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絶景と癒しと美食を求めて南仏プロヴァンスの中心地ヴォークリューズ県へ

2019年11月21日

夏はラベンダーの絶景が見られるヴォークリューズ県

フランスには魅力的な地方がたくさんあって、どこへ行くべきか迷ってしまいますが、今回は、豊かな自然と美食の数々、歴史的遺産を多く残す南仏プロヴァンスのヴォークリューズ県Vaucluseをご紹介します。

ヴォークリューズ県ってどこにあるの?

青く塗った地域がヴォークリューズ県

フランスには13の地域圏があり、その地域圏はさらに96の県にわかれています(海外領土も加えると101県)。ヴォークリューズ県は、南仏の「プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール」という地域圏に含まれています。県の名前はあまり聞きなじみがないかもしれませんが、南仏プロヴァンスのなかでも、かつてローマ法王庁のあった古都「アヴィニョン」や、中世の家並みが残る丘の上の村「ゴルド」、美しいラベンダーが有名な「セナンク修道院」などがあるエリアと聞けば、ピンとくる方も多いのではないでしょうか。
南仏プロヴァンスの中心地であり、「フランスの庭」とも称されています。

旅のスタートは「アヴィニョンAvignon」から

「アヴィニョン橋」の歌で知られるローヌ河畔の古都

パリからTGVで約2時間40分のアヴィニョンは、プロヴァンス巡りの拠点に最適の町。「アヴィニョン橋」とも呼ばれる「サン・ベネゼ橋」が伸びる景観が有名ですが、1309年に法王庁が置かれて以降、70年間カトリックの中心として繁栄しました。現在も町のシンボルである法王庁宮殿は、面積約1万5000㎡、高さ約50mという巨大さで、ヨーロッパ最大のゴシック宮殿として知られています。

壮大なゴシック様式の法王庁宮殿
夏にはプロジェクションマッピングショーも開催

ところどころにフレスコ画が見られるものの、聖像などはフランス革命の際に破壊されたため、内部はがらんとしています。ただ入場料に含まれるタブレット型ガイドをかざせば、かつての様子を3Dで再現してくれるので、法王の豪華な生活を想像しながら見学しましょう。夏には宮殿の外観を使った大迫力のプロジェクションマッピングショーも開催されます。

7月は町中演劇でにぎやかに

毎年7月の3週間、アヴィニョンでは大規模な演劇祭が開催されます。法王庁宮殿の中庭やローヌ川の船上などあらゆる場所が舞台になり、世界中から演劇人や観光客が訪れて、町はお祭り騒ぎに! ダンスやコンサートなど、言葉がわからなくても楽しめるプログラムも多数あるので、夏に旅するならこの時期に合わせてみるのもおすすめです。

アヴィニョンの旧市街にある屋内市場

旧市街を散策していると目に入る緑に覆われた建物は、「アヴィニョンの胃袋」とも呼ばれる中央市場。肉、魚、野菜をはじめパンやチーズ、オリーブ、フルーツなど40店舗以上が入っているので、ランチはここでデリなどを買って、公園でピクニックするのが地元流の楽しみ方です。

アヴィニョンから日帰りで楽しめる絶景の村「ゴルドGorde」

アヴィニョンから車で約1時間。アヴィニョン発のツアーも多い

フランスには、昔ながらの田舎の景観を保護することを目的に作られた「フランスで最も美しい村協会」という組織があります。「フランスの最も美しい村」に登録されるためには、村の人口が2000人未満であることや2ヵ所以上の保護建造物があることなど、さまざまな条件を満たした村だけが認定されるのですが、ゴルドはその「最も美しい村」のひとつ。

古城近くで開かれる朝市ではジャムやタプナードなどの名産品が揃う

丘の頂上にある古城に向かって、石造りの家が折り重なるように段々に連なった独特の街並みは、まるでひとつの岩山のようにも見えます。車で村に向かう途中に展望台があり、そこから美しい村の全景を眺めることができます。

ラベンダーに癒されに「リュベロン地方Luberon」へ

セナンク修道院。ラベンダーの見頃は天候にも寄るが通常7月頃

アヴィニョンの東に広がるリュベロン地方は大部分が地方自然公園に指定されていて、季節によってさまざまな花や紅葉を楽しむことができます。なかでも南仏といえば特に有名なのがラベンダー。上述のゴルドもリュベロン地方に含まれていますが、ゴルドから北西に約4kmほどのところにあるセナンク修道院Abbaye de Sénanqueは、夏になるとラベンダーの絶景を求めて多くの人が訪れます。この修道院は1148年の創建で、フランス革命の被害を免れたおかげで、ロマネスク様式の創建当時の姿が今も残っています。素朴な外観の修道院とその前に広がる紫の絨毯の組み合わせは一幅の絵画のよう。

シャトー・デュ・ボワのラベンダーグッズ

おみやげにはやっぱりラベンダーグッズが欲しいですよね。エッセンシャルオイルや石けん、ポプリなど、さまざまなラベンダーアイテムがありますが、そもそもラベンダーには「真性ラベンダーLavande fine」と呼ばれる、高地でしか採れない希少品種と、収穫量の多い「ラバンジンLavandin」という交配種があるのをご存じですか?
用途や製品によって使い分けられていますが、真性ラベンダーのほうがより鎮静作用が高いと言われています。
たとえば、この地域で代々続くラベンダー農家「シャトー・デュ・ボワLe Château du Bois」では、標高1100mの自社農園で真性ラベンダーを栽培し、自社のオイルやクリームなどにふんだんにブレンドしているのだそう。シャトー・デュ・ボワのハンドクリームやオイルなどは日本にも輸入されているので、すぐに現地に行けない方は日本で試してみるのもいいかもしれません。

■ シャトー・デュ・ボワLe Château du Bois
・URL: http://www.lechateaudubois.com/fr/
・URL: http://www.lcdb.jp/

オリーブオイルもワインも有機栽培が盛ん!絶品スイーツも◎

ラ・バスティッド・デュ・ラヴァルのオリーブオイル

日照時間が長く温暖な気候に恵まれたヴォークリューズ県では、近年有機栽培が非常に盛んです。パリの大統領府でも使われているオリーブオイルを作っている「ラ・バスティッド・デュ・ラヴァルLa Bastide du Laval」は、15haの広大な畑で4000本ものオリーブの木を有機で育てているそう。グリーンオリーブだけでなくブラックオリーブのオイルやトリュフオイルなどさまざまな種類がありますが、なかでもフレッシュバジルの入ったオリーブオイルは絶品です!

■ ラ・バスティッド・デュ・ラヴァルLa Bastide du Laval
・URL: https://www.bastidedulaval.com/fr/

トリュフの産地としても有名

またヴォークリューズ県はトリュフ産地としても名高く、フレッシュトリュフの加工で有名な「プランタン社Plantin」の製品はアメリカやシンガポール、そして日本にも輸入されています。

ワインではシャトーヌフ・デュ・パプが有名ですが、近年、有機栽培で評価の高いワイナリーとして「ドメーヌ・ド・フヌエDomaine de Fenouillet」「ドメーヌ・デ・ブラン・ボワDomaine des Grands Bois」「ドメーヌ・マ・オンクル・エルネストDomaine Mas Oncle Ernest」なども注目されています。

左がフリュイ・コンフィ、右がベルランゴ

メロンやさくらんぼ、オレンジなどさまざまなフルーツが採れるヴォークリューズ県では、果物を使ったお菓子が人気です。おいしいフルーツを冬の寒い時期でも食べられるようにと中世に作られた砂糖漬けの果物「フリュイ・コンフィFruit Confit」は、フルーツ本来の食感と果汁感を残した絶品で、時の法王たちにも愛されたといわれています。
フリュイ・コンフィの名産地アプトAptには、2018年夏、フリュイ・コンフィのミュージアム「メゾン・デュ・フリュイ・コンフィ」がオープンしました。その歴史や製造過程を学びながら、ショップでは本場のフリュイ・コンフィがゲットできます。

カルパントラCarpentrasという町の名物「ベルランゴBerlingots」はフルーツ果汁がたっぷりのジューシーな飴。カラフルなストライプ模様がかわいいのでおみやげにも人気です。

■ メゾン・デュ・フリュイ・コンフィMaison du Fruit Confit
・URL: https://www.lesfleurons-apt.com/fr/

まとめ

毎週日曜にアンティーク市が開かれるリル・シュル・ラ・ソルグ

ヴォークリューズ県にはこのほかにも、アンティーク雑貨で有名なリル・シュル・ラ・ソルグや2000年前のローマ遺跡がそのまま残るオランジュなど、個性あふれる魅力的な町や自然の恵み豊かなおいしい食材がいっぱい! 来年の旅先候補にいかがですか? 旅の詳しい情報は『南仏プロヴァンス コート・ダジュール&モナコ』編をチェックしてくださいね。

■ ヴォークリューズ県公式サイト
・URL: http://www.provenceguide.com/

地球の歩き方編集部 上田暁世

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地球の歩き方 ガイドブック A08 南仏プロヴァンス コート・ダジュール&モナコ 2018年〜2019年版

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地球の歩き方編集室
定価:本体1,600円+税
発行年月: 2018年03月
判型/造本:A5変並製
頁数:304
ISBN:978-4-478-82163-3

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