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全米初のワクチンパスポートや治安状況、コロナ禍のNYの“今”を現地リポート!

2021年09月25日

タイムズスクエアの中心部

ワクチン接種が進み、経済活動を段階的に再開しているニューヨーク。変異株によってなかなか収まらないコロナ状況ですが、ニューヨークではアメリカ本土初のワクチンパスポートが今月から導入されており、ニューヨーク観光では欠かせないツールとなりそうです。そのほかコロナ禍で話題になったアジア人へのヘイトクライムで治安はどうなっているのか、気になる3回目の接種に関する情報まで、ニューヨークの最新情報をYouTubeで届ける映像集団「NY Uploaders」が現地取材しました。

ニューヨークのコロナ事情

ミッドタウン、グランドセントラル駅前の通り

昨年12月に新型コロナウイルスのワクチン接種が始まって以降、ニューヨークでは経済活動再開が加速し、2021年6月15日には州知事が営業規制などを解除しました。

しかし7月中旬頃から新型コロナの変異種、デルタ株によって再び感染が拡大。9月に入り、ニューヨーク市内では、1日当たり1600人前後(7日間平均)の感染者が確認されています。さらに、ワクチンを接種済みでも感染する「ブレイクスルー感染」への懸念もあって、まだまだ安心できないという意識が広がりつつあります。

オフィスなどはいまだリモートワークを続けているところが多く、町は徐々に活気を取り戻しつつも、人出はかなり抑えられている印象です。

町なかに設けられた新型コロナウイルス特設検査所

アメリカではあの手この手で促進されるワクチン接種。日本の東京都での接種率は65歳以上は8割をマークしているものの12歳以上から64歳までの接種率は約46%にとどまっています*。
ニューヨーク市では、すでにワクチン接種対象の12歳以上のうち7割が接種を完了しています。さらに市は、新規でワクチンを受ける人に$100のギフトカードを提供して積極的に接種を促しているほか、町の各所に予約なしで利用できるウイルス検査所を設けるなどして、感染対策に努めています。

アメリカではワクチンの効果を持続させるため、「ブースターショット」と呼ばれる3度目の接種(2回接種ワクチンの場合)が開始されました。現段階では、持病があるなど免疫力の低下した人のみが対象ですが、政府は近く対象者を拡大する方向で保健当局との調整を進めていて、その動向が注目されています(2021年9月22日現在の情報)。

*2回接種完了のパーセンテージ。「チャートで見る日本の接種状況 コロナワクチン:日本経済新聞」2021年9月21日付のデータより

マスク着用を促す店頭の貼り紙

マスクについて、ニューヨーク市はワクチン接種済みの人については着用を義務とせず、推奨するにとどめています。屋外では、マスクをしている人の割合は4割程度といった印象です。

しかし、地下鉄やバスなど公共交通機関、そしてタクシーやUber、Lyftなどのライドシェアサービスは、それぞれワクチン接種の有無にかかわらず常時マスク着用を義務づけています。

また、店舗や屋内施設も、独自に顧客のマスク着用を求めているところが大半です。マスクを忘れた人のために、アルコール消毒液と一緒に無料のマスクを用意している店舗もあります。

全米初のワクチンパスポートの導入!

NY州のワクチンパスポートアプリ「Excelsior Pass」

ニューヨーク市は9月13日から全米の都市初の試みとして、特定の屋内施設の利用にワクチンを接種していることを条件とする、いわゆる「ワクチンパスポート」制度を導入しました。該当する施設には、レストランやカフェなど飲食店、スポーツジム、美術館、映画館、劇場などの娯楽施設が含まれ、これらの施設に入場する際には、ワクチン接種証明の提示が求められます。

地元ニューヨーカーたちは、州や市が提供するスマホの専用アプリにワクチン接種情報を登録したり、米疾病対策センター(CDC)公式のワクチン接種カードを使ったりして、入店に利用しています。

国外からの訪問者でも、公的なワクチン接種証明書があれば同様に入店可能です。証明書には氏名、生年月日、ワクチンの種類、接種日、接種場所が書かれていることが条件になります。なお、日本で接種が始まっているアストラゼネカのワクチンはアメリカでは未承認ですが、接種証明としては有効です。

■ワクチンパスポートの対象ワクチン一覧
・URL: https://www1.nyc.gov/assets/doh/downloads/pdf/covid/keytonyc-vaccine-list.pdf

車道に設けたアウトドアダイニング

証明できない場合や、ワクチンを接種していない場合でも、レストランのテラス席など屋外の利用は可能。ニューヨークでは、昨年夏以降、飲食店救済策の一環で、車道や歩道などのスペースにテラス席を設置できるようになり、今や大半の店舗が屋外のテーブルを設けています。

タイムズスクエアの様子

ニューヨークでは現在、国外・州外からの訪問者に対する隔離義務はありませんが、アメリカ政府の措置に準じ、入国時にウイルス検査の陰性証明が必要になります。検査は出国の72時間以内に受けたもので、核酸増幅検査(PCR検査含む)または抗原検査のいずれかに限ります。

これに加えアメリカ政府は、入国前にワクチン接種の完了を義務づける方針を新たに発表しました。措置が開始される11月上旬以降は、航空機の搭乗前に接種証明書の提示が必要になります。

エンパイアステートビルを臨む通り(フラットアイロン地区)

ホテルはニューヨーク市が定めるワクチンパスポート制度の対象外ですが、一部のホテルは独自にワクチン接種証明の提示を求めているところもあるので、予約前に問い合わせておくとよいでしょう。

【豆知識】
観光やビジネスでの旅行者がいまだ大幅に少ないこともあって、ニューヨークのホテルは値段設定を格段に下げているところがあります。これを機に、普段は手が届かないようなラグジュアリーホテルをチェックしてみてもいいかも?

観光スポットの状況は?

ミュージカル「ハミルトン」の劇場前(タイムズスクエア)

コロナ禍で1年半にわたって公演中止を余儀なくされていたブロードウェイミュージカルが、9月14日、ようやく上演を再開しました。「ハミルトン」「ライオンキング」「ウィキッド」などの人気作が再び幕を開け、今月後半から来月にかけてさらに多くの作品がカムバックします。

ブロードウェイミュージカルの劇場では、ワクチンの接種証明の提示に加え、常時マスク着用が求められます。10月末まではこの措置が続けられることになっています。

メトロポリタン美術館や近代美術館(MoMA)、エンパイアステートビルをはじめ、ニューヨークで人気の観光スポットはほぼ再開していますが、ソーシャルディスタンス確保のため人数制限を設けています。美術館や展示施設などの入場にもワクチン接種証明が必要になるほか、ほとんどが事前予約制となっているため、訪問前にウェブサイトで確認することをおすすめします。

心配な町の治安は大丈夫?

アジアンヘイト撲滅を促すNY市の広告

コロナ禍で一時悪化した治安は、最近は改善傾向にありますが、それでもコロナ以前と比べると犯罪発生件数は4割増。特にアジア系の人を狙ったヘイトクライムは昨年の同時期と比べて約4倍に増えており、市が積極的に対応に乗り出しています。

ひと気のない路上や地下鉄のホームなどが特に狙われやすいですが、町なかで襲われるケースも報告されているため、常に周囲への警戒が必要です。

また、最近ではワクチン接種義務に反対する人たちの抗議活動なども多く見かけられるので、巻き込まれないように注意しましょう。

ニューヨークの最新情報をお伝えしました。再び活気にあふれるニューヨークが戻ることを願って取材を続けていきます。

NY Uploadersについて

撮影の様子

「NY Uploaders」はニューヨークを訪れる人々のために、お役立ち情報やトレンド情報を届ける動画サイトです。
最新の話題スポットやエンターテインメント、グルメ情報などを「4K」の動画で伝え、ニューヨークの複雑な地下鉄で迷わないように、駅から目的地までをわかりやすくガイドしています。

例えば、グルメガイド動画「駅からランチ」はニューヨーカーのおすすめランチを紹介する動画シリーズで、地下鉄の最寄り駅からランチスポットまでを散歩します。お店に行くまでの間に話題の観光スポットや、インスタ映えする穴場スポットなども紹介し、見ているだけで旅行気分を味わうことができます。現在の地下鉄や町の治安状況なども、映像から感じてもらえると思います。
また、NY Uploadersのウェブサイトには、駅からランチの地下鉄MAPも掲載しているので実際に訪れる際にも活用できます。そのほかにも、ニューヨークに新しくできた話題の人気スポットや展覧会などのイベント情報、9月に再開したブロードウェイなどのエンターテインメント情報も動画で伝えていきます!

ニューヨーク在住10年以上、テレビディレクターとして長年ニューヨークの町を撮り続けてきた私たちは、新型コロナウイルスの影響でゴーストタウン化したニューヨークの様子を目の当たりにしました……。厳しいロックダウンの末、2021年の春頃からようやく町が活気を取り戻してきました。しかし、インターネット上ではまだあるはずのお店が、実際に行ってみると潰れていたり、メニューが変わっていたりと、新たな町の情報をアップデートする必要性を感じました。
私たちは「NY Uploaders」という動画サイトを立ち上げることで、独自取材した最新情報を提供し、パンデミック後のニューヨークに訪れる皆さんの役に立ちたいと考えました。コロナで低迷する観光業やレストラン産業を応援することも、この企画の目的のひとつです。
ニューヨークは常に進化し続けており、何年住んでいても町に出るたびに新たな発見ができるエネルギーにあふれる場所です。
皆さんに生まれ変わったニューヨークの魅力をお届けするため、最新映像をアップロードしていきますので、ぜひウェブサイトやYouTubeチャンネルをご覧ください。

■NY Uploaders
・URL: https://www.nyuploaders.com/
・YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCbqPuEpbSOJC0CQ5WyY8tdQ
・Instagram: https://www.instagram.com/nyuploaders/

地球の歩き方 ニューヨーク編

定番情報から最新情報まで、ニューヨーク観光のすべてを網羅したガイドブック。巻頭特集は、「気になるスポット&フード NYブームNOW!」をえりすぐり、14ページにわたって紹介しています。

■地球の歩き方 ガイドブック B06 ニューヨーク マンハッタン&ブルックリン 2021年~2022年版
・URL: https://hon.gakken.jp/book/2080130400

≫≫≫(関連記事)【2021年9月ハワイ旅の最新事情】観光客の受け入れ、フライト、主要都市の様子など の記事はこちら

※当記事は、2021年9月22日現在のものです

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2021年9月現在、観光目的の海外渡航は難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

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地球の歩き方 ガイドブック B06 ニューヨーク マンハッタン&ブルックリン 2021年~2022年版

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地球の歩き方編集室
定価:1,925円(税込)
発行年月: 2020年08月
判型/造本:A5変並製
頁数:564
ISBN:978-4-05-801304-5

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