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【2021年8月 イタリア・ローマ 旅の最新事情】スペイン広場やヴァティカン美術館、憧れの都ローマの様子を在住者がレポート

2021年08月13日

暑い日にも関わらず活気を取り戻しつつあるスペイン広場

誰もが恋し憧れを抱く永遠の都ローマの街は、感染力が高い変異株のデルタに置き換えられた新型コロナウィルスの影響が次第に強まっています。しかしながら、かつて繰り返し実施された都市封鎖(ロックダウン)よりも経済を動かしながら感染対策をするグリーンパス制度(伊語:La certificazione Verde Covid-19)が2021年8月6日より導入されることになりました。そこには新型コロナウィルス流行中とは思えない程のにぎわいを垣間見ることができるが、その一方でグリーンパス制度を受け入れつつも不満や反対する声も度々聞かれます。

新たな試みのグリーンパス制度

専用アプリで提示できるグリーンパスの見本(プリントアウトも可)

イタリア語より直訳するとCovid-19グリーン証明書と呼ばれる通称グリーンパスは、ワクチン接種者、新型コロナウィルスから回復した者、48時間前のPCR検査により陰性だった者を対象に発行されます。今回の制度導入によりバールやレストランでの店内飲食、イベントやスポーツの祭典、美術館、博物館等の観光施設への入場、会議、講演会、映画、オペラ、スパ、文化的なイベント、カジノ、ジム等の屋内スポーツ活動等でグリーンパスを提示することが義務化されました。違反者への罰金は、400~1000€(日本円で最大で13万円ほど)と高額に設定され、違反者の解釈も幅広く、当事者だけではなく、レストラン自体等関わった者も処罰の対象となります。

なお、現状では、公共機関(市内を走るバスや地下鉄)や宿泊施設では、グリーンパスの提示は求められませんが、利用の際のマスクの着用は義務化されています。ただし、人込みの中ではない等、人と人の間の距離を保てる限り、屋外でのマスク着用の義務は解除されています。

このグリーンパス制度は、今後新たな条項が追加される可能性があるので、随時、確認していかなければなりません。今回の制度は、確かに経済を回しつつ街の活気を取り戻すための政府の新型コロナウィルス対策のひとつとも言えるのですが、ワクチン接種者も新型コロナウィルスに感染することもあり、安全性の視点からワクチン接種反対派もまだ多い中で、公共機関は提示不要という矛盾点があるだけではなく、何かとわずらわしいこのグリーンパス制度導入に不満や反対する声もあります。

グリーンパス導入によりさらなる長蛇の列を作るヴァティカン美術館

長蛇の列でかつての活気を取り戻すヴァティカン美術館

ようやくかつてのにぎわいを取り戻しつつある永遠の都ローマですが、筆者の自宅付近にあるヴァティカン美術館も朝から行列を作っています。まだ、観光客はイタリア人や欧州人が中心ですが、やはり入場前にグリーパスを保持しているかどうか事前にチェックがなされています。そして、ローマの街のシンボルそのもののコロッセオもまた長蛇の列を作っています。やはりここでも入場の際にグリーンパス提示が義務化されたことにより時間帯によっては、炎天下の中でしばらく待機しなければならないケースが見られます。

さらにローマ観光の定番と言えるスペイン広場、そしてトレヴィの泉でも多くの観光客であふれ、まさに経済復興に向けた新型コロナウィルスとの共生社会を少しずつ歩み始めていることが感じられます。ここイタリアは、1日の新規感染者は、まだまだ5,000人~6,000人台を推移している状態ですが、これまでと違うのはこの1年で新型コロナウィルスがどういうものなのか理解して来ていることから死者が少なくなっていることです。そうした状況を鑑み、イタリアの人口の55%以上(2020年8月6日現在)が2回目のワクチン接種済とも欧州内でも高い水準になっていることから、デルタ株を警戒しつつこうした取り組みに踏み出しています。

多くの観光客でにぎわうコロッセオ

バールでのちょっとしたカフェタイムは、グリーンパス提示不要

カウンターでの一杯のカフェは、特に提示不要

このグリーンパス制度の導入によりどのように変わっていくのかと言ってもレストランのテラス席での飲食は、パス提示義務がないことから飲食が可能で、イタリア人の日常生活の一部とも言えるバールのカウンターでの手っ取り早いカフェタイムでも、グリーンパスを提示する必要がありません。筆者は、ワクチン非接種者ですが、スーパーマーケット等での買い物は、義務となっているマスク着用をすればよい訳なので、日常生活を過ごすにはさほど困るような事は現時点では見当たりません。ただ、このグリーンパス制度が寒い冬まで続くとレストラン店内での食事ができなくなるので、その時はまた考えなければなりませんが、それ以前にグリーンパス制度が廃止さることもあり得ますし、制度自体がまた変わる場合もあります。

グリーンパスを保持してなくてもテラス席で食事を楽しめる

このように現在のイタリアでは、その国の感染状況にもよりつつ観光客を受け入れる体制が整いつつあります。日本からの入国の場合は、グリーンパスに置き換えられるワクチン接種証明書または、Covid-19陰性証明書があれば、隔離免除で滞在できることからイタリア旅行に関するハードルが低くなりつつあります。さらにローマの街の中にある薬局で気軽にPCR検査(基本検査費用:大人/15€、12歳以上~18歳未満/8€)を受けることができるので、即席でグリーンパスを取得することができます。(注:日本帰国時は、まだ14日間の自主隔離があり、外務省の感染症危険情報によるとレベル3(渡航中止勧告)が発表されておりますので、常に最新の情報をチェックされることをおすすめします)

特に飲食業は都市封鎖(ロックダウン)等と厳しい時期を過ごしてきたこともあり、最新情報をアップデートしつつできるだけの感染対策をしながら新型コロナウィルスと共に歩んでいく社会へと向かっています。

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URL: https://hon.gakken.jp/book/2080127400

※当記事は、2021年8月9日現在のものです

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2021年8月9日現在、ほとんどの国において観光目的の入国は難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、来たるアフターコロナの旅行再開に備え、世界のさまざまな国と地域の現況について発信しています。渡航の可否や条件等については、下記などを参考に、必ずご自身のほうでもご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

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