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瀬戸内の小さな港町。ノスタルジックな竹原へようこそ!

2019年08月28日

竹原で古き良き時代の町並みと由緒あるお屋敷の風景に出会う旅へ

広島県竹原市は、海と島が美しい瀬戸内の小さな港町。ニッカウヰスキーを創設した“マッサン”こと竹鶴政孝氏の故郷として知られ、沖に浮かぶ大久野島(おおくのじま)は、うさぎの島として有名になって世界中から観光客を集めています。そんな竹原市は、かつては塩田や酒造りで栄え、その名残として歴史と文化と情緒あふれる町並みが保存されているのです。広島空港から車でわずか25分、ノスタルジックな竹原の町をレポートします。

安芸の小京都といわれた「たけはら町並み保存地区」へ

旧笠井邸から本町通りの眺め。ここがかつてのメインストリート

「道の駅たけはら」から歩くこと約5分、まずは、たけはら町並み保存地区へと向かいます。竹原には、江戸時代前期、1650年(慶安3年)より始まった入浜式塩田で塩作りが始まって以来、約320年間にわたり「塩の町」として栄えた歴史があります。北前船の寄港地として交通の要所となり、竹原の名は日本海側や北海道にまで知れ渡りました。竹原の塩を運ぶ北前船が到着すると、「塩が来た」という意味で「竹原が来た」とまでいわれていたそうです。当時の塩は貴重なものだったこともあり、その製造販売で財をなした塩田経営者のお屋敷や由緒あるお寺が、この歴史的な町並みを形作っているわけです。

家具や調度品、展示資料などが興味深い。旧笠井邸

町並み保存地区に入ったら、かつての塩田経営者のお屋敷、旧笠井邸を訪れてみましょう。ここを起点として本町通りを北に向かって歩いていくのがおすすめのルートです。保存地区といってもここで生活している人が多いそうで、町の人たちから挨拶されるのがとても自然で心地よく感じます。ガイドさんによると、この本町通りの道幅は江戸時代のままなのだそうで、町に住む方々が保存に力を尽くしてきたのがよくわかります。では、時が止まったかのような美しい通りを、ゆっくりと歩いてみましょう。

かつての塩田の様子。塩業により町が発展。写真提供:竹原市

通りの両側には、美しい格子のデザインが目を引く

1733年から酒造りを手がけている竹鶴酒造。酒蔵の見学は不可

旧笠井邸を起点にして、本町通りを北に歩いて行きます。ニッカウヰスキーを創設した“マッサン”、竹鶴政孝氏生家の竹鶴酒造が右側に、そして、かつての塩田経営者だった松阪邸が左側に。さらに、進むとかつての郵便局だった上吉井邸というように、瓦葺の屋根と手の込んだ格子のデザインが美しいお屋敷が建ち並んでいます。みやげ物を扱う雑貨店、由緒ある建物の中にあるカフェなども、いにしえの風景に溶け込んでいる感じです。
そして、いちばん北まで歩けば商業の守り神が祀られる「胡堂」にたどり着きます。よく観察してみると、瓦屋根に鶴や亀といった縁起物が乗せられているのが見てとれます。例えば「株が上がる」と「蕪(かぶ)」をかけたものなど、もっと縁起物が見つかるかもしれません。ここに立ち寄ったら、運気が上がるかもしれませんね。

瓦屋根と格子窓が美しい松阪邸。竹原市重要文化財に指定されている
松阪邸の格子窓には猪目(いのめ)の魔よけ。ハートにも見えます
旧郵便局の上吉井邸。ポストは明治4年の郵便事業創業当時と同型
胡堂は、映画『時をかける少女』(1983年)で舞台となった

■ NIPPONIA HOTEL 竹原製塩町 OPEN!
・住所: 竹原市本町1-4-16
・情報: たけはら町並み保存地区の中に注目のホテルがついにオープン!
・URL: http://nipponia-takehara.com/

いま注目の竹原グルメ、塩田経営者のもてなし料理に舌鼓

魚飯は塩田経営者の旧家に受け継がれた竹原独自のおもてなし料理

「塩の町」として栄えた竹原では、かつて、塩田経営者は敬称の意味で「浜旦那(はまだんな)」と呼ばれていたそうです。その浜旦那が客人のもてなしや、お祝い事、お祭りなどで好んで振舞っていたものが「魚飯(ぎょはん)といわれる地元料理です。1960年代に塩田業が廃止された頃から見る機会も次第に減っていった幻の料理、魚飯。古い文献をあたって復活させたというのが「たけはら魚版」です。
たけはら魚飯は、見た目も色鮮やかな郷土料理です。鯛、どうまる(とらはぜとも言う)、まごちなど、瀬戸内の海でとれた白身魚を塩焼きにして、身をほぐしてそぼろ状にし、にんじん、たけのこ、ごぼうなど季節の野菜と、干し海老、穴子を甘辛く煮る。それらをごはんの上にきれに並べて、かつおと昆布とイリコでとった「だし」をかけて食べるという、なんとも手の込んだ料理なのです。ごはんのおかわりは必至です!

自分好みに盛り付けた後に、だし汁をかけて食べる

■ 竹楽(ちくらく) *旧村上邸 
・住所: 竹原市本町3-11-10
・情報: 写真の魚飯「竹楽膳」は要予約、ランチのみで提供。着物レンタルあり。
・URL: http://www.tikuraku.com/index.html

町並み保存地区を歩いた後に、立ち寄りたいおすすめスポット5選

本町通り界隈を散策したあとは、季節の和菓子と抹茶で一服

1つ目は、本町通りにあり、かつては歴史ある旅館だったという建物をカフェとして再生して、2019年3月にオープンした「茶寮 一会-ICHIE」です。こちらでは、抹茶とスイーツ、季節の和菓子などがおすすめなのと、なんといっても和風の空間がとても落ち着きます。2階の部屋からは、塩田経営者のお屋敷、松坂邸の美しい瓦屋根を眺めながら、ゆったりとした時間の流れを楽しむことができますよ。

■ 茶寮一会 ICHIE
・住所: 竹原市本町3-10-34
・URL: https://www.umaimonmap.jp/shop/ichie/

竹のバスケットの編み上げの様子。竹原まちなみ竹工房にて

2つ目は、本町通りの「竹原まちなみ竹工房」です。地名の由来ともいわれるほど竹原には竹林が多く、その昔から箸やかごといった生活に根ざしものとして使われてきた歴史があります。ここでは、職人さんが独自の技法で製作したハンドバッグやバスケットから箸やコースターなどの日用品が展示・販売されています。一般向けの竹細工体験を開催しているので、気軽に問い合わせてみましょう。

■ 竹原まちなみ竹工房
・住所: 竹原市本町3-12-14
・URL: https://www.takeharakankou.jp/experience/18486

銘酒「龍勢」などの試飲ができるほか酒器の品ぞろえも充実

さて、3つ目のおすすめは、本町通りの胡堂の前から西方面に向かい、中ノ小路にはいってすぐ右にある酒蔵交流館です。150年の歴史を持つ藤井酒蔵の施設で、銘酒「龍勢」など試飲が可能です。お酒の販売だけではなく、食事が楽しくなりそうな数多くの酒器をそろえているところが実におすすめです。

■ 藤井酒造 酒蔵交流館
・住所: 竹原市本町3-4-14
・URL: http://www.fujiishuzou.com/facility/

旬の魚と地酒についてはご主人に相談してみて。「ますや」にて

4つ目は、町並み保存地区から離れて、竹原駅近くの食事処ますや。こちらは瀬戸内の魚料理が楽しめるおすすめのお店です。特に竹鶴(竹鶴酒造)、龍勢(藤井酒造)、誠鏡(中尾醸造)といった地酒の飲み比べなんて、日本酒好きにはたまらないのではないでしょうか。地元の食材を知りつくしたご主人が、和洋をうまく組みあわせた優しい味付けの料理を出してくれます。「たけはら魚飯」も予約すれば提供可能とのことです。

■ 味いろいろ ますや
・住所: 竹原市中央4-1-22
・URL: https://www.takeharakankou.jp/gourmet/18412

情緒あふれる竹原の町にふさわしいバー ロベルタ

そして5つ目。情緒ある竹原を楽しんだ後にふさわしい、本格バー、Bar Robertaを最後にご紹介します。数々のカクテルコンペティションで優勝しているバーテンダー、堀内さんがオーナーの店で、竹原産のレモンを使用したカクテルや広島産のジンで作るジントニックなど、竹原の魅力がぎゅっと詰まったお酒を楽しむことができます。もちろん、マッサンこと竹鶴政孝さんの地元ですので、ウイスキーについても、話が盛り上がってしまいそうですね。

■ Bar Roberta(バー ロベルタ)
・住所: 竹原市中央3-8-8
・URL: https://www.takeharakankou.jp/gourmet/18511


広島県竹原市へのアクセスはこちらからどうぞ!

■ 道の駅たけはら
・住所: 竹原市本町1-1-1
・URL: http://michinoekitakehara.com/
・情報: たけはら町並み保存地区へのアクセスはこちらが便利です。

■ 広島県竹原市・竹原市観光協会
・URL: https://www.takeharakankou.jp/


取材協力: 竹原市/竹原市観光協会
取材・文: 植木 孝

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