平安神宮の桜 ライトアップされた南神苑のベニシダレザクラは必見!

公開日 : 2018年03月27日
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平安神宮の桜、ベニシダレザクラを紹介します。平安神宮を色鮮やかなピンク色に染めあげるベニシダレザクラが、4月上旬に見ごろを迎えます。谷崎潤一郎の『細雪』や、川端康成の『古都』の舞台にもなった平安神宮は、春になると多くの花見客でにぎわいます。文人墨客が愛したベニシダレザクラを観に、平安神宮を訪れてみてはいかがでしょうか。

平安神宮の桜、ベニシダレザクラとは!?

平安神宮の桜、ベニシダレザクラとは!?
多くの文豪が愛でたベニシダレザクラ

平安神宮の桜が見ごろを迎えます。平安神宮の桜の花は、八重咲きの種類の桜が多いため、開花期間が長く、2~3週間ほど見ごろが続くのが特徴です。

平安神宮の桜は、谷崎潤一郎の『細雪』や、川端康成の『古都』にも出てくるほど、情緒豊かで幻想的な雰囲気があります。『細雪』のなかで、文豪・谷崎潤一郎は、「京洛の春を代表するもの」と平安神宮の桜を絶賛したほどです。

朱塗りの社殿を中心に据える庭には、約20種、約300本の桜の花が咲き誇ります。その半数は、ベニシダレザクラといわれています。なかでも、南神苑のベニシダレザクラは必見で、先の谷崎潤一郎も「忽ち夕空にひろがっている紅の雲」と情緒豊かに著しています。

毎年4月上旬になると、平安神宮の桜はライトアップされます。ライトアップされると、ベニシダレザクラの艶やかさが一層増し、辺り一面が幻想的な雰囲気に包まれます。また、閉苑後には「紅しだれコンサート」が開催され、多くの花見客が幻想的な桜と美しい音色に酔いしれます。

平安神宮のおすすめ桜スポット

平安神宮のおすすめ桜スポット
ライトアップされた南神苑のベニシダレザクラ

平安神宮の桜の見どころを2つ紹介します。ひとつは、先述した南神苑に咲くベニシダレザクラです。もうひとつは、東神苑の栖鳳池(せいほういけ)に咲くベニシダレザクラです。

南神苑に咲くベニシダレザクラは、何と言ってもその圧倒的な花量が特徴です。ベニシダレザクラの下から空を仰ぎ見ると、まさに谷崎潤一郎が著した「紅の雲」のようです。また、ライトアップされたベニシダレザクラもおすすめです。静寂な闇に浮き立つ幽玄なその姿は、観る者を虜にします。

栖鳳池(せいほういけ)に映る八重咲きの濃いベニシダレザクラは、一見の価値があります。水面に揺れるベニシダレザクラの優美な姿は、言葉にならないほどの美しさです。満開の頃になると、栖鳳池の周りは多くの花見客でにぎわいます。

東神苑の栖鳳池に咲くベニシダレザクラ
東神苑の栖鳳池に咲くベニシダレザクラ

平安遷都を祈念して創建された平安神宮とは!?

平安遷都を祈念して創建された平安神宮とは!?
夕闇に浮かびあがる優艶な桜

1895(明治28)年、平安神宮は、平安遷都1,100年を記念して、京都市左京区に創建されました。平安神宮は、平安京を創始した桓武天皇と、平安京の最後の天皇であった孝明天皇を主祭神として祭っています。

平安神宮の庭、神苑は、池の周りを巡る園路を中心に造られた池泉回遊式庭園で、1975(昭和50)年、国の名勝に指定されています。東、中、西、南の4つの庭からなる神苑は、春のベニシダレザクラ、初夏のカキツバタとハナショウブ、秋のカエデ、冬の雪景色と、四季折々に風光明媚な景観を醸し出します。

「観桜茶会」と「紅しだれコンサート」

「観桜茶会」と「紅しだれコンサート」
ライトアップされたなかで行われる「紅しだれコンサート」

神苑に咲くベニシダレザクラが満開になる頃、平安神宮では2つのイベントが開催されます。ひとつは「観桜茶会(かんおうちゃかい)」で、もうひとつは「紅しだれコンサート」です。

平安神宮で開催される「観桜茶会」は、京都の春の風物詩です。「観桜茶会」は、西神苑にある茶室・澄心亭(ちょうしんてい)で行われる茶席で、毎年4月1日から4月15日まで催されます。京都の生菓子と抹茶をいただきながら、ベニシダレザクラをゆったりと観賞することができます。

同じく、毎年4月上旬に開催される「紅しだれコンサート」は、30年続く歴史あるコンサートです。2018年の今年は、4月5日(木)から4月8日(日)の4夜連続で開催されます。出演者は、雅楽師の東儀秀樹さん(5日)、バイオリニストの宮本笑里(6日)、尺八演奏者の藤原道山さん(7日)、アコースティックギターデュオのDEPAPEPEさん(8日)です。

平安神宮へのアクセス方法

平安神宮へのアクセス方法
平安神宮へ行くには公共交通機関を利用すると便利

平安神宮へ行くには、電車やバスなどの公共交通機関を利用すると便利です。平安神宮の最寄りとなる駅は、京都市営地下鉄線東西線東山駅です。平安神宮は、東山駅から徒歩圏にあります。バスで行く方は、市バス5系統、もしくは洛バス100号系統を利用し、岡崎公園 美術館・平安神宮前で下車すると、平安神宮は目の前です。

自動車で行く方は、名神高速道路・京都東インターチェンジを利用すると便利です。京都東インターチェンジからは約20分です(天候、交通事情による)。平安神宮に駐車場はありません。平安神宮前には、京都市営駐車場やみやこめっせ京都市勧業館駐車場がありますので、そちらを利用しましょう。

筆者

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