【フランス・パリ 旅の最新事情】ワクチン接種済で出発前PCR検査が不要になった日仏間の往来最新事情とパリの様子をレポート

公開日 : 2022年09月20日
最終更新 :
パリの百貨店ギャラリー・ラファイエット・パリ・オスマン屋上から見たエッフェル塔
パリの百貨店ギャラリー・ラファイエット・パリ・オスマン屋上から見たエッフェル塔

2022年9月7日から日本の水際対策がさらに緩和されました。今までフランスから日本への入国には、現地出国前72時間以内のPCR検査による陰性証明が必須でしたが、今回の緩和でワクチン接種を3回以上済ませている人は、この検査証明書が不要となりました。日仏間の往来における2023年1月末日現在での、状況とパリの現地の様子をまとめました。

フランスからの出発前PCR陰性証明が不要になる条件

フランスからの出発前PCR陰性証明が不要になる条件
パリ・シャルル・ド・ゴール空港のPCR検査所

今回の緩和措置を受けるには、3回以上接種を行ったワクチン接種証明書が必要です。具体的には以下の内容が求められます。

日本で接種を行った人の場合、「日本政府または日本の地方公共団体により発行された、新型コロナウイルス感染症予防接種証明書(海外渡航用の新型コロナワクチン接種証明書)」「日本の地方公共団体により発行された、新型コロナウイルスワクチン予防接種済証」「日本の医療機関等により発行された新型コロナワクチン接種記録書」のいずれかが、その証明書にあたります。

海外でワクチン接種をした人の場合は、証明書は「政府など公的な機関で発行されたワクチン接種証明書」でなければならず、接種ワクチンは日本が定めている種類のワクチンであること、そしてワクチン接種証明書には「氏名、生年月日、ワクチン名またはメーカー、ワクチン接種日、ワクチン接種回数が日本語または英語で記載」されている必要があります。接種証明書が日本語または英語ではない言語で記載されている場合は、「接種証明書の翻訳(日本語または英語)を添付し、接種証明書の記載内容を判別できるようにすること」が求められます。

これらワクチン接種証明書は、日本入国前にウェブ上で検疫手続きを事前に行うことができる「Visit Japan Web」を利用することで、日本入国時の書類確認手続きの時間を省くことができます。

日本への入国に関する詳しい情報についてはこちらのリンク先でご確認ください。
在フランス日本国大使館:https://www.fr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

フランス入国時の規制はすでになし

フランス入国時の規制はすでになし
シャルル・ド・ゴール空港内フランス入国への列へ向かう手前の様子

一方で、日本からフランスへ入国する際は、新型コロナに関する一切の制限は無くなっています。日本のような書類の準備も必要なく、コロナ禍以前と同様に有効なパスポートがあればフランスへ入国できます。

しかし、もしフランスで新型コロナに罹った場合は、ワクチン接種済か否かで現地での隔離期間は変わります。ワクチン接種を済ませている人またはワクチン接種の状況に関わらず12歳以下の子供の場合は、症状が現れた日または検査で陽性となった日から丸7日間の隔離が必要です。

ただし隔離期間の短縮も可能で、隔離5日目に抗原検査またはPCR検査を受けて陰性かつ48時間以上前から新型コロナの症状が出ていない場合は、5日経った後に隔離を止められます。5日目の検査結果が陽性または検査を受けなかった場合は、7日目までの隔離継続が求められます。7日目以降は、隔離の解除に検査の必要はありません。

ワクチン接種をしていない人、またはワクチン接種を完了していない人は、新型コロナの症状が現れた日から、または検査で陽性となった日から10日間の隔離が必要です。そして7日目に抗原検査またはPCR検査を行い、結果が陰性かつ48時間以上前から新型コロナの症状が出ていない場合は、7日経った後に隔離を止められます。検査結果が陽性または検査を受けていない場合は、10日目まで隔離が必要です。隔離が明けた後は、隔離の解除に検査は必要ありません。

ウィズコロナへ移行したパリの生活スタイル

ウィズコロナへ移行したパリの生活スタイル
パリ市内のカフェの様子

パリでは町中でマスクをしている人は少なく、日本からフランスを訪れるとそのギャップに驚くかもしれません。公共交通機関のマスク着用義務もすでに解かれています。一部の人は地下鉄やバスなどで自主的にマスクを付けていますが、多くはありません。

以前は制限が多くあったイベントも現在は各所で開かれるようになりました。飲食店についても、日本のような席と席のソーシャルディスタンスや、アクリル板や透明シートなどによる仕切りはありません。コロナ禍前の様子が戻ってきています。

このような状況ですが、新型コロナに感染する可能性がフランスからなくなったわけではありません。新型コロナの怖さはあるものの、ウィズコロナの中で各自の生活を充実させていこうという形に移行しています。

国による強制力はすでにないため、各自で衛生面に気をつけることは以前以上に大切です。感染防止への意識を持つことは楽しみにしていたフランス滞在を、より楽しい記憶として終わらせるためにはとても重要になってきています。これから冬に向けて感染症が広がりやすい時期です。個々での基本的な感染対策は忘れずに、新型コロナと共存していくことが今フランスでは求められています。

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※当記事は、2023年1月現在のものです

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渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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