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フランス・ロワール渓谷の世界遺産「シャンボール城」へ行こう! 500年の歴史と自然を満喫する完全マニュアル

2019年08月18日

シャンボール城 ©DnC-Sophie Lloyd

フランス・ロワール渓谷最大規模、世界遺産に指定されているフランス政府所有の城、シャンボール城。2019年は、フランソワ1世が建設着工してから500年の節目の年です。レオナルド・ダ・ヴィンチが設計に携わったのではないかといわれる美しい二重螺旋階段など、フレンチ・ルネッサンス様式の城として世界的に有名なロワール渓谷の古城です。一度は訪れたい、美しいシャンボール城とその城を囲む自然を紹介します。

500年の歴史を誇るシャンボール城

上空から見たシャンボール城 ©Dnd- Léonard de Serres

1519年に、フランス国王フランソワ1世により建築が着工されたシャンボール城。フランソワ1世(Francois 1er)の狩猟用住居として、また、権力の象徴として建立された城です。冬は寒くて住居に適さず、フランソワ国王の滞在も数週間のみでした。当時、フランソワ1世はアンボワーズ城に、レオナルド・ダ・ビンチはクロ・リュセ城に居住していたといわれています。

1626年、ルイ13世は、(シャンボールも属していた)ブロワの領土を弟オルレアン公ガストンに与えます。オルレアン公ガストンは、シャンボール城での滞在を大変気に入って、放置されていた城を修復します。

たとえば、外のテラスや3階のヴォールトの水漏れを修復。シャンボール公園の敷地をさらに広げようと、新しく土地を入手し、石の城壁を造ったり……。この画期的な試みで、現在の敷地面積5,440ヘクタール、32キロメートル四方の壁が完成します。

太陽王ルイ14世の時代になり、城の中央天守(Donjonドンジョン)に「ルイ14世の部屋」を増築。前庭には厩舎建設も始めます。さらに、城の周りには運河を整備しはじめましたが、こちらは完成に至らず。

そんなルイ14世も、1660-1685年の間、9回にわたり(季節は秋)、シャンボール城に来て、狩猟パーティーや祭りを開催するなど、しばしば滞在しています。なお、1670年には、モリエールが有名戯曲『町人貴族』をシャンボール城で初演しています。

整備されたシャンボール城 ©DnC - Ludovic Letot

18世紀、ルイ15世の時代には、王の義父である元ポーランド王のスタニスワフ・レシチニスキが1725-1733年までシャンボール城に滞在します。その後、王は元帥モーリス・ド・サックスに城を与えます。

サックス元帥は、天守(ドンジョン)の3階にある劇場テアトルを改築。「ルイ14世の部屋」に当時流行の豪華な装飾を施し内装装飾に力を入れます。さらに、フランス式庭園を完成させ、狩猟のために、公園にいくつもの道を整備しました。

フランス革命が起こると、建物は残ったものの、家具は売却され、ナポレオンが、1809年に、ベルティエ元帥にシャンボール城を寄付するまで、長い間、放置されます。

1821年、一旦、ボルドー公爵アンリ・ダルトワに与えられますが、フランス国王ルイ14世からの最後の直接相続人といわれるアンリ・ダルトワが1883年に亡くなると、数度にわたり所有者が変わります。1930年、ついに城と公園は国の所有となり、現在に至ります。

426室に広がる約4,500点もの美術コレクション

左右対称のシンメトリーのシャンボール城 ©DnC-Ludovic Letot

シャンボール城には、いくつもの見どころがあります。フレンチ・ルネッサンス式建築物で、左右対称のシンメトリーが特徴的です。また、各部屋に飾られた美術コレクションは、約4,500点もあります。シャンボール城には部屋が426室もあり、そのうち60室が見学可能となっています。

見どころ(1)ゴシック様式の小塔や煙突

シャンボール城の小塔

シャンボール城の見どころといえば、小塔や煙突を挙げる人がいます。ひとつの城になんと282塔もの小塔や煙突があります。

見どころ(2)フランソワ1世の紋章サラマンダー

サラマンダー ©DnC-Sophie-Lloyd

小塔や煙突の次に観たいのは、天井に記されたフランソワ1世の頭文字「F」とフランソワ1世の紋章でもあるサラマンダーの彫刻です。サラマンダーとは、火のなかで生きるといわれる「火とかげ」です。3階のヴォールト建築に、サラマンダーと「F」のエンブレムがたくさん彫刻されています。

見どころ(3)二重螺旋階段

二重螺旋階段

こちらは、レオナルド・ダ・ヴィンチが設計したのではないかといわれる二重螺旋階段です。こちらの二重螺旋階段を使えば、相手に出会うことなく目的の階まで昇り降りができます。それぞれ2ヵ所から昇り降りできますが、一方の階段から昇った人は、もう一方の階段から昇った人と、顔を合わせることがない不思議な構造になっています。

天守(Donjon)の1階より二重螺旋階段のなかから

仮に、お互いに3階まで昇りきっても、その間に顔を合わせることはありません。3階のフロアに着いてから二重螺旋階段の周りを歩いて、もうひとつの到着口まで行かないと、顔を合わせることができません。

言葉にするとなかなか説明できないのですが、ぜひ、実際に家族や友達と一緒に、両サイド2つの入り口から昇って、この不思議な感覚を体験してみてください。

見どころ(4)360度の展望テラスとその景色

展望テラスからの眺め

こちらは、雄大な自然を満喫できる、360度の展望テラスです。シャンボール城そのもの、また、シャンボール城に所蔵されている美術品に多くの注目が集まりますが、360度の展望テラスからの眺望も一見の価値ありです。どこまでも続く丘陵風景と真っ青な高い空が旅行気分をさらに演出してくれます。

見どころ(5)フランス式庭園

整えられたフランス式庭園

フランス式庭園は、2017年に再整備が完了し、現在、600本の植木、800本の低木、200本のバラの苗など、総勢15,250本の植物が植えられています。さらに、芝生面積は18,874平方メートルにもなります。

2016年8月に庭園整備がスタートし、5ヵ月後の2017年3月に一般公開と、異例の早さで庭園整備工事が完成しました。庭園の花を見るならば、春は意外と寒いので、6月以降がおすすめです。

フランス式庭園も、城の改築工事、増築と同様、歴史を経て幾度となく整備が行われてきました。また、城内にはフランス式庭園に関する絵画などもありますので、時代の流れとともに変わっていった庭園の姿を垣間見ることもできます。

■シャンボール城
・住所:Château, 41250 Chambord
・URL:https://www.chambord.org/

フリー観光に便利な「HistoPad」

時代とともに変わっていったフランス式庭園

シャンボール城観光におすすめなのが、HistoPad(ヒストパッド)です。このHistoPad(ヒストパッド)を片手に城内を観光すれば、城の地図はもちろん、フランソワ1世の時代の8つの部屋を3Dバーチャル・リアリティーで再現してくれるので、当時の様子をイメージしやすくなります。

また、城の歴史と建築について1時間以上の解説が収録されていて、インタラクティブにシャンボール城観光を助けてくれます。城内24室の歴史と美術品コレクションについては、さらに詳しい説明があります。また、子供向け宝探しもあるようです。

■HistoPad(ヒストパッド)
・料金:1人6ユーロ、3人17ユーロ
・所要時間:1時間30分
・URL:https://www.chambord.org/en/agenda/histopad/

シャンボール公園で自然や動物を観察

四輪駆動車で探検 ©DnC- Léonard de Serres

シャンボール城では、城観光のほかにもさまざまな楽しみがあります。敷地内にあるシャンボール公園は、「パリ イントラ-ミュロス(Paris intra-muros)」とよばれ、壁で囲まれたパリ市、つまり、パリ市と同じくらいの広さがあるという異名をもちます。5,440ヘクタールの広大な面積は、ヨーロッパ最大です。

こちらの公園は入場無料。ジョギングをする人、サイクリングを楽しむ人、また駐車場近くにあるピクニックコーナーでピクニックをする家族などさまざまです。

野生の動物に会えるかも!? ©Domaine National de Chambord

以下のアトラクションは有料ですが、親子で楽しむことができます。
・城の運河で電気ボートに乗る
・自転車とロザリー自転車(4人)のレンタル
・馬車で散策

おすすめは、このシャンボール公園の森を知り尽くした、シャンボール城自然担当のガイドによるツアーです。かつては、フランス国王たちが狩猟を楽しんだ領地を四輪駆動車に乗って散策します。まるでサバンナのような気分が味わえ。日中でもシカやイノシシにも出会えます。所要時間は約1時間30分。人気のツアーなので、事前予約をおすすめします。

■シャンボール公園ガイドツアー
・URL:https://www.chambord.org/fr/decouvrir/decouvrir-le-parc/

馬と騎士の野外ショー「フランス国王騎士 フランソワ1世」

決戦が見ものの野外ショー ©DnC - Leonard de Serres

シャンボール城では、2019年9月29日(日)まで、馬と騎士の野外ショー「フランス国王騎士 フランソワ1世」を上演中です。上演時間は11:45~16:00で、1回の公演時間は約45分です。.

城観光とショー観劇の場合、料金が割引になります。もちろん、城観光はせずにショーだけのチケットもあります。シャンボール城入場券販売口にて、チケットを購入してください。詳細は公式サイトで確認してください。

■野外ショー「フランス国王騎士 フランソワ1世」
・URL:https://www.chambord.org/fr/decouvrir/activites-de-loisirs/

シャンボール城へのアクセス方法

湖面に映えるシャンボール城

シャンボール城へ行くには、ロワール地方の街ブロワまで行き、そこからシャンボール城行きのシャトルバスを利用します。シャトルバスは観光シーズンのみの運行となっています。観光シーズン以外は、タクシーやレンタカーなどを使ってシャンボール城まで行きます。

まず、パリ・オーステルリッツ駅発の列車に乗り、ブロワ-シャンボール城駅で下車(約1時間20分)。列車本数は1時間に1本ほど。時間帯によっては、1時間50分ほどかかる列車もあります。

列車は、TGV(高速列車:日本での新幹線のようなもの)ではなくTER(普通列車)です。TERの場合は指定席ではなく、1等車か2等車を選んで切符を買います。乗るときに車両に気を付けましょう。「1」と書いてあれば1等車で「2」と書いてあれば2等車です。

なお、パリ・モンパルナス駅からTGVでサン・ピエール・デ・コール駅まで行き、TERに乗り換えブロワ駅まで行く方法もあります。ただ、上記のパリ・オーステルリッツ駅発より時間がかかります。フランス国鉄の時刻検索、最新情報は、公式サイトで確認してください。
※パリ発のフランス国鉄切符を入場券購入の際に提示すると、入場料が割引になります。

■フランス国鉄
・URL:https://en.oui.sncf/en/

ブロワ駅からはシャトルバスを利用します。片道3ユーロです。シャトルバスは、2019年11月3日まで運行される予定です。列車の到着時間と合わせて、運行日、時間をチェックしておきましょう。シャトルバスの時刻表は下記のサイトを確認してください。なお、シャトルバスのチケットを見せると、シャンボール城の入場料が割引になります。

■NAVETTE CHÂTEAUX
・URL:https://cdn1.chambord.org/fr/wp-content/uploads/sites/2/2019/04/FLYER-HORAIRES-REMI-NAVETTE-CHATEAUX-2019.pdf

いかがでしたか。フランス・ロワール渓谷にあるシャンボール城の見どころを紹介しました。フランソワ1世やルイ14世が満喫したシャンボール城の歴史やロワール渓谷の自然に触れて、心に残る思い出を持ち帰ってください。

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