家族旅?楽しみながら親子で学ぶ、“旅育”にぴったりな旅行先?

公開日 : 2022年08月30日
最終更新 :
モナコへの旅は子ども達が豊かな海について考える格好の機会に。
モナコへの旅は子ども達が豊かな海について考える格好の機会に。

環境先進国のモナコは、子どもたちが自然保護を学ぶ上でこれ以上ないフィールド。現アルベール2世大公は国連の「持続可能な開発目標」と連帯し、海洋資源の保全やカーボンニュートラルの達成目標などを明確に打ち出しており、子どもの旅育だけでなく、大人にとっても学びの多い旅先といえるでしょう。

6000匹を超える海洋生物に出会う、モナコ海洋博物館

6000匹を超える海洋生物に出会う、モナコ海洋博物館
断崖の真上にそびえ、「海の神殿」の愛称をもつ海洋博物館。

まず家族旅におすすめなのが海洋博物館。モナコ公であり、熱心な海洋学者でもあったアルベール1世が1910年に研究施設として創設した歴史ある建物です。博物館には20メートルを超える巨大なクジラの骨格展示のほか、サンゴ保全のための研究室、病気で弱った海洋生物を保護・治療するための水槽を設置。現在では博物館に加え、水族館も併設され、サメやカクレクマノミ、ピラニアといった6000種類以上の海洋生物を間近に鑑賞することができます。屋上テラスには眺めのいい展望台や子ども達が遊べる遊具、魚介評判のシーフードレストランもあり、長時間いても飽きることはありません。

地中海に面した海洋国家モナコでは、なんと1963年から海水から発電するエネルギーシステムを構築。低温の深層海水と、比較的温かい浅瀬の海水。これらの温度差をヒートポンプで熱エネルギーに変換するもので、当時レニエ3世大公の時代には大変画期的な技術でした。現在でもモナコでは多くのヒートポンプが稼働し、こちらの海洋博物館を始めとした多くの施設の冷暖房に活用されています。

■モナコ海洋博物館
・URL: https://www.oceano.org/

ヨットに乗ってクジラ&ドルフィンウォッチング!

ヨットに乗ってクジラ&ドルフィンウォッチング!
年間を通してイルカは出没。クジラは夏の方が遭遇確率は高い。

クジラとイルカを鑑賞するヨットツアーも人気です。向かう先はフランスとイタリアの間、地中海北西部にある海洋特別保護区ペラゴス・サンクチュアリ。大型の海中生物を保護するための協定がモナコ・フランス・イタリアの3カ国間で結ばれており、モナコからのクルーズは持続可能な方法でツアーを行うサステナブル・ホエール・ウォッチング・イン・モナコ(SWWM)によって運営されています。クジラがこの海域を訪れるのは、餌となるプランクトンが海流に乗って流入してくれる夏場。実際に、マッコウクジラやゴンドウクジラ、ナガスクジラなどが目撃されています。一方、バンドウイルカやスジイルカ、マイルカらには、年間を通じて出合うチャンスはあるそう。ツアーはエルキュール港から出航し、半日ツアーと1日ツアーが選べます。

■サステナブル・ホエール・ウォッチング・イン・モナコ(SWWM)
・URL: https://whalewatchingmonaco.com/

車好きのパパが喜ぶ? モナコ大公クラシックカー博物館

車好きのパパが喜ぶ? モナコ大公クラシックカー博物館
アルファ ロメオのスパイダー1600など、ファン垂涎のコレクション。

熱心な自動車愛好家の顔をもっていたレーニエ 3 世。何年にもわたり収集してきた彼の自慢のコレクションは100台を超え、宮殿のガレージにも入りきらなくなったため、1993年からヴィンテージカーのコレクションとして展示し始めたのが当博物館です。2022年7月にエルキュール港に移転し、広さなんと3500平方メートルに拡大しリニューアルオープン! そこにはモンテカルロラリーやモナコF1グランプリに出場したレースカーや、レニエ3世がグレース・ケリーを港まで迎えに行くために乗っていたクライスラー社の特注車、アルベール2世とシャルレーヌ大公妃が結婚パレードの際に乗車していた透明ルーフのレクサスなど、モナコの歴史の中で登場してきた名車たちが勢揃い。どちらかというとお子様より、車好きのパパのほうが興奮するラインナップかもしれません。

■モナコ大公自動車コレクション博物館
・URL: https://www.mtcc.mc/en/

ビーチで海水浴&モナコで話題の最新イタリアン「ジアコモ」へ。

ビーチで海水浴&モナコで話題の最新イタリアン「ジアコモ」へ。
ビーチに面した80席のテラス席。連日開店後すぐに満席になる。

2021年7月にリニューアルオープンしたラルボット・ビーチは、子連れでも安全に海水浴できる人工の公共ビーチ。砂浜ではなく小石のビーチなので、ビーチパラソルやビーチチェアをレンタル(有料)するのがおすすめです。ビーチにはおしゃれなレストランが並んでいますが、中でも注目なのが、現在パリやロンドン、マドリッドなどヨーロッパ中で大人気のイタリア料理「Big Mamma(ビッグ・マンマ)」グループによる新店「Giacomo(ジアコモ)」。系列店としては初めてビーチサイドに出店し、カラフルな店内はイタリアの人気リゾート地、カプリ島を思わせる雰囲気になっています。イタリアの食材はすべて生産者から直接取り寄せ、常時平均で7〜8種類の生パスタやピザを提供している(メニューは月替り)。ナポリ風の生地を使ったピザ「マンマゲリータ」はビッグ・マンマグループ各店での大定番なので、ぜひオーダーしてみてください。

■ジアコモ
・URL: https://www.bigmammagroup.com/en/trattorias/giacomo

サッカー日本代表・南野選手も所属するAS モナコを見にいこう!

サッカー日本代表・南野選手も所属するAS モナコを見にいこう!
ASモナコの本拠地スタッド・ルイ・ドゥは18,523人収容。

サッカー好きのご家族には、2022-23シーズンから日本代表の南野選手が移籍加入したASモナコの試合観戦はいかがでしょうか。ASモナコは、パリ・サンジェルマンやオリンピック・ド・マルセイユなどと同じフランスのリーグ・アンに所属。1924年創立以来、リーグ優勝8回、UEFAチャンピオンズリーグでも過去に2度準優勝した経歴をもち、ファビアン・バルテズやユルゲン・クリンスマン、ティエリ・アンリなど多くのレジェンド選手たちが所属していた名門クラブです。赤と白が斜めに配色されたユニフォームは、公妃グレース・ケリーの提案といわれており、今でもAS モナコを象徴するチームカラーになっています。パリ・サンジェルマンとの試合ではメッシ・ネイマール・エムバペらと対戦する南野選手の勇姿が見られるかもしれません。

■ASモナコオフィシャルサイト
・URL: https://www.asmonaco.com/en/


DIRECTION:篠原優花
TEXT:伊澤慶一

※当記事は、2022年8月16日現在のものです

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年8月16日現在、国によってはいまだ観光目的の海外渡航は難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

筆者

地球の歩き方観光マーケティング事業部

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。