沖縄美ら海水族館の「4時からチケット」と合わせ技で楽しむ伊江島日帰り完全プラン！

まず、訪れる順番は、伊江島から。レンタカーを本部港の駐車場に停め、ターミナルで乗船券（大人往復1,370円）を買ったら、いざ乗船！フェリーは通常1日4本（お祭り開催時や夏期・年末年始などは増便）運航しているけれど、選ぶフェリーは午前9時発です！もう一回お伝えします。午前9時発です。レンタカーもフェリーに載せられますが、伊江島でレンタカーを借りるのと条件を比較して、お得な手段を選択しましょう。また、車両をフェリーに載せる場合、予約が必要なのと、出航の30分以上前にはターミナルでの手続きが必要なので、注意が必要です。

フェリーが港を離れ、立派な橋の下をくぐると、すぐに目の前にソンブレロ（メキシコ人がかぶっているあの麦わら帽子）のような島の姿が見えてきます。不思議な島の形は、少年の冒険心を持っている人なら誰でもその心をくすぐられ、胸が高鳴ること間違いありません。
フェリーを下りると、「伊江島はにくすに」という複合施設が目の前に現れます。フェリーチケット売り場、トイレ、休憩所、観光案内所、レストランやおみやげもの屋さんがすべてこの一ヵ所に集まっているので、とにかく便利。おみやげは、帰りのフェリーに乗る前にここで入手すると、島内で身軽に動けるのでおすすめです。

フェリーから帽子のように見えていた岩山が気になるので、まずは、島のシンボルでもある「城山（ぐすくやま）」を目指します。ちなみに、城山は「タッチュー」の愛称でも親しまれています。
島内の交通手段は、主に以下の３つです。
（１）レンタカーまたはレンタバイク
（２）レンタサイクル
（３）タクシー
体力に自信があってコスパを求める人は、レンタサイクル。人数や荷物が多かったり、島を広範囲に移動するならレンタカーがベスト。島人とのふれあいを楽しみながら、効率よく巡るにはタクシーを選ぶのも手です。タクシー会社（伊江交通）では、事前予約で1時間、2時間、3時間の観光コースも用意しています。

城山までは、港から車で15分ほど。山の中腹までは車で乗り入れできて、さらに頂上までは石段で歩きやすいので、体力に自信がなくても大丈夫。登り始めて10分ほど。少し息を切れてきたところで、登頂完了！風を感じながら、360度島を見渡せるこの場所は、日常で抱えているモヤモヤしたあれこれも、スッと消えていくような感覚を得られます。

普段、狭いオフィスで仕事をしていると、それだけで無意識の間にストレスを溜めてしまっているのかもしれません。こうした絶対的に広い場所に身を置く、それだけで何かとてもリフレッシュできるような気がしますね。

■　城山（ぐすくやま／たっちゅー）
・住所：　沖縄県国頭郡伊江村東江前東江上552
・営業時間：　見学自由

城山から車で約30分。島の北側に切り立った60mの断崖。真水が湧き出ることから「湧出（わじぃー）」とよばれ、古くから島の貴重な水源とされていた場所です。現在は、この水を使ったソーダが人気を集めています。その名も「イエソーダ」。

もし、カップルで訪れたなら、島の心地よい風に吹かれながら瑠璃色の海を前に、「イエソーダ」で一緒に乾杯すれば、「結婚しよう！」って、言えそうだ（イエソーダ）。ちなみに、観光協会の公式情報によると、伊江島産黒糖と合わせた「ブラックコーラ」、村花・テッポウユリをイメージした「ホワイトソーダ」、ドラゴンフルーツ果汁と紫イモの天然色素で色づけした恋愛専用「ピンクドラゴン」、塩入りの体育会系イエソーダ「グリーンマース」の4種類のラインアップとなっている（1本220円）。「人生の節目に、そっと背中をおしてくれるイエソーダ」というキャッチコピーも素敵です。

イエソーダの効能（？）によって、晴れてプロポーズ成功！となったら、湧出（わじぃー）から車で約20分のところにある「ニャティヤガマ」を訪れてみましょう。最初は、少し暗くて怖い印象のある洞窟ながら、実は戦時中には、防空壕として島の人々の命を守ってくれた場所として知られています。実は、ここ、洞窟の奥に、ハート型に海を望めるポイントがあるんです。睦まじいふたりをさらに盛り上げてくれるかもしれません。

ニャティヤガマから、車で約15分（港からだと約10分）の島随一のビーチ「伊江ビーチ」は、白砂がまぶしく輝いています。ガラスのように青く透き通った海を前に、思いのままに時間を過ごしましょう。手作り感あふれるブランコに揺られるもよし、マリンスポーツで体を動かすのもよし。大きな屋根のある休憩所が完備されていて、バーベキューを楽しむこともできます。隣接した建物には、シャワーや更衣室もあり、海遊びに必要なものは全部揃っています。水着とタオルだけ持参すれば大丈夫です。

■　伊江ビーチ
・住所：　沖縄県国頭郡伊江村東江前2439
・営業時間：　8:30～17:30（監視員がいるのは4～11月）
・料金：　入場料大人100円、子ども50円

マリンスポーツは、シーカヤックや、バナナボート、水上スキーなどメニューが豊富。メニューによっては、大変なスリルを味わうことができます。スリルを求めない人は、シーカヤックがおすすめです。

■　TAMAレンタ企画（マリンスポーツ）
・TEL：　0980-49-5208
・料金：　シーカヤック1人3,500円（税別）

バーベキューは食材がバッチリ揃っているので、焼くだけ！当日予約もOKなのがうれしいところです。

■　味の店にしんすに（バーベキュー）
・TEL：　0980-49-2976
・料金：　通常コース1人前1,700円、伊江牛のコースは1人前3,500円

昼食の候補を念のため、もうひとつ！港に隣接する「伊江島はにくすに」の２階に、「海人食堂」という海鮮料理のお店があります。窓からは、フェリーが見えているので、乗り逃さない安心感があります。帰りの時間を気にせずに、ゆっくり食事を楽しみましょう。鮮度の良い刺身は、歯ごたえがあり、うま味ありの絶品です。

■　海人食堂
・TEL：　0980-49-2166
・住所：　沖縄県国頭郡伊江村川平519-3　伊江港ターミナル2階

後ろ髪を引かれながらも、「沖縄美ら海水族館」と同時に訪れる場合は、16時のフェリーには必ず乗りましょう（その前におみやげを買うのも忘れずに）。本部港には16時30分に到着します。
「沖縄美ら海水族館」は、実は、16時～入館締め切り時刻まで「4時からチケット」というお得な入館料金の設定があります（大人通常1,850円→1,290円）。3月～9月は入館締め切りが19時で閉館時間が20時なので、たっぷり水族館も楽しめてしまいます（10月～2月の入館締め切りは17時30分、閉館時間は18時30分）。

今回は、日帰りで密度の濃いプランでしたが、島で一泊するのも良い時間が過ごせます。晴れた日には満天の星空が拝めます。城山のシルエットのある星空は、神秘的な雰囲気さえ漂います。

ああ。早く、再訪したい！

地球の歩き方書籍編集部　山崎宏之