永遠の都で味わう伝統のローマ料理!おすすめのレストラン3選とファストフード店3選

公開日 : 2018年05月09日
最終更新 :
薄い生地とバリバリ感のある食べやすさが特徴のローマピザ
薄い生地とバリバリ感のある食べやすさが特徴のローマピザ

日本の人々の生活の中に浸透しつつあるイタリアの食文化。今や世界中で食されるイタリア料理ですが、実際にはイタリア料理というものは存在しないとも言われています。どちらかと言うと、ローマ料理やナポリ料理、ミラノ料理と言った方が、イタリアではしっくりきます。今回は、庶民の暮らしから生み出された着飾らないローマ料理と一緒に、おすすめのレストラン3店とローマで味わうファストフード3店を紹介します。

ローマの中央テルミニ駅周辺で味わう伝統的なローマ料理

ローマの中央テルミニ駅周辺で味わう伝統的なローマ料理
唐辛子とトマトソースのペンネ・アッラビアータ

ローマという大都市で、手頃な値段で良質な料理を味わいたいのなら、ローマの中心街テルミニ駅周辺は避けた方が無難です。ただ、多くの旅行客は、観光に便利なテルミニ駅周辺に滞在されることでしょう。

そこで、ローマの中心街でも安心して、しかもおいしく食事ができる「リフジーニョ・ロマーノ(Rifugio Romano)」を紹介します。この店は、ローマの隠れ家とも呼ばれており、家族経営の庶民的なレストランです。

日本でも人気のある本場のカルボナーラ
日本でも人気のある本場のカルボナーラ

おすすめ料理のひとつであるペンネ・アッラビアータ(Penne all'Arrabbiata)は、唐辛子を利かせたトマトソースにイタリアンパセリを乗せたシンプルな料理です。その辛さから怒っているように見えるため、イタリア語で「怒りんぼ」の意味を持っています。また、塩漬けの豚肉と卵、羊乳のチーズであるペコリーノ・ロマーノを使ったスパゲッティ・アッラ・カルボナーラ(Spaghetti alla carbonara)も絶品の味です。

完全菜食主義者に対応したナスとチーズ焼き
完全菜食主義者に対応したナスとチーズ焼き

「リフジーニョ・ロマーノ」でもっとも特徴的なのは、ビーガンメニューがあることです。昨今の健康志向の影響により、欧州ではビーガン(Vegan)、すなわち完全菜食主義者が増えています。

そのニーズに対応して、「リフジーニョ・ロマーノ」ではビーガンの方向けのメニューが充実しています。ビーガンの方でも心底から楽しめるよう、多種多様でかつ工夫されたローマ料理を味わうことができます。

ビーガンの方にも対応したオリジナルのカルボナーラ
ビーガンの方にも対応したオリジナルのカルボナーラ

観光の最中に最適!バチカン市国付近で味わってみたいローマ料理

観光の最中に最適!バチカン市国付近で味わってみたいローマ料理
ローマ料理のひとつ、バッカラ(鱈)のフリット

バチカン市国周辺でおすすめするレストランは、「カンティーナ26(Cantina 26)」です。サン・ピエトロ大聖堂やバチカン美術館を観光しながら、ローマ料理を味わうことができます。

多くのレストランでは塩気が強い料理がほとんどですが、「カンティーナ26」のローマ料理は塩加減も程よく、素朴な味付けが特徴です。強い塩味が苦手な方などでも比較的安心して、料理を楽しむことができるのではないでしょうか。

ローマの方言ではマトリチャーナと呼ばれるアマトリチャーナ
ローマの方言ではマトリチャーナと呼ばれるアマトリチャーナ

ローマのパスタ料理のひとつ、ブッカティーニ・アッラマトリチャーナ(Bucatini all’amatricana)は、豚頬肉の塩漬けとペコリーノ・ロマーノ、トマトを用いたソースにブッカティーニと呼ばれるパスタを使った料理です。

ブッカティーニは、スパゲティより少し太いパスタです。このパスタには空洞があるため、アマトリチャーナのソースがよく絡みます。2016年8月のイタリア中部地震で大被害を受けたローマ郊外にある山間の町アマトリーチェが、この料理の名前の由来とされています。

口に飛び込ませるサルティンボッカ・アッラ・ロマーナ
口に飛び込ませるサルティンボッカ・アッラ・ロマーナ

「カンティーナ26」でもう一品、おすすめしたいローマ料理は、サルティンボッカ・アッラ・ロマーナ(Saltimbocca alla Romana)です。イタリア語で「口に飛び込む」という意味を持ち、薄い仔牛肉に生ハムとハーブの一種であるセージの葉を乗せて、バターや白ワインでていねいに仕上げられた一品です。

ローマの下町トラステヴェレ地区で庶民的なローマ料理に舌鼓

ローマの下町トラステヴェレ地区で庶民的なローマ料理に舌鼓
とてもシンプルなペコリーノチーズと胡椒のパスタ

トラステヴェレ地区(Trastevere)やテスタッチョ地区(Testaccio)は、ローマの下町と言われるエリアです。このエリアは、地元住民にも人気の昔ながらのトラットリア(イタリア式の大衆食堂)が残っている場所です。

ローマでもおいしいと評判のレストランが集中するこのエリアで紹介するのは、おばあちゃんの手作りパスタが自慢のトラットリア「パスタ・エ・ヴィーノ・コメ・ナ・ヴォルタ(Pasta e Vino Come Na Vorta)」です。

トマトソースとバジルだけのニョッキ
トマトソースとバジルだけのニョッキ

「パスタ・エ・ヴィーノ・コメ・ナ・ヴォルタ」のおすすめの一品は、ジャガイモと小麦粉で作られるニョッキ(Gnocchi)です。手作りで提供しており、とてもおいしいと評判です。

また、スパゲッティ・カッチョ・エ・ペペ(Spaghetti cacio e pepe)もおすすめです。カッチョを意味するペコリーノチーズと胡椒のペペを絡めた非常にシンプルな料理で、永遠の都ローマでも高い人気を誇るパスタ料理です。

牛の尾を煮込んだコーダ・アッラ・ヴァッチナーラ
牛の尾を煮込んだコーダ・アッラ・ヴァッチナーラ

基本的に重たいとされるローマ料理ですが、おいしさが損なわれる訳でもなく、どんな環境においても食に対する強い情熱やその時代背景を強く感じることができます。

その一例として、ローマ料理の発祥とされるこの下町エリアでは、コーダ・アッラ・ヴァッチナーラ(Coda alla Vaccinara)が生まれました。昔、精肉した後の余った内臓や尾が日当の一部として労働者に支給されていました。その牛の尾の肉にトマト、玉葱、セロリ等を使って、じっくりと煮込んだのがコーダ・アッラ・ヴァッチナーラです。

手作りパスタが自慢のトラットリア
手作りパスタが自慢のトラットリア

このトラットリアは5種類あるパスタ(ニョッキも含む)の中からカッチョ・エ・ペペやアマトリチャーナ等とローマ料理のソースをお好みに合わせて自分だけのパスタを味わうこともできます。

ローマ式ファストフード!? ローマピザとスッピリ(ライスコロッケ)

ローマ式ファストフード!? ローマピザとスッピリ(ライスコロッケ)
手のひらからその大きさを実感!ローマのピザ

限られた時間の中で、ローマ観光を楽しみながら、手っ取り早く味わうファストフード的なローマ料理を探すのであれば、薄い生地が特徴的なローマピザがおすすめです。

お好みに合わせて切り抜きできる様々な種類のピザ
お好みに合わせて切り抜きできる様々な種類のピザ

ナポリピザは、生地に使うイースト菌を短時間で発酵させることによりモチモチ感があります。それに対して、ローマピザは、長時間発酵させることによりサクサク食べられる薄焼きピザとなっています。

ところで、レストランでもピザを味わうことはできますが、ローマには切り抜きピザ屋がたくさんあります。好みのサイズに切ってもらい、好きな分だけピザを頬張ることができます。その手軽さも着飾らないローマの街ならではの特徴と言えるでしょう。誰もが散歩しながら、ピザをおいしく味わうことができます。

■ボンチ・ピッツァリウム(Bonci Pizzarium)
・住所:Via della Meloria, 43, 00136 Roma Italy
・URL:http://www.bonci.it/

■Alice(アリチェ)
・Via dei Baullari 140 Roma Italy(ローマ市内にいくつか店舗がある)
・URL:http://www.alicepizza.it/

■イル・グラナイオ(Pizzeria Il Granaio)
・住所:Via Santamaura, 73, 00192 Roma Italy(市場内にあります)

ローマで生まれたライスコロッケ、スップリ
ローマで生まれたライスコロッケ、スップリ

ローマのファストフードの代表、スップリ(Suppli)は、ローマの伝統料理のひとつでもあるライスコロッケです。ライスコロッケの中身は、主にトマトソースを絡めたお米にモッツァレラチーズですが、お店によっては、挽肉や野菜等が入ったスップリがあります。つまむように食べられる手軽さなので、老若男女問わずいつでもどこでも食べられる人気のスナックです。

ローマではその店ならではの美味しいティラミスに出会えます
ローマではその店ならではの美味しいティラミスに出会えます

いかがでしたか。今回、紹介したのは数あるローマ市内のレストランの中でもほんの一握りに過ぎません。ぜひ地元のローマ料理を堪能し、ローマ人のようにあなただけのローマ滞在を楽しんでみてください。

筆者

イタリア特派員

田澤 龍太郎

現地でサッカーを中心にしたスポーツ留学サポートや旅行アシスタントやコーディネーター等と現地在住の強みを活かした仕事をしながらどっぷりと濃いローマライフを満喫中。

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