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【パリ】地下鉄・メトロの乗り方ガイド~路線図、料金、治安など全部まとめて解説

2020年01月01日

セーヌ川にかかるビル・アケム橋を通過する6号線とエッフェル塔 ©iStock

パリの町歩きの基本は、まず地下鉄から。パリで地下鉄は「メトロ(Métro)」と呼ばれる市民の足。最初は少し戸惑うかもしれませんが、市内移動になくてはならない交通手段です。メトロを極めてパリをスイスイ移動しましょう。

パリのメトロ(地下鉄)について

パレ・ロワイヤル・ミュゼ・デュ・ルーヴル駅の地下鉄サイン ©iStock

パリのメトロは1900年のパリ万博に合わせて開業しました。2020年1月現在のメトロは1〜14号線と3bis号線、7bis号線を合わせた16路線あります。3bis号線と7bis号線は、3号線または7号線が枝分かれして直通運転する路線ではなく、独立した盲腸線(本線から枝分かれし、その終点が他路線と接続せずに行き止まり駅となっている路線のこと)。全16路線の中で、もっとも最初に敷設されたのがポルト・マイヨとポルト・ド・ヴァンセンヌ間を結ぶ1号線です。現在ある1号線のポルト・ド・ヴァンセンヌ〜シャトー・ド・ヴァンセンヌ間は1934年に、ラ・デファンス〜ポルト・マイヨ間は1937年および1992年に順次延伸されました 。

メトロと同じく1900年の万博に合わせて架けられたアレクサンドル3世橋 ©iStock

開業当初のパリ地下鉄は、パリ・メトロポリタン鉄道会社によって営まれていました。そのため「メトロ」という名前が地下鉄を表す代名詞になっています。1998年に開業した14号線を除き、現在あるメトロ路線のほとんとが第2次世界大戦より前に完成。戦後は運営母体を、新しく設立されたパリ交通公団(RATP)に引き継ぎ、現在に至っています。

今も一部地下鉄駅の入口などに残る「メトロポリタン」の文字 ©iStock

16路線のうち、1号線と14号線が無人の自動運転、ほかは有人運転です。始発は朝5時台、終電は24時〜翌1時台です。金・土曜と祝前日は終電が1時間延びます。また日本の地下鉄と比べて、パリのメトロは駅と駅の距離が短く、徒歩でも移動できる距離にあることが多いです。

パリメトロの主要路線

1号線でパリ市内を抜けてラ・デファンス地区へ向かう地上走行部分 ©iStock

メトロ16路線の中で、観光客が最も使うのが1号線です。凱旋門(シャルル・ド・ゴール・エトワール)、シャンゼリゼ大通り(ジョルジュ・サンクやフランクラン・デ・ローズヴェルト、シャンゼリゼ ・クレマンソー)やコンコルド広場、ルーヴル美術館、パリ市庁舎、バスティーユ広場、TGVが発着するリヨン駅とパリを東西に真っすぐに貫く路線です。

1号線はシャンゼリゼ大通りの下を走る ©iStock

一方で南北に貫く4号線もTGVの発着駅であるモンパルナス駅やサン・ジェルマン・デ・プレ、シテ島(ノートルダム大聖堂やサント・シャペルなど)と、いくつかの観光スポットやターミナル駅を通ります。

ステンドグラスが美しいサント・シャペル ©iStock

9号線は、ギャラリー・ラファイエット・パリ・オスマン店(ショセ・ダンタン・ラ・ファイエット)やプランタン・オスマン本店(アーヴル・コマルタン)が立ち並ぶ右岸のデパート街からシャンゼリゼ大通り(フランクラン・デ・ローズヴェルト)を経由、エッフェル塔(トロカデロ)に向かいます。

エッフェル塔の展望スポットのひとつトロカデロ広場 ©iStock

12号線はモンパルナス駅から左岸の老舗デパート、ル・ボン・マルシェ・リヴ・ゴーシュ(セーヴル・バビロン)に進み、セーヌ川を越えてコンコルド広場、マドレーヌ広場、モンマルトル(ピガール、アベス、ラマルク・コーランクール)方面に北上します。

12号線の駅のホームから見える「モンパルナス方面」の表示 ©iStock

メトロはすべての路線が一本線ではなく、7号線と13号線は途中からふた手に分かれています。そのためふた手に分かれた先の駅が目的地の場合は、乗車時に注意が必要です。メトロは地下を走る路線がほとんどですが、一部区間は地上を走る路線もあります(1・2・6号線)。

メトロの路線図

パリメトロのチケット購入方法

ローラーで操作する券売機

メトロのチケット「Ticket t+」は、駅の券売機で購入します。「Vente」と表示された窓口に駅員がいる時は窓口でも購入可能です。券売機は旧型(操作用のローラーを回して選択し、決定にはローラーの隣にあるボタンを押す方式)と新型(タッチパネル方式)があります。どちらの券売機が置いてあるかは駅によります。

券売機は新旧どちらの機械も5ヵ国語(フランス語、英語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語)に対応しています。「Ticket t+」の購入時に選ぶ項目は、新旧どちらも次の順序です(英語表示の場合)。

1. 「チケットの購入(Touch here to buy tickets)」を選択
2. 「Ticket +」を選択
3. 大人の場合は「通常運賃(Full fare)」を選択
4. 「枚数(1〜9枚/10枚綴りのカルネ/カルネ2セット)」を選択
5. 選んだ内容をチェックして問題ないなら「認証(Validate)」を選択
6. 現金またはクレジットカードで支払いを完了
7. 領収書(receipt)の有無を選択

クレジットカードの暗証番号(PIN)は、周囲に番号を盗み見ている人がいないか、気をつけながら打ちましょう。現金で購入した際のお釣りは、すべて硬貨で出ます。例えば、20ユーロ紙幣を使って「Ticket t+」を1枚(2020年1月現在で1.90ユーロ)買ったとすると、大量の硬貨でお釣りが戻ってきますので、注意してください。

ストラスブール・サン・ドニ駅(4、8、9号線)のホームの様子 ©iStock

日本の鉄道のように乗り越し精算ができませんので、乗車前に行き先までの切符を必ず購入してください。メトロからRERに乗り換えてゾーン1より外側に行く場合は、ゾーン1内でそれより先の切符を購入する必要があります。RERとはパリ市内を通るメトロ以外の鉄道路線のこと。RERはパリ市内とパリ近郊を結んでおり、パリ郊外から来て市内を通過し、郊外へ抜けていきます。市内を抜けると多くの場合、地上や高架を走ります。

パリを縦断していくRER B線 ©iStock

パリおよびその近郊の運賃区分は、パリを中心として、円を描くように内側から順に1〜5のゾーンに分かれています

パリメトロのチケットの種類

ナヴィゴ・イージー

「Ticket t+」は1回券が1.90ユーロ(均一料金)、10枚回数券の磁気券(紙の切符)カルネが16.90ユーロです。ただし、非接触型ICカードである「ナヴィゴ・イージー」にチャージしてカルネを購入する、またはスマホをICカードの代わりとして使用(現在は一部のスマホのみ対応)し購入する場合は、カルネの値段は14.90ユーロです。1回券はどの方法で購入しても値段は変わりません(磁気券は2021年で廃止予定)。

「Ticket t+」は、メトロのほかに、RER(高速郊外鉄道:ゾーン1のみ)、バス、モンマルトルのケーブルカーに使えます。

6号線パッシー駅に掲げられた路線図 ©iStock

「Ticket t+」以外にも、1日券であるモビリス、凱旋門などの割引特典がある乗り放題券のパリ・ヴィジット、非接触型ICカード「ナヴィゴ・デクーヴェルト」にチャージして使う1日パスのナヴィゴ・ジュール、1週間パスのナヴィゴ・スメーヌ、26歳未満の週末1日パスであるナヴィゴ・ジュンヌ・ウィークエンドといったチケットの種類があります。

モビリスとナヴィゴ・ジュールは、共にゾーン1〜2が7.50ユーロ。ゾーンの範囲を広げるに従って値段も上がります。パリ・ヴィジットはゾーン1〜3の1日券が12ユーロ。こちらもゾーンを広げたりと日数を増やすごとに価格は高くなります。ナヴィゴ・スメーヌは1週間で22.80ユーロ。1〜5まですべてのゾーンが含まれる一律料金です(すべての運賃は2020年1月現在のもの)。

ナヴィゴ・ジュンヌ・ウィークエンドは、土・日曜と祝日だけ使える26歳未満限定の割引1日券です。ゾーン1〜3の場合は4.10ユーロで、指定するゾーンによって値段は変わります。

駅にあるナヴィゴのチャージ機

各種ナヴィゴは、券売機以外にナヴィゴのチャージ専用機で扱えます。

パリメトロの乗り方

リシュリュー・ドルオー駅の改札口(自動式) ©iStock

改札は、自動改札に切符を差し込むか、ICカードのナヴィゴをタッチすると通れます。自動改札には2種類あり、切符を通すと自動的に扉が開くものと、切符を通してから、昔ながらのターンスティールを自分の手で押して通る形式があります。日本の自動改札と異なり、改札を通った後に切符が出てくるのではなく、扉をくぐる手前に切符の出口があります。そこで切符を取ると自動扉が開く、またはターンスティールを押せるようになります。

メトロとRERの乗り換えができるサン・ミッシェル・ノートルダム駅の改札口(ターンスティール方式) ©iStock

各路線の上り下りの確認は、終点の駅をチェックします。自分の駅がどちら側の終点方面なのかを見て、ホームまで行きましょう。

車両の扉は、開ける時は手動、閉まる時は自動です。扉の開け方は、扉に付いているボタンを押すタイプと、回転式の取っ手を引き上げるタイプがあります。一部ではすべて自動で扉が開閉する路線もあります。

取っ手を引き上げるタイプの扉 ©iStock

乗り換えは、ホームおよび駅構内にある乗り換えたい路線の番号と方向(終点駅名が表示されています)を確認し、そのサインに従って進みます。

シャトレ・レ・アール駅の乗り換え表示 ©iStock

出口へ向かうには「Sortie(出口)」という表示をたどりましょう。日本の改札と異なり、出る時に切符のチェックはありません(RERを除く)。ただし、駅構内で無賃乗車の取り締まりをしていることがありますので(無賃乗車は50ユーロの罰金)、切符は目的地に着くまで捨てずに、必ず持っておきましょう。

4号線シテ駅ホームにある出口表示 ©iStock

パリメトロの治安について

ルーヴル美術館前にある各施設への行先表示 ©iStock

どの路線でもスリと遭遇する可能性はありますが、特に1号線と4号線は観光スポットを多く通る路線だけに、スリは多いです。スリは子供もしくは若者の場合もあり、集団で行動していることが多いです。

スリ集団は、駅のホームでターゲットとなる人が現れるのを待っています。列車を待っている人と明らかに違うグループがいたらスリの可能性が高いです。ターゲットを見つけると、スリは列車の到着時にすっとターゲットに近づいて、同じ扉や同じ車両のほかの扉から車内に乗り込みます。ターゲットを囲んでスリを働く場合もあります。

列車到着時に、早足でホームから各車両内をチェックしていき、ターゲットにできそうな人がいれば、そこで乗り込んでスリを働くこともあります。列車の走行中に、車両間を移動しながら物色しているスリもいます。

常に貴重品には気を配っていたい ©iStock

スリから身を守るには、バッグは体の前に抱える。財布や携帯をバッグにまとめておく場合は、ファスナーなどが常に閉められているか確認する。高価なスマホなどはメトロの車内では、あまり出さない(扉の開閉ギリギリに手元からスマホをかっさらって盗みます)などです。「自分はすられない」と思っていても多くの人がすられています。

すられてしまうと、警察の手続きなどで、その後の旅行予定も大きく狂います。

パリメトロを上手に乗りこなそう!

6号線の地上走行部分にあるビル・アケム橋通過時に見えるエッフェル塔 ©iStock

メトロを乗りこなせるようになれば、まずはパリジャン、パリジェンヌへの第一歩。タクシーよりお値打ちに移動できますし、行動範囲もぐっと広がります。スリに気をつけながら、便利なメトロを駆使してパリの町を動き回りましょう。

■パリ交通公団(RATP)
・URL: https://www.ratp.fr/

■トランシリアン
・URL: https://www.transilien.com/

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