀文さん=福岡県糸島市の白糸の滝ふれあいの里で

 白糸の滝は佐賀県境の羽金山(標高900メートル)の中腹にあり、落差は24メートル。白い糸のように見えることから名付けられました。30年ほど前から、滝のそばでそうめん流し、ヤマメの釣り堀、川遊びなどが楽しめ、毎年夏休みには福岡県内外から約30万人の観光客でにぎわいます。これらの営業は糸島市が地元の白糸行政区に業務委託し、行政区の10から80代の住民らが働いています。

 だが18年は、繁忙期直前の7月7日に豪雨の被害を受けました。県道が土砂崩れで崩壊して不通となり、白糸の滝に近づけなくなってしまいました。行政区の住民たちは、約30年前まで使っていた旧道を利用して1日も早い営業再開を目指しました。

 旧道といっても細い山道で、そのままでは車の離合は困難。道路脇の草を刈って道幅を確保し、カーブごとに警備員を配置し往来する車を誘導するなど、白糸の滝まで安全に行き来できるようにしました。被害からわずか2週間後の7月21日、営業再開にこぎつけました。

 夏休みが終わり、観光客は例年に比べ3割減の約20万人となりましたが、飲食や土産物販売などの施設「白糸の滝ふれあいの里」の友岡秀文店長(43)は「無事に観光客を迎えられて良かった。地元が一丸となって地域資源を守ることができた。何より白糸のじいちゃん、ばあちゃんたちの喜ぶ顔が見られてうれしい」と振り返りました。

■白糸の滝ふれあいの里
・住所: 〒819-1154 福岡県糸島市白糸460-6
・電話: 092-323-2114
・営業: 9:00~17:00(7・8月、~18:00。12月~3月水曜・年末年始(12月29日~1月3日)休み)

 この記事は、全国商工会連合会が地域活性化のキーマンとなる若手経営者育成のため開催した「次世代地域リーダー塾」プログラムの中で、毎日新聞記者の指導を受けて作成されたもので、「地球の歩き方ニュース&レポート」でも掲載しました。
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