楽しみ方が倍になるニース滞在のヒント、地中海リゾートは山側も充実

公開日 : 2022年05月27日
最終更新 :

地中海に面したコートダジュールのリゾート地、ニース。青い海に目を奪われがちですが、山側にも同じくらいの魅力が詰まっています。海だけじゃないニースを知って、滞在を2倍楽しみましょう! ニース観光局に聞いたおすすめスポットを紹介します。

ニース市内を見渡せる城跡の展望台

ニース市内を見渡せる城跡の展望台
城跡から見たニースの景色

新しい土地に来たら、まず高い場所へ登ってみると、その町の全体像をつかみやすいです。ニースを一望するのに最適なのが町の東にある城跡にある展望台。エレベーターがあるので、疲れ知らずで一気に見晴らしの良い高台まで移動できます(徒歩でも登れます)。

展望台からは、地中海に面し婉曲して続くビーチと、その海岸線に沿って走る高級ホテルが立ち並ぶプロムナード・デザングレが見渡せます。

城跡から見た港側の景色
城跡から見た港側の景色

せっかくここまで登ったのなら、反対側の眺望も忘れずに。城跡は全体が公園になっていて、遊具など子供たちが遊べるようになっています。その遊歩道を歩いていくと港の景色を見渡せるポイントに着きます。

アレクシス・モッサの絵画の案内板
アレクシス・モッサの絵画の案内板

港側の展望台の傍には、画家アレクシス・モッサが1897年に描いた、ル・シャトーからの港の眺望についての絵画の説明板が置かれています。アレクシス・モッサはニースでデッサン学校を経営したほか、ニース美術館の館長も務めたことがあり、ニースのカーニバルのポスターを多く作った人物です。

■城跡
・住所: 1 Rue des Ponchettes 06300 Nice(エレベーター入口)
・URL: https://www.nice.fr/fr/patrimoine-et-culture/le-chateau

エッフェルによるドームが印象的な天文台

エッフェルによるドームが印象的な天文台
コートダジュール天文台

展望台がある場所からさらに北の山間部、モン・グロの山頂にはコートダジュール天文台があります。ニース中心部からコートダジュール天文台まではバスか車でアクセスが可能です。

乳白色の建物下部はパリのオペラ座(オペラ・ガルニエ)の建築家であるシャルル・ガルニエの設計、ドーム部分のエッフェル塔で有名なギュスターブ・エッフェルにより作られ、歴史的建造物に指定されています。

天文台の内部
天文台の内部

建物内は博物館になっています。過去の天文学の歴史や天文に関する機器などが展示され、時期によっては企画展なども開かれます。天文台の内部は個人で訪れることも可能です。訪問はガイドツアーのみで、公式サイトから事前登録が必要です。

■Observatoire de la Côte d'Azur(コートダジュール天文台)
・住所: Boulevard de l'Observatoire 06300 Nice
・URL: https://www.oca.eu/fr/

流通量が少ないニース産ワイン「ベレ」を飲む

流通量が少ないニース産ワイン「ベレ」を飲む
試飲の様子

フランスで定番の山の幸といばワイン。もちろんここニースでもワインが造られています。ニース北西部にあるワイナリー「シャトー・ド・クレマ」は、アペラシオン(原産地統制呼称)で「ベレ」と呼ばれるワインを造っています。そもそもベレは畑の面積が広くないため生産量も多くないため、ニースを訪れたらぜひ訪問しておきたいワイナリーです。

ワイナリー内ではワインの販売も行われていますし、有料でテイスティングもできます。

シャトー内の内装と調度品
シャトー内の内装と調度品

シャトー・ド・クレマの、もう一つの見どころは、その内装です。ファッションデザイナーのココ・シャネルは、パリのパラスホテル「リッツ・パリ」で30年ほど暮らしていました。そのココ・シャネルが滞在していたリッツの部屋の調度品を買い取り配置し、大規模なリノベーションが施されています。

■(シャトー・ド・クレマ)
・住所: 442 Chemin de Crémat 06200 Nice
・URL: https://chateaucremat.com/

ニース料理とマルシェで土産物探し

ニース料理とマルシェで土産物探し
レストランで前菜として出されたニース料理の盛り合わせ

起伏のあるニースの山側を堪能したら、腹ごしらえをしましょう。代表的なニース料理というと、サラダ・ニソワーズやファルシ(野菜の肉詰め)、ベニェ(野菜のフライ)、ピサラディエール(タマネギのピザ)、ラビオリなどが挙げられます。さて、どこのレストランに入れば良いのでしょうか。

ひとつの目安があります。レストラン入口に掲げられている「キュイジーヌ・ニッサルド(Cuisine Nissarde)」のマークを探してみましょう。これは「このお店ではちゃんとしたニースの郷土料理が食べられます」というサイン。同マークは毎年更新されます。

本物のニース料理が食べられるマーク
本物のニース料理が食べられるマーク

土産物探しは、旧市街のサレヤ広場で開かれるマルシェに行ってみましょう。野菜や果物と、海産物などのほかに石鹸、ラベンダーなどハーブといった、土産物にぴったりの品々を見つけることができます。

サレヤ広場の花市場
サレヤ広場の花市場

マルシェに出ている屋台「シェ・テレザ」はニース名物であるひよこ豆のクレープ「ソッカ」をスペシャリテとするお店。ひとつ3ユーロとお得で食べ歩きにもぴったりです。

市場に立つシェ・テレザの屋台
市場に立つシェ・テレザの屋台

■Cours Saleya(サレヤ広場)
・住所: Cours Saleya 06300 Nice

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック
『地球の歩き方 ガイドブック A07 パリ&近郊の町 2021年~2022年版』

2021~22年度版では、パリの最旬トピックスや、賢くお得に旅するためのモデルプラン、ますます進化中のパンなどを大特集! エリア別ガイドでは、観光名所だけでなく治安情報やフォトジェニックスポットもわかりやすくご紹介。ヴェルサイユやモン・サン・ミッシェルなど郊外への旅はページを増やしてさらに詳しく!

『地球の歩き方 ガイドブック A07 パリ&近郊の町 2021年~2022年版』
■URL: https://hon.gakken.jp/book/2080127200

※当記事は、2022年5月23日現在のものです。

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年5月23日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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