【オーストラリア 旅の最新事情】南オーストラリア州のニューノーマルとは?コロナ対策やマスク着用状況などを在住者がレポート

公開日 : 2021年10月06日
最終更新 :
海を望む美しい南オーストラリアの町、ポートリンカーン ©iStock
海を望む美しい南オーストラリアの町、ポートリンカーン ©iStock

感染者の少ない早いうちからのロックダウンをすることでコロナ感染抑え込みに取り組んできた南オーストラリア州。7月の4回目のロックダウン後は、日常を取り戻しているかのように見えますが、すべての州で収束していないことから他州からの移動には厳しい規制があります。日本の22倍近くの面積を持つオーストラリア、国土が広いこともあるために、特に新型コロナ禍に関しては、州ごとに対応が違います。昨年、最初のウイルス拡大時、この州では1ヵ月近くのロックダウン。買い物は、1日1回、ウォーキングなどのアウトドアの運動は時間や距離の制限がありました。感染減少に伴いその後少しずつ緩和、そして再び感染者が出た場合は、すぐにロックダウンするという政策が取られました。海外からの帰国者は、ホテルで2週間隔離が必須です。家から出るのが禁止というのが今までで一番厳しかったもの。買い物は一家族から代表者一人、1日1回のみ。外でのアウトドアは禁止、ウォーキングは自宅の庭のみというものでしたが、数日で規制が緩和されていきました。ロックダウン中はスーパーマーケット、酒屋、薬局などが営業、その時の状態によってはテイクアウェイも可能でした。今回は南オーストラリア州の漁港の町、ポートリンカーンから南オーストラリア州の生活風景を現地在住のマインドフルネスコーチさくら麻美がレポートします。

イベント会場や店先などでスマートフォンをかざす人々の姿が見られるようになった

イベント会場や店先などでスマートフォンをかざす人々の姿が見られるようになった
店内にあるQRコードと記帳用のノート

南オーストラリア州の公共施設や交通機関で利用前にチェックインをすることが必要です。お店の前・イベント会場入り口・交通機関内にあるQRコードをスマートフォンのCOVID-SAFE CHECK INというアプリでスキャン。これはトラッキングのデーターとして利用されます。スマートフォンがない場合→QRコード傍の記帳用のノートに必要事項を記入します。近くに感染源が疑われる場合には、QRコードをスキャンした際にアラートがなるまたは連絡がくるようです(筆者は実際に遭遇したことはありません)。

店先には、消毒液のスプレーや濡れタオルなどが置かれている

店先には、消毒液のスプレーや濡れタオルなどが置かれている
スーパーマーケットなどで棚に並べられた消毒液の数々

お店を利用前のカートやショッピングバスケットを拭くためのものです。入り口ではそのために立ち止まる人々の姿を見かけます。

コロナ禍以前にはほとんど見かけなかったオーストラリア人のマスク姿が増えてきた

コロナ禍以前にはほとんど見かけなかったオーストラリア人のマスク姿が増えてきた
昨年のコロナ禍の時には売り切れの続いたマスクも今では買うことが容易に

公共の場所や乗り物内ではマスク着用が日常に。使い捨てのマスク利用者が目立っていた昨年に比べ、近頃は手作りなど洗って使えるマスクをする人が増えてきました。クラフトマーケットでは手作りマスクを売っているお店やそこで買っている人の姿も見かけます。
ポートリンカーンの町を歩く時にはマスクをしている人は少ないです。それに比べて州都アデレードでは、道行く2分の1くらいの人がマスクをしています。

布製のマスクを売っているところも
布製のマスクを売っているところも

マスクに関する注意点について

マスクに関する注意点について
“座っている時はマスク不要、立っている時はマスク要”と書かれた田舎町のバー入り口の看板

コロナ感染を初期の段階で封じ込めている南オーストラリア州、一見平常に見えるこの州でも、特にマスク姿が増えたのが大きな変化と言えます。州の政策としてマスク着用が必須の場所もあるので外出時には注意が必要です。
【マスク着用が必須の場所と状況】
医療関係
パーソナルケア(ネイルやヘアサロン、スパなどを含む)
公共交通機関内
老人ホームなど
飛行場・飛行機内
自己隔離中の人々
(呼吸器系疾患などある場合を除いて)
インドアの公共施設(商業施設・映画館・レストラン・エレベーター)
学校(室内にいる大人とYear8以上の生徒)

【マスク推奨の場所と状況】
屋内での作業者
大学や専門学校内

【マスク着用に際して】 
●アドバイスと注意事項
着用マスク以外にも余分に一つ持っていること
布のマスクの場合は3重のもの
布マスクは比較的安価で手作りできるのでお勧め
使い捨てのマスクは、(汚れ以外でも)4時間ごとに取り換える
マスクに穴が開いていないか、濡れていないかを使う前にチェックする

●マスクを安全につけるために
つける前には、手を最低20秒石鹸で洗うか、60%以上アルコールの消毒液で手を洗浄する目・鼻や口などを始終いじらない
●着用している間
マスクをしている間はマスクの前面部をいじらない
もしマスクを触った場合は手を洗うか消毒液で消毒する
マスクが鼻の下にずれていないことを確認する
●マスクを使った後
マスクの前面部に触れずに外す
食事する際に、外した場合は、安全で綺麗な場所に一時保管する
(布マスク)
洗うまでプラスティックバックなどにしまう
汚れていなくても使った場合は、1日最低1度は洗う
(使い捨てマスク)
再利用せずに捨てること
リサイクルゴミではなく一般ごみとして出す
■詳細は「SA Health」公式サイトへ
URL: https://www.sahealth.sa.gov.au/wps/wcm/connect/Public+Content/SA+Health+Internet/Conditions/Infectious+diseases/COVID-19/About+COVID-19/Protecting+yourself+and+others+from+COVID-19/Face+masks/Face+masks
■「Australian Government Department of Health」のYouTubeより、南オーストラリア州での推奨している正しいマスクのつけ方について
URL: https://youtu.be/rsBL0yTZNTM

■こちらの記事もご参照ください
【2021年8月 オーストラリア・アデレード 旅の最新事情】短期間のロックダウンで普段の生活に戻る現地の状況を在住者がレポート
URL: https://news.arukikata.co.jp/column/travel-info/Oceania/Australia/ADELAIDE/187_933809_1628228832.html?w=187

今回はコロナ禍以前と現在の生活風景の違いをレポートしました。日々のニュースそして、マスクが手放せない日々の南オーストラリア州です。世界で収束が見えないですが、安全で安心な日常が一日でも早く戻ることを祈りたいと思います。

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オペラハウスのあるシドニー、歴史ある美しい街メルボルン、世界遺産の海と森ケアンズ、珠玉のビーチが続くゴールドコースト、世界遺産エアーズロック。これらオーストラリアの魅力的な街や大自然を自由自在に楽しむノウハウが満載。本書を片手に、さあ、感動あふれる大陸へ出かけよう。

※当記事は、2021年10月3日現在のものです

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

筆者

オーストラリア特派員

さくら麻美

南オーストラリア州のアデレード観光ガイドそして留学生の伴走者・フォトグラファーとして活動。

【記載内容について】

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