【2021年8月 スイスの最新事情】12歳のコロナワクチン接種体験

公開日 : 2021年09月01日
最終更新 :
ワクチンセンターの看板
ワクチンセンターの看板

スイスでは12歳以上の子どもがコロナワクチンを接種することができます。12歳以上の子ども対象にコロナワクチン接種が開始された当初は、若年層へのワクチン接種に関し日本の報道でもさまざまな情報がながれていたため、娘がワクチン接種をすることを漠然と反対していました。しかし、他国で12歳以上の子どもがワクチン接種対象となってしばらく経つこともあり、自分なりにリサーチをし、12歳の娘にワクチン接種をさせることにしました。

コロナワクチン接種の予約システム

コロナワクチン接種の予約システム
ワクチン接種を終えたご褒美

スイスでは、州毎にワクチン接種の予約方法が異なり、ベルン州では、住民が予約サイトで予約するか予約センターに電話をして予約を取る、日本と似た方法が導入されています。薬局でもワクチン接種ができるようになってからは、予防接種を実施する薬局の予約サイト又は薬局に直接電話をして予約を取る方法が追加されました。

私が予約を取ろうと四苦八苦していた5月の状況は特派員ブログに記載しています。

『新型コロナウイルスのワクチン接種〜ベルン州では滞っています〜』

娘の予約を取ろうと娘用にベルン州のコロナワクチン接種予約サイト「VacMe」のアカウントを作成しログインした7月には、ワクチン接種を受けたい人達が一通り接種を完了していたのか、予約枠が十分にあり、余裕を持って希望する日時を選ぶことができました。

VacMeには、生年月日も登録しますが、12歳(未成年)ということでの違いは一切ありませんでした。

12歳以上の子どものワクチン接種に親の承諾必要?

12歳以上の子どものワクチン接種に親の承諾必要?
特設ワクチン接種会場のブースで(写真撮影の許可取得済)

スイス衛生局のサイトによると、「12歳以上の子どもも予防接種を受ける決断を自分自身でできる」ということで、親の承諾は不要になっています(州が別途規制を設けることは可)。
 
私は2回とも娘に付き添ってワクチン接種会場に行きましたが、娘のワクチン接種の予約書とIDを見せるだけで、承諾書や私のIDを見せることはありませんでした。
 
娘の同級生の多くもワクチン接種を受けていて、1回でもワクチン接種を受けていると、学校で開催される定期的なコロナ検査を免除されることもあり、娘自身もワクチン接種に抵抗はなかったようです。
 
ワクチンが打たれる直前に娘が聞かれたことは:

・熱やせきがなく体調は良いか
・薬物アレルギーがあるか
・ワクチン接種は自主選択か

日本であれば、紙の問診票に記入して捺印/署名させられそうですが、ワクチンが打たれる直前に口頭で聞かれ、記録は残していない様子。

そして、接種はほぼ瞬時に終了しました。

気になるワクチンパスポートと副反応は?

気になるワクチンパスポートと副反応は?
即座に発行されたワクチンパスポート

接種会場によってやり方が様々なのかもしれませんが、別の接種会場でコロナワクチン接種を受けた私は、2度目の接種直後、ブースを去る時点で、印刷されたワクチンパスポートをもらいました。

娘の場合は、ワクチンパスポートはなく、ワクチンを2回接種した記録書のみもらいました。

接種会場でもらう証明書類はあまり気にする必要はありません。なぜなら、これらの書類は、申請することなく、予約システムの「VacMe」に自動的にアップロードされていて、ログインすればいつでもダウンロードできるようになっているからです。
 
私はワクチンパスポートを持参して何度か渡航しているので、普通の紙に印刷されたワクチンパスポートがしわくちゃになっています。パスポート(旅券)と違い、ワクチンパスポートのPDF版があれば、何度でも印刷できるし、PDFファイルを無くしてもサイトからダウンロードできるので、心配することも無いです。

これは、とても便利なシステムだと思います。

また、1回目のワクチン接種後にアナフィラキシー反応が無かったのであれば、2回目の接種後の待機時間は不要とのことでした。これに関しては、接種会場で特記はなく、たまたま私たちが「じゃ、待機室に行こう」と話したので教えてもらいました。

不要だけれども念のために、と娘が待機したがったので待機室に行きましたが、実のところは、即座にお友達にワクチン接種報告をしたいためのようでした・・・。

1回目のワクチン接種後の副反応は見受けられませんでしたが、2回目接種の翌日、娘は全身が筋肉痛だったようです。折も折、その日は学校の遠足日。ヌーシャテル湖でカヌーをしたり泳いだりして楽しい一日を過ごせたようなので、大した副反応ではなかったようですね。

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック

旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック
『地球の歩き方 ガイドブック スイス 2020年~2021年版』

国中が絶景といってもいいスイス。運行時間が正確な公共交通機関を使って、国の隅々まで訪れることができます。本書は個人旅行者のためのノウハウと詳細な現地情報を紹介。

■地球の歩き方 ガイドブック A18 スイス 2020年~2021年版
URL: https://hon.gakken.jp/book/2080128300

※当記事は、2021年8月28日現在のものです

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2021年8月28日現在、観光目的の海外渡航は難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

≫≫≫(関連記事)各国の海外旅行最新事情はこちら

筆者

スイス特派員

田山 貴子

欧州移住を目指して日本から求職し、2000年よりベルン在住。スイスの会社に10年間勤めた後、日本とスイスの架け橋になるべく起業。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。